内定辞退者が続出すると、採用担当者が恐れる「人材劣化」は起こるのか?

内定辞退者が続出すると、採用担当者が恐れる「人材劣化」は起こるのか?

今回紹介させて頂く内容は内定辞退についてです。
どんな企業も一度は頭を抱えたことがある『内定辞退者続出』の問題。リクルートキャリアによる調査では2019年12月時点の内定辞退率は65.2%と昨年とほぼ変化はなく依然として高い内定辞退率を推移しています。

そこで今回は、内定辞退者が増えれば増えるほど、採用予定者の「質」は劣化してしまうのか?ということに焦点を当ててお送りしたいと思います。

【20卒採用】内定辞退者の割合 前年よりも56.8%増

内定辞退者増加企業

クラウド採用ロボット「リクロボ」を開発・運営するMarketing-Robotics株式会社が、20年採用の状況についてアンケート調査を行いました。(2019年12月調査)

「前年と比べて、内定通知後の内定辞退者の割合は増加したか?」という質問に対して、

・とても増えた:21.0%
・増えた:35.8%

・変わらない:37.1%
・減った:4.9%
・とても減った:1.2%

という回答が得られ、「増えた」と実感している企業は、前年の56.8%にも上りました。

内定辞退者の動きは年度で異なる

一昔前は、楽観的に構える学生が多かった

16卒採用で3月スタートになった就職活動。学生の動きは立ち上がりが総じて遅く、4月になってもなお志望の定まらない者が少なくなかったそうです。もちろん、熱心な学生はいましたが、実態としては積極派と消極派とに二極化していました。

採用スケジュールの再変更と、採用環境の好転。この二つの変化が重なり合って起こり、「普通に就活すれば、そこそこの企業から内定がもらえるだろう」と、一つ上の先輩の様子を見て、楽観的に構える学生が増えていたのです。

しっかり準備をしている学生と、準備の甘い学生が混在する中、企業は投網を打つように採用し、計画数を確保しなければなりませんでした。そして、採用スケジュールが前倒しになったからと言って「早い者勝ち」になるとは限らず、早期に内定を出して、後から内定を出した企業に学生をとられるという「内定辞退」が、中小企業だけではなく、大手の人気企業でも頻発するようになったのです。(参考記事:ダイヤモンドオンライン)

採用早期化で、内定辞退のピーク早まる

下記は、株式会社ディスコの20卒内定動向調査です。19卒採用の内定辞退のピークは6月下旬19.5%だったのに対し、20卒採用ではピークは6月上旬17.2%でした。そして20卒採用では4月中旬から5月下旬までの数値が前年を上回っていて、採用早期化に伴って、学生の意思決定時期も早まっていることが見て取れます。

内定辞退のピーク19と20

(DISCO:2020 年卒採用 内定動向調査/2021 年卒採用計画)

「量」は確保できないが、「質」は改善傾向

11卒採用からの年次推移

内定者への満足度10年比較

(参照:「2020年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」2019年11月調査)

2008年9月にリーマンショックが起きたことで09年卒・10年卒採用に大きな影響を与え、そこから徐々に「質・量ともに満足」する採用ができる企業は減少していきます。そして15年卒採用以降、「量」に満足できない採用時代となっていきます。

19年卒と20年卒の比較

採用の質満足度20

(引用:「2020年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」2019年11月調査)

19年卒と20年卒だけを比較してみると、内定者への満足度では「質・量ともに満足」の割合は前年よりも 1.4pt 悪化していましたが、「質・量ともに不満」は 17.5%と前年よりも 3.7pt 増加傾向になっており、「質は満足・量は不満」が 40.5%と前年よりも 4.1pt も増え、19卒採用と比べると、「学生の質」に対しての満足感は増加する結果となりました。

結論、内定辞退者が多くとも「人材劣化」はなし

少子化に伴い「量」を確保する採用は、依然として厳しい状況下にあります。

「質」の良い学生を、「量」確保するためには、選考段階からのフォローが不可欠です。狙いを定めたターゲット学生を逃がさずに入社まで漕ぎつけるためには、学生側の立場に立って、自社の魅力付けや業務内容理解を進めていくことが大切になってくるのではないでしょうか。

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