「総合職採用」と「新卒一括採用」は無くなるのか?|新卒紹介のシンクトワイス×キャリアマート【トップ対談第2弾】

新卒紹介のシンクトワイス×キャリアマート

新卒紹介サービスのパイオニアとして成長を続けるシンクトワイス株式会社

創業者であり現代表でもある猪俣氏は、大胆なアイデアと緻密な戦略実行力で知られている。

そんな猪俣氏が見据える採用マーケットの未来、そしてRPO(Recruitment Process Outsourcing)の果たすべき役割とは。キャリアマート社長・安田と2人で、本音を語っていただきました。

Profile

猪俣知明氏

シンクトワイス株式会社 代表取締役社長。新卒で入社した上場企業では、人事部に所属して自社の新卒採用を担当。転職した採用コンサルティング会社で売り上げギネス・MVPを獲得した後に、就職エージェント企業の立ち上げに取締役として参画する。2009年、シンクトワイス創業。

安田泰司

株式会社キャリアマート 取締役社長。大学卒業後、大手人材採用支援会社に入社する。営業として大阪支店で9年間活躍した後、不動産企業、新卒採用企業を経て2009年にキャリアマート参画。リーマンショックに苦しむ大阪支店のV字回復を実現させ、2014年10月より現職。

(今回は第2回です。1回の対談記事はコチラから

混沌とした時期だからこそ、ゲームチェンジが加速する。

安田:2020年4月に、新型コロナウイルスの流行に伴い緊急事態宣言が発令されました。

例年4月は新卒一括採用の広報がスタートしてすぐの時期。予定されていた採用イベントもほとんどが中止となり、採用活動自体は止めないけれどいつからどう動くのか分からないまま時間だけが経過していきました。

夏ごろからようやく企業も学生も落ち着いてきた感じはありますが、今年はコロナを前提とした採用活動が始まりますよね。猪俣さんは、コロナ禍を経て今後の採用マーケットはどう変化していくと思いますか?

 

猪俣:足元の動きで言うと、企業側はまだ経済状況を見極めきれていないので2,3か月ほど意思決定が遅れているという印象です。

一方で学生たちは焦っている。例年ならば内定承諾はまだ待ってほしいと言われるタイミングでも、スパッと決める方もいます。ここ数年の売り手市場でなかなか採用できなかった企業さんにしてみれば、チャンスだと見ることもできるでしょう。

 

安田:なるほど。みんなが採りたい時期は採りづらいので、逆張りすればいいということですね。

 

猪俣:ただ一方で、昨年と同じく採用活動そのものを停止すると決定している企業はそこまで多くない。データ上では、およそ1割といったところです。

 

安田:経済の指標としてはかなり悪化しているのに、新卒採用は止まらない。非常に日本らしいですね。中長期的な変化でいくとどうでしょうか?

 

猪俣:コロナ禍で苦しんでいる方も多いと思いますし、社会全体で見れば大変な苦境ではありますが、採用マーケットだけで言うと1つの転機だとも捉えています。

混沌とした時期というのは、ゲームチェンジには最適なタイミングです。

この業界は長らく大手就職サイトが引っ張ってきました。これほどテクノロジーが進化しているのに、20年近く同様のサービスが使われ続けている。ちょっと異常ですよね。変化するリスクを避けてきた企業も変わらざるを得ない状況になったことで、マーケット全体が進化していくことを期待しています。

この数年はダイレクトリクルーティングやリファラル採用など多様なサービスが生まれていましたが、この流れがさらに加速していくのではないでしょうか。そういう意味では、新卒一括採用という文化も無くなっていくかもしれません。

 

安田:ほとんど同意見ですが、僕は意外と新卒一括採用には賛成なんです。

これ以外に選択肢がない状況はダメだと思いますが、優秀な方や感度の高い学生はWebの世界で直接企業と繋がることができるようになってきた。

でも、僕自身がそうだったようにそこまで積極的に動ける人ばかりではありません。これはよくセミナーなどでも話すのですが、日本のGDPを底上げしているのは新卒一括採用というシステムだと思っています。

仕事をしたことがない、まだ何もできない学生が揃って就職できるのなんて、日本だけじゃないですか。しっかり準備をしてきた方は新しい出会い方に移行して、そうではない多数派はこれまでの流れで就職先を決めていく。それこそが多様性だと考えています。

 

猪俣企業側が新卒採用をどう考えているかにもよりますよね。少数でいいから優秀層を採りたいのか、ある程度の人数を必要とするビジネスなのか。まさに前回の話にあった、採用成功の定義次第。お互いのニーズに合った採用手法を活用していけるといいですね。

 

オンライン化が進むことで、新たな可能性が見えてきた。

安田:おっしゃる通りだと思います。さらに言うなら、会社単位だけでなく、同じ会社内でも職種によってどちらの入り口から採用するかを使い分ける方がいい。中途採用では当たり前の話ですが、新卒もそうなっていくと思います。

 

猪俣総合職採用という考え方も無くなりそうですね。

 

安田:総合職、という職種はないですもんね。そもそも総合職採用って何なんでしょうか?

 

猪俣「配属先は会社が勝手に決めるけど、それでいいなら入社してください」という合意のもとに労働契約を結ぶわけです。これもやはり、優秀な方であればあるほど避けるようになってきました。自分がやりたいことを確実にできないなら入社しません、と。

 

安田:当然ですよね、そこに向けて学んできたわけですから。これもお互い選べるようになっていくといいですね。少し話は変わりますが、採用活動のオンライン化はどれぐらい浸透しているイメージですか?

 

猪俣:先日見たデータでは、大企業ほどオンライン化が進んでいて、中小はまだ対面を希望している企業が多い本当は採用力で劣る中小企業の方が積極的に新しい手法を導入すべきだと思うんですけどね。

安田:御社ではどうされているんですか?

 

猪俣:企業側は相手のスタイルに合わせてますが、学生側はイベントも含めて100%オンラインに移行しました。たまに「直接会えないんですか」と聞かれることもありますが、ほとんどの学生には喜ばれていますね。今まで以上に気軽に就職相談しやすくなったという声が届いています。だから本当は、今日お話ししているこのセミナールームももう要らないんですよ(笑)。

 

安田:なるほど(笑)。地方の学生にとってもオンライン化はありがたいですよね。

 

猪俣:それもあります。就職活動もそうですし、業種によっては入社後ですら引っ越しをする必要がない。

渋谷にあるIT企業のお客さんでは、2020年4月に入社した東北出身の学生とまだ1度も直接会ってないそうです(※:2020年12月現在)。

面接も内定式もオンラインで、仕事は東北の家からリモートワーク。本社機能を地方に移した企業のニュースもありましたが、それよりも出社する必要性を無くしていく方が本当の働き方改革に繋がるんじゃないでしょうか

 

安田:そこまで進んでいるんですね!最後の質問になりますが、シンクトワイスさんで考えている新しい採用ソリューションがあれば、言える範囲で教えてください。

 

猪俣学生が家で面接トレーニングできるアプリを開発中です。ちょうど昨日プロトタイプができたんですけど、面白いですよ。

業界を選んで面談開始ボタンを押すと、疑似質問が表示されて学生はそれに答える。そうすると、音声を自動でテキスト化してその内容が点数化されます。

回答内容だけでなく、抑揚や表情にも得点が付く。当社で保有している学生の選考データに照らし合わせて機械学習していくので、かなりの精度を実現できると考えています。

 

安田:オンライン面接が普及していく中でこのアプリはありがたいですね。今日時点でここまでの精度になっているということは、コロナ禍の前から開発は進めていたんですか?

 

猪俣:はい、進めていました。これからどんどんこうしたサービスは増えていくでしょうね。

 

安田:猪俣さんのアイデアにはいつも驚かされます。今日はお時間いただいてありがとうございました。

 

猪俣:こちらこそありがとうございました。

 

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