親子就活とは?「オヤカク」をしてまで採用すべきか

親子就活とはオヤカクをしてまで採用すべきか

採用現場で、「親子就活」や「オヤカク」という言葉が飛び交うようになりました。学生と企業の二者間で行われていた就職活動ですが、近年、親が登場人物として加わり、就活のあり方が徐々に変わってきています。

みなさんが就活をしていたとき、親が合同説明会について来たり、親が就職先について反対したりすることはあったでしょうか?就活をしていない人たちには馴染みがない「親子就活」や「オヤカク」がどういったものか、みていきましょう。

親子就活とは

「親子就活」とは、学生の就活に保護者が積極的に関与することをいいます。

株式会社ネオキャリアが行ったアンケート調査では、「内定者が親の意向によって内定辞退を申し出てきたことがある」と回答した企業が、全体の47.9%でした。

親が就活に積極的に関与してくるようになり「親子就活」が話題となる昨今では、内定辞退理由にも親の反対による影響がでています。そのため、優秀な人材を逃さないための対策として「オヤカク」を実施する企業が増えているわけです。

オヤカクについては、こちらの記事で詳しくご紹介しておりますので、ご参考ください!

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いつから始まった?親子就活の背景

「親子就活」が話題になったのは、リーマンショックの影響で大卒有効求人倍率が低くなったころです。企業や大学が保護者への就活セミナーを開催し、注目を集めました。

こうした雇用悪化だけでなく、核家族化・少子化により親が子に強く干渉するようになったことも、親子就活が登場した背景として考えられます。

親子で就活について話し合う人は全体の6割

ダイヤモンド社が行ったアンケート調査では、親と子が就活について「話し合う」(「よく話し合う」「ときどき話し合う」の合計)と回答した親と子はともに61%となり、一方で就活について「話さない」(「ほとんど話し合わない」「全く話し合わない」の合計)親は25%、子は27%という結果が出ました。

親子で就活について話し合いますか

参照元:株式会社ダイヤモンド社:「親に就活の相談しない」4人に1人、就活生が頼る相談相手は誰か

また、「親と子が話し合うこと(内容)」については、「就職先の選び方」が最も多い回答となっています。つまり、半数以上の親子が就活について話をしているのです。

家族の中で最も就活について相談するのは「母親」

就活相談を家族の誰にしているのか、みていきましょう。就活生の多くが、お母さんに就活の相談をしていることが、マイナビの調査でわかっています。

就職活動について最も多く話す相手

参照元:株式会社マイナビ「2018年度 マイナビ就職活動に対する保護者の意識調査」

その調査によると、家族の中で就活について最も多く会話をするのは「母親」が69.3%と高い結果となりました。特に組み合わせでみると「母親・息子」が78.8%となり、親子の距離感が、非常に近いことが分かっています。

オヤカクが必要な学生を面接で見極めるポイントは?

オヤカクをすべき学生はどんなタイプなのか、はっきりとした調査結果は残念ながらありません。面接時に、親の職業を聞くことはNGですし、親が入社をするわけではないので、深く聞きすぎるのは不自然です。

親子就活をしている学生の特徴例

オヤカクが必要な学生を面接で見極められたら良いのですが、現状では確かな方法がありません。しかし、親子就活をしている学生の選考では、以下のようなこともあるそうです。

  • 郵便物を親が持参する
  • エントリーシートに親がコメントを書いて送ってくる
  • 会社に直接親から電話がかかってくる

もし、親子就活をしている可能性があるのなら、その学生の親は内定をもらった後で会社について強く意見をいう可能性は高いかもしれませんので、そういった学生に対し、オヤカクを実施してみてはいかがでしょうか。

引っ越しを反対されて内定辞退をしたケースがあるので、面接時に「引っ越しについて親に話したか?」と軽く聞いてみるのも一つの手かもしれません。

「オヤカク」してまで採用すべき?

「オヤカク」は、子どもが自社へ入社することを親が承諾しているか、確認する行為です。

具体的には以下のように、企業によってさまざまな方法でオヤカク対策を行っています。

  • 会社の資料や親宛ての内定通知書を送る
  • 電話で親に連絡したり、家庭訪問を行う
  • 保護者向けの採用ホームページを作成する

オヤカクの目的は「内定辞退防止」

親に、自分の子どもがどんな会社で働くことになるのか、福利厚生や企業理念などを知り、理解してもらう」ことにより、内定辞退を防止することが、オヤカクのそもそもの目的です。

ですが、

採用担当者
就職活動を親と一緒にするような学生を入社させるべきなのか。
確認をいちいちとらなければならない親なら入社した後も何か言ってくるのではないか。

という不安を、採用担当者の皆さんは抱きますよね。

では、そもそも、どういう企業が親から反対されやすく、オヤカクをすべき企業なのでしょうか?

中小企業は親に反対されやすい?

「知名度の高い大企業」へ子どもが就職を希望した場合、賛成する保護者は62.2%いるのに対し、「無名の中小企業」の場合は15.1%にまで大幅に減少してしまうのだそうです。

つまり、賛成してくれる親の数が、大企業に比べて半数以下です。

子どもが就職先に以下の企業を望まれた場合、賛成しますか?

参照元:株式会社マイナビ「2018年度 就職活動に対する保護者の意識調査」

そして、「知名度の高い大企業」へ子どもが就職を希望した場合に反対する保護者が0.8%なのに対し、「無名の中小企業」は16.3%の保護者が反対するという結果がでました。つまり、中小企業は親から入社を反対される可能性が高いのです。

何のために「オヤカク」をするのか理解する

もし、「親が会社のことを知らないから就職先に不安を抱き、内定を辞退するように子どもを説得した」という理由で、学生を自社に迎えることができなかったら、企業にとって大きな損失です。お金だけではなく、面接や書類選考に費やした時間が、水の泡となってしまいます。

「オヤカク」を通して、親に自社を知ってもらい、安心して子どもを送り出せる環境づくりを会社が行えば、親から反対されたという理由で内定辞退する学生を減らすことが期待できます。

親への確認はあくまで内定辞退を減らすための手段であり、何のために「オヤカク」をするのか会社が理解し、その上で学生を採用するか否か採用担当者は判断していく必要があります。

保護者への配慮が必要になってきている

「オヤカク」については会社によって意見が異なるでしょう。採用の現場では「オヤカク」に対して否定的な意見を持つ人が多くいます。

しかし、親子就活が登場し、保護者向けの採用ホームページを作ったり、合同説明会の会場に保護者用のブースを設ける企業が出てきたりと、保護者への配慮が必要になっていることも確かです。

「オヤカク」をしてまで採用したくないと考えるか、優秀な人材を自社へ迎えるために親に自社を知ってもらい、子どもを会社へ安心して送り出してもらうよう会社が働きかけるのかはあくまで会社の自由です。

しかし、少子化で子どもが減った今、従来の就活の価値観に固執するのではなく時代に合わせた対応が、今後ますます企業には求められるでしょう。

まとめ

親子就活と聞くと、「過保護な親」、「親離れができていない子ども」といった印象を抱いてしまいますが、ブラック企業がニュースで話題となり、過労による自殺や一人っ子家庭が増加している昨今では、親や学生が就職先を慎重に探すのも仕方がないことかもしれません。

どうしても採用したい人材がいるのであれば、まずは、親に自社の企業理念が載っている社内報を送るなど、簡単な働きかけをするのもいいと思います。親も自社にとってはお客さんの可能性があるわけですし、自社を知ってもらって損をすることは、まずありません。会社に対する印象が良くなるにこしたことはないのです。

採用担当者の方は、「親に確認をする」と考えるのではなく、「自社をアピールし理解してもらう」と考えてみると良いです。

時代の流れによって価値観は変わりますし、親子の関係や就活の現場も変化します。自社にマッチする社員を探し入社してもらうためには、今の就活の市場に沿った採用活動をしていくことが大切です。

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