新卒採用で即戦力人材は求めるべきなのか?成功例や育成方法を解説

新卒採用で即戦力人材は求めるべき

近年、新卒採用の場合でも即戦力のある人材を求める企業が増えています。即戦力の定義とは、採用してすぐに会社の戦力となる人材のことです。

では、どのような新卒を採用したら入社時に即戦力として活躍する人材になるのでしょうか。

また、新卒に即戦力を求めても良いのかという疑問や、即戦力となる人材を育成する方法などをご紹介します。

新卒における即戦力人材の定義

企業によって優秀なスキルを持つ新卒の人材を確保するために、初任給のアップなどを行ない人材の確保に動いています。

では、新卒における即戦力のある人材の定義とは一体何を指しているのでしょうか。即戦力人材になり得る定義を2つご紹介します。

企業が求めている専門技術や知識を持っている

即戦力になる人材の条件のひとつに、企業が必要としている専門技術や知識を持っていることが上げられます。

そのため、職種別に募集を行い専門知識を持った学生を採用する企業も増えています。専門性を絞って採用することにより、企業が求める必要な知識を持つ学生の確保がしやすくなります。

海外でも活躍できるグローバル人材

現在日本では、グローバル展開を見据えた採用を行なっている企業が増加傾向です。

そのため、海外ですぐに活躍できる帰国子女や留学経験者は、即戦力人材として扱われることが多いようです。TOEICなどの点数だけでなく、海外で活躍できる技術スキルや、国や人種問わず対応できるコミュニケーション力を持っているかが問われるパターンが増えています。

以前は入社してから活躍できる人材が求められていました。しかし、現在では時代の変化とともに新卒であっても即戦力になる人材の確保が必要となっています。

参照:PRESIDENT Online「8月1日、就職面接開始! 企業が求める「新卒即戦力人材」とは」

新卒に「即戦力」を求めてもよいのか

職種が限られますが、仕事に直結する専門技術や知識を学生時代に習得している場合は、新卒に即戦力を求めることも可能でしょう。

つまり、単に労働力が足りないため新卒の即戦力で補ってもらうのは難しいということです。それよりも、即戦力人材の育成に力を入れることが必要と言えるでしょう。

新卒即戦力人材の採用成功事例

しかし一部では、新卒の即戦力人材採用に成功した例もあるようです。事例を紹介します。

事例1:エンジニア採用

 課題 

  • エンジニア採用におけるコストの高騰
  • 知名度不足

解決策 LabBaseを導入

→LabBaseとはデータベース上に登録された学生の研究内容やスキルを参考に、気になる学生に企業からスカウトを送ることができる理系に特化したダイレクトリクルーティングサービスです。

成果

  • エンジニアを1名採用
  • 優秀な学生5名と面談

新卒採用ツールを活用することで、データベース上で学生の質や自社とのマッチング度を知ることが可能です。採用に必要なノウハウを知ることができるので企業にとって求めている人材と出会える可能性が上がります。

参照:POL「初の本格的な新卒採用で即戦力エンジニアを1名獲得。 採用成功のカギはCS担当者の有効活用にアリ!」

事例2:営業職採用

 課題 

営業職で即戦力の人材を採用したいが、マンパワー不足により面接の人数を増やすことは不可能

解決策 初期選考で、総合適正テストを導入

→総合適正テスト(WebGAB)のデータをもとに、応募者がどのくらいの営業戦力(状況適応力・統率力・ヴァイタリティ)をもっているか分析。分析結果から次回の選考に進めるか判断をする

成果

地域限定で総合適正テストを導入しました。導入していない地域の新入社員の営業成績と比べたところ、明確な営業成績の差が見られました。

適正総合テストを活用することで、面接を実施するより工数をかけずに応募者の能力をはかることができます

参照:日本の人事部「新卒採用jp 導入事例」

即戦力人材育成方法

企業にとって即戦力になる人材の育成方法は課題のひとつでしょう。そこで、新卒採用者を即戦力にする方法を2通りご紹介します。

業務の中で育てる実務的な研修「OJT」

「On-The-Job Training」を略したOJTとは、教育担当者が実際の業務を通して指導を行う教育訓練方法です。以前から行われている教育方法で、現在でも多くの会社が導入しています。実務能力の育成や座学では得ることのできない知識を身に付けることが可能です。

一方で、教育担当者が現場で指導を行うので効率が悪いというデメリットもあります。また、指導者の知識や力量によって指導内容にばらつきが生じてしまうこともあるでしょう。

参照:あしたの人事「OJTと「放置」は違う。即戦力を育成する正しいOJT研修とは」

グループワークや座学を中心に行う研修「Off-JT」

Off-JTとは「Off The Job Training」を略したもので、世界的に必要性が高く評価され国内でも増加傾向にある指導方法です。現場や職場ではなく、自社または外部から講師を招いて研修やセミナーなどを行ないます。

座学やグループワークを中心に行い、仕事に必要とされる知識や能力を身に付けることで土台を作ることができます。しかし、費用の負担や時間を取る余裕がないなどのデメリットも抱えています。

2015年ごろから現場研修のOJTより、研修によって知識を身に付けることのできるOff-JTの必要性が重要視されている傾向です。厚生労働省が平成26年に行った能力開発基本調査の人材育成に関する問題点として、指導する人材が足りないことや人材育成を行なう時間が取れないなどがあげられています。どちらにもメリットとデメリットがあるので、自社に合う方法を選択して行うと良いでしょう。

参照:カオナビ「OFF JTとは? 手法の特徴、研修、OJTとの違いなどを具体例で解説!」

まとめ

今回は「新卒採用で即戦力人材を求めるべきか』についてご紹介しました。新卒に即戦力を求めるか否かは、業種によって様々でしょう。

そのため、基本的に新卒に即戦力を求めるのではなく、即戦力にするべく人材の育成に力を注いだ方が良さそうです。即戦力に育てるための研修は、自社に合った方法で行いましょう。

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