さて、本日は最近の離職についてご紹介させていただきます。
2年目社員の約3割は「すでにやめたい」・・・・??
ソニー生命保険調べの「社会人1年目・2年目アンケート調査」で最初に就職する(した)会社で、どのくらいの間、働いていたいと思うかとアンケートをとった結果、次のような結果となりました。
■定年まで働きたい 1年目:32.3% 2年目:16.4%
■11~20年くらい 1年目:3.8% 2年目:3.4%
■1年くらい 1年目:1.6% 2年目:7.4%
■すでに辞めたい 1年目:8.6% 2年目:27.2%
「定年まで働きたい」は社会人1年目では32.2%、社会人2年目では16.4%となったのに対し、「すでに辞めたい」は社会人1年目では8.6%、社会人2年目では27.2%となりました。
1年前に入社をし、1年間社会人として働き、やっとスタート地点に立てたころの
2年目社員の約3割がすでに辞めたいと思っているのです!!
すでに辞めたいと考える理由は・・・?
社会人1年目が定年まで働きたいと考える理由と、社会人2年目がすでに辞めたいと考える理由を比較してみました。
【社会人1年目が定年まで働きたいと考える理由】
・良い企業に就職したから
・ずっとやりたかったことで、最後まで頑張りたい
・安定した生活を送りたい
・転職活動が大変そう
【社会人2年目がすでに辞めたいと考える理由】
・他にやりたいことをみつけた
・人間関係がうまくいかない
・給料が低い
・休みが少ない
社会人1年目が定年まで働きたいと考える理由をみると、希望の就職先に内定をもらい、頑張りぬきたいという意見がある一方で、転職に対する不安や安定した生活のためという意見もあげられました。
そして社会人2年目がすでに辞めたいと考える理由とみると、新しいことにチャレンジをしたいという意見がある一方で、人間関係に関するものや、給料や休暇などの福利厚生に関するものが多くあげられました。
入社後に感じたギャップが大きな要因・・・・?
定年まで働きたいと考えている社会人2年目と、すでに辞めたいと考えている社会人2年目に、1年前の生活とその前(入社前)にイメージしていた生活との「ギャップ」は何かという質問に対しての回答は下記となりました。
■忙しい(仕事量が多い) 定年:36.3% 辞めたい:55.9%
■有給休暇が取得しづらい 定年:17.6% 辞めたい:36.8%
■サービス残業がある 定年:7.7% 辞めたい:34.6%
■研修が不十分 定年:12.1% 辞めたい:25.0%
辞めたいと考えている2年目社員は、定年まで働きたいと考えている2年目社員の10ポイント以上高い結果となったのです。
2年目で辞められては困る!そう思った人事様へアドバイス
社会人2年目はまだまだこれからです。
1年間の採用活動を行い、入社するまでにもたくさんのフォローを行い、入社後も研修を行い、1年経ち、やっとビジネスマナーを覚え、仕事の容量をつかめてきたときに辞められては会社としての損失は大きいものになるのではないでしょうか。。。?
では、辞めたいと思われないようにするにはどうすれば良いのか。
ギャップを感じてしまうことを防ぐために、説明会などの就職活動時に事実を伝えるのももちろん大切となっております。
しかし、事実を伝えたとしても、必ず新入社員にはギャップは生まれてきます。社会人になるのは初めてなのですから、それは当たり前ですよね!
そこでもっとも重要なのは【褒める】ことなのです!!
え。そんなことしているよ。と思っている方も多いと思います。褒めすぎて甘やかしていたら意味ないじゃん。と思っている方もいらっしゃると思います。
しかし、その褒め方・伝え方をお間違いではないでしょうか?
褒めるということはただ甘やかすことではありません。そして一番大切なのは、落ち込んだ時にどう声をかけてあげるかなのです。
同調査では、先輩社会人から言われてやる気に火がつくセリフや、逆にやる気が奪われるセリフのランキングもございましたのでご紹介いたします。
落ち込んでいるときに、先輩社会人に言われたらやる気に火がつくセリフ
・君がいて助かった、ありがとう:45.7%
・本当によく頑張った:29.5%
・何でも相談してね:27.6%
先輩社会人に言われたら、やる気が奪われるセリフ
・この仕事向いてないんじゃない?:31.0%
・ゆとり世代だなぁ:24.5%
・私が若いころは○○だったのに:21.8%
やる気に火がつくセリフには、感謝の言葉や認めてもらえるような言葉がランクインしておりますね。
一方で、やる気が奪われるセリフには仕事に対する適性や姿勢に対してや、自分と誰かを比べられる言葉がランクインしております。やる気が奪われるセリフには、ついつい言ってしまいそうな言葉が多いのではないでしょうか。
社会人になるとすごく小さいことでも大きなギャップと捉える人は多いと思います。
そんな経験をするのは「みんな一緒だから」と片づけてしまうのではなく、みんなしてきた経験をどのようにして乗り越えればよいのか。を時代に沿った言葉で伝えてみると、大きなギャップと感じていたことが、小さかったことなんだな~っと思ってくれるのではないでしょうか。
時間・お金・パワーを掛けて採用した若手社員を辞めさせないために、ぜひ、参考にしていただけますと幸いでございます。
以上、豊泉でございました!
次回もお楽しみに!!