【クチコミが応募者に与える影響】チェックすべきサイト3選&活用事例

企業がチェックすべき就活クチコミサイト3選

ネット社会の現代では、レストランや美容院などを選ぶ際、クチコミを見て判断している人も多くいます。採用に置き換えた場合、企業のクチコミは応募者にどのような影響を与えているのでしょうか

今回はクチコミの評判が与える影響、実際にクチコミを活用した企業が成功した事例をご紹介します。また、企業側がチェックしておくべきクチコミサイトもピックアップしますので、ぜひ参考にしてみてください。

学生のクチコミサイト利用率

HR総研が行った2023年卒学生の就職活動動向調査によると、クチコミサイトの利用率が上昇していることがわかりました。

利用就職サイト2位「楽天みん就」→「ONE CAREER」

前年の調査では2位が「楽天みん就」でしたが、23卒時では「ONE CAREER」に入れ替わっています。そのほか、「就活会議」や「OpenWork」などのクチコミサイトもTOP10以内に入る結果となっています。

前年引き続き、他の状況などを気にする学生が増加している様子が伺えます。

23卒が利用した就活サイト

画像引用:HRpro掲載2023年卒学生の就職活動動向調査

クチコミサイトを利用する学生9割越え

株式会社インタツアーが行った調査によると、就活中にクチコミサイトを利用したことがある割合はなんと9割を超えており、Z世代の就活には、クチコミサイトが欠かせないツールとなっていることがわかります。

口コミサイト利用率9割

画像引用:PRTIMES記事(『22・23卒生対象 就活におけるクチコミの活用状況調査』2022年2月17日実施【株式会社インタツアー】)

入社予定企業の魅力を見聞きした情報源

また、電通・企業広報戦略研究所が実施した内々定・内定獲得者1000人のアンケート調査からは、39.5%の学生が「インターネット上の口コミや評判」から入社予定企業の魅力を見聞きしているという結果も出ています。

入社予定の企業に魅力を感じたきっかけ

データ引用:電通報

また、最も企業の魅力を感じたメディア(新卒採用情報に特化した総合就職ナビサイトを除く)を聞いたところ、1位は「口コミサイト」(197人)となり、約5人に1人が選びました。 引用:電通報

学生は転職者向けサイトも参考にしている!?

就活の先行組は、新卒用のクチコミサイトだけではなく、転職者向けのクチコミサイトも気にしてみているという情報もあります。

先にも紹介したように「OpenWork」や、エン・ジャパンが運営する「en ライトハウス」などでは、ここ2年くらいの間で、学生の登録者数が増えだしているとのことです。

リクルートの調査によれば、23卒学生の就活情報収集方法の3軸は、「企業のホームページ」「就活サイト」「社員による評価サイト」となっており、セミナーやイベントなど直接的に得られる情報よりも、実際に働いている又は働いていた社員による評価がどうなっているかということが気になっていることが伺えます。

23卒情報収集方法

画像引用:『就職白書2023』データ集

転職者向けクチコミサイト(社員による評価サイト)では、新卒向けの口コミサイトに比べて「よりリアル」な会社の状況を見聞きすることができるため、口コミサイトの利用率が高まってきている昨今、今後ますます重要になってくる可能性があります。

応募者に与えるクチコミの影響

クチコミが就職活動や転職活動の応募率に影響するといいますが、クチコミから応募者はどのような情報を受け取って、応募先を決めていくのでしょうか。

応募先に迷っている場合の後押しになる

例えば、応募者が企業選びに迷っているとき、A社とB社のクチコミを見て判断するというケースも考えられます。

同じような条件の企業に出会った場合、実際に働いている社員からのクチコミを見て、自分の希望に沿う情報がある場合は、そちらを応募者は選ぶでしょう。

クチコミの偏りは応募者を遠ざける

応募者はクチコミの内容はもちろん、件数、更新時期などをチェックして、就職活動や転職活動の参考にしています。

クチコミの内容がいいものばかり、件数が少ない、情報が古いなど、偏りがあるクチコミが掲載されている企業は、応募者を遠ざけている可能性があります。

入社後の満足度に違いがでる

オープンワーク株式会社が行ったアンケート結果にもあるように、就活や転職活動をしていく課程でクチコミを見ている人は見ていない人に比べて、入社後の会社への満足度が高いことが分かっています。

理由としては、入社する企業の魅力ややりがい、注意点などを事前にクチコミで把握した上で入社をしているため、入社後のギャップがあまり感じられないことが考えられるでしょう。

応募者は、OB・OG訪問や企業説明会などでは面と向かって言えない現実を、クチコミからしっかりと把握しているようです。

転職後の会社に満足してるか

 

参照元:株式会社ネオキャリア HR NOTE 「OpenWorkが行ったアンケート」

なぜ応募者はクチコミを見るのか

応募者が企業の情報を収集するタイミングの多くは、企業へ応募する前です。しっかりと情報を収集したうえで応募するかどうかを決めています。

情報収集の手段としてクチコミを利用し、その内容を重要視している人も多いようです。応募者はなぜクチコミを見るのでしょうか?

ここでは、クチコミを見る理由について紹介します。

リアルな声を知りたいから

応募者が気になるリアルな現状は、HPや資料などの活字や企業の看板を背負って来ている社員から聞くだけでは把握できないと考えているのでしょう。

面と向かっては言いづらい本音やリアルな情報は、名前や顔が出ず気にせず投稿できるクチコミでなら発信しやすくなります。

応募者は、採用情報の中にある、福利厚生や勤務形態が現実的に実施されているのかどうか、また、リアルな風通しのよさや働きがいなどが知りたいのです。

クチコミサイトの多くは、頻度高く更新をしているため、リアルタイムの意見を見られることも応募者がクチコミを見るポイントのひとつです。

ネット社会の今だからこその理由でクチコミを材料に応募企業を選定している応募者もいると考えられます。

辞めた人の意見も聞ける

クチコミの中には現役社員だけでなく、以前に勤めていたけれど辞めたという人も投稿しています。辞めた人にはそれぞれ理由があり、全ての人が企業に不満があって辞めたとは限りません。

しかしながら、辞めた理由をクチコミに投稿している人も多く、応募者は情報を知りたい企業のマイナスの面をクチコミから知ることができることも事実です。

いいイメージになる情報だけでなく、悪い内容もあることから、応募者はクチコミを情報源として重要視しています。

人事担当者としては、マイナスイメージになる情報は載せない方がいいと考えるかも知れません。しかし、応募者は悪い内容があるから選考を辞退するというわけではないのです。

応募者は、悪い内容も含めてありのままの企業を知るためにクチコミを見ています。

クチコミを活用した採用成功事例

今現在働いている社員、既に退職した社員など、さまざまな人が投稿をしているクチコミ。その中で企業を評価していくのですが、評価ポイントが高い企業の方が、評価の低い企業に比べて応募率が高いことがわかっています。

オープンワーク株式会社が行ったアンケートによると、その数はなんと2.2倍。企業の中には、クチコミを活用することで採用を成功させた企業があります。社員のリアルな声が届くクチコミを、採用活動に活用して成功を遂げた例をご紹介しましょう。

口コミ評価が高いと、応募率が高まる

参照元:HR NOTE 掲載「OpenWorkへのインタビュー記事」より

社員評価の低い点を改善できた

ある企業では、クチコミを活用して5年計画で採用改革を行い、クチコミの社員評価をあげることに成功しました。

この企業では業界のイメージから競争力が高くないことが課題のひとつとして挙げられ、その改善を図るためにクチコミを活用したのです。

クチコミサイト内にある、社員が投稿した全てのクチコミをチェックしました。そして、浮き彫りになった課題を社内会議で取り上げ、今後の人事施策について検討、実行を継続しました。

特に注目したのは、評価の低い項目退社検討理由です。この2点には、会社が改善すべきリアルな声が入っていることが多く、ここから改題を抽出しPDCAを繰り返し、改善を図りました。

その結果、クチコミサイト内に掲載されている上位0.1%にしかついていない評価4以上を獲得したのです。

チェックしておくべき「クチコミサイト」3選

クチコミサイトは多岐に渡っているため、全てを把握するのは難しいでしょう。また、先にランキング内に入っていた「楽天みん就」「就活会議」など学生向けのクチコミサイトでは、学校のメールアドレスを登録する必要があり、なかなか人事担当者では登録してクチコミを見ることが不可能な仕様となっていることが多いです。

ここでは登録さえすれば人事担当者でもクチコミを見ることができ、求人数が多く評判が良い、チェックしておくべきクチコミサイトを紹介したいと思います。

OpenWork

openwork

「OpenWork」は2007年からサービスを開始し、ユーザー数は約320万人、掲載クチコミ件数は840万件以上のサイトです。国内でも最大規模のクチコミサイトとして、多くの人が利用しています。

「働く」のすべてを、オープンに”というコンセプトをもとに、10万件以上もの求人数を集約。サイト内では、さまざまな面からランキングをつけて閲覧者が見やすいように工夫しています。

en ライトハウス

enライトハウス

国内最大級のクチコミサイトで、年間約5,000万のユーザーが利用している「en ライトハウス」。ただ情報量が多いだけではなく、正確で質の高い情報を毎日更新しているクチコミサイトです。

人材総合サービスを提供するエン・ジャパンが運営し、以前は「カイシャの評判」という名前で運用されていましたが、2020年6月にリニューアル。

新しいクチコミ項目や統計データを加え、さらには女性のクチコミのみに絞って閲覧できるなど、さまざまな工夫がしてあります。

転職会議

転職会議

「転職会議」は、2021年2月時点で、登録企業数は約17万社、求人数約19万件あるクチコミサイト。300万件以上もの転職に関するクチコミ情報を掲載し、会員数は約700万人います。クチコミや求人のみではなく、年収や入社対策、売り上げなど多くの面からのクチコミを収集しているサイトです。

まとめ

さまざまな場面で活用されているクチコミは、採用においても外せないポイントです。社員の生の声であるクチコミを活用すれば、応募率アップも図れるでしょう。紹介したサイトを参考にして、クチコミを活用した施策を検討してみてください。

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