「RPO」とは「Recruitment Process Outsourcing」の頭文字からなる言葉で、採用業務を企業に代わって行うことを意味し、アメリカやヨーロッパでは広く利用されています。
日本では経費精算業務系などを外部に依頼する事はこれまでもありましたが、昨今では採用業務を外部に委託する企業も増加傾向です。
今回は、「人手不足が社会問題となるなか注目を集めているRPOについて業務内容や市場規模、今後の展望など」をご紹介します。ぜひチェックしてください。
採用アウトソーシングとは
採用アウトソーシングは、採用担当者が採用計画の立案や選考、内定者フォローといった重要な業務に注力できるよう、実務に追われる時間を無くすためのサポートをします。
大手企業では、採用を専任に行う社員を配置している場合もありますが、多くの企業では、人事だけではなく総務や労務などと兼任し、通常業務を行いながら採用活動を行っています。
採用活動と一口に言ってもその内容は多岐にわたり、採用計画や説明会の実施、面接会場の確保、スケジュール調整など広範囲にわたります。採用業務の全てを自社でスピーディに行うには、大きな労力が必要です。
しかし採用担当者の増員が難しいため、採用業務にアウトソーシングを利用したいと考える企業が増えています。
本日は近年、採用手法の多様化により急速にニーズが高まっている「採用アウトソーシング・採用代行(RPO)」についてご説明させていただきます! 新しい採用手法を実施したいが工数がかかるため手が出せない 通常業務もありマンパワーが[…]
採用アウトソーシングのメリット・デメリット
採用アウトソーシングを導入するにあたり下記のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
- 採用のプロが持つ知識や経験、最新のノウハウなど専門知識を利用できる
- 採用に関わる時間短縮ができる
デメリット
- 自社の採用担当にノウハウが蓄積されない
しかし、採用コンサルティングを提供するRPOに依頼することで、採用戦力の立案支援を受ける、採用業務の手法を習得するといった事も可能になります。
・業務に追われて採用業務まで手が回らない ・優秀な人材は欲しいがどう選んだらよいかわからない ・プロの目で自社に適切な人材を選んでほしい など人事に関する悩みを抱えている採用担当者の方も多いのではないでしょうか。 そんな中で[…]
RPOの業務内容とは
RPOに依頼する業務内容は、メールやDMの配信といった連絡事項、応募者管理や面接の手配、求人サイトへの掲載、ホームページ等の企画制作、入社までの手続きなどさまざまあります。
事務的な業務は委託したいが、面接は自社で行いたいという場合や、経験も知識も豊富な採用のプロに全てを任せたいなど、企業によってどこまでをRPOに依頼するかは異なります。
採用の全てを任せる訳ではなく、採用の根幹部分とも言える採用計画の立案や面接など、その企業の人事でなければできない部分は自社で行い、その他の採用業務を幅広くRPOに任せる、というRPOの利用法が最も多いようです。
しかし、企業が採用のノウハウや知識不足の問題を抱える場合には、採用計画の立案など業務代行を担う場合や、面接官の訓練など採用コンサルティングを提供するRPOもあります。また、自社の人事体制が整っていない場合には、合否決定や内定者フォロー、新人研修の運営に至るまで、採用に関する業務の全てを代行することも可能です。
RPOを利用する企業のニーズの多様化に合わせ、サービスを提供する企業も増えています。
弊社もサービスを提供しています、「採用のアウトソーシング」「採用代行(RPO)」とは、どういったことをいうのでしょうか。 言葉の意味は何となくお分かり頂けると思いますが、では実際どのようなことができるのかをご説明させて頂きます! 採[…]
採用アウトソーシングの市場規模
参照:矢野経済研究所「採用アウトソーシング市場に関する調査を実施(2019年)」
上のグラフは、『株式会社矢野経済研究所』が行った、2014年から2019年の国内の採用市場規模を調査したものです。人事系アウトソーシングには、RPO以外にも給与計算や社会保険処理、人事管理、退職者支援などが含まれている為、RPOに限定すると市場規模は少し小さくはなりますが、全体的に右肩上がりに増えていることが分かります。少子高齢化による労働力不足や採用難が社会問題となっているなかで、RPOの市場規模も拡大していると考えられるでしょう。
過去3年間に、採用業務の一部、または全てにおいてアウトソーシングを利用した事がある企業の割合をみてみると、4割弱となっています。また、近年、リファラル採用やダイレクトリクルーティング、ソーシャルリクルーティングといった新しい採用手法が増えています。採用の多様化により、人事の仕事幅もますます広がりました。売り手市場の現状や採用手法の多様化などが影響し、RPOの需要は年々高まっています。
今後の展望
2020年現在の労働環境は、2012年度頃からの景気好転により、リーマンショック以降続いていた採用を縮小する動きは終焉を迎え、企業の採用意欲は高まる傾向です。
その一方で、少子高齢化により、特に若年層の人材が不足しています。売り手市場になり、採用が非常に困難な状況のなか、採用プロセスも煩雑になり、要する時間も拡大しています。採用業務を円滑にし、優秀な人材の獲得につなげるRPOの利用は、今後もますます注目を集めそうです。
優秀な人材の採用を重要な課題と捉え、経営戦略の一つとして採用への投資を惜しまない企業も増えていることから、RPOの市場規模はさらに拡大していく事が予想されます。
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まとめ
日本ではまだ新しいサービスですが、労働力不足が企業にとって深刻な問題となるなか、今後もRPOは利用が増えていきそうです。質が高く効率的な採用活動を行うために、専門性を持つ人事のプロに委託するという形は、企業にとって有効な手段と言えるでしょう。
RPOは企業ごとに、強みとする分野や提供する内容などそれぞれに特徴があります。導入の際は、自社に合ったサービスなのか、これまでの実績なども参考に検討することが大切です。
突然ですが、RPOという言葉を聞いたことはあるでしょうか? RPOとは「Recruitment Process Outsourcing」の略称で、採用にまつわる業務を代行して行う、採用アウトソーシング・採用代行サービスのことです。 […]