福利厚生は就職先決定の決め手!?ユニークな福利厚生・社内制度15選

ユニークな福利厚生・社内制度15選

就職するとき似たような条件(給料や仕事内容)の会社が並んでいたとき、福利厚生・社内制度がよい会社へ行きたいと考える人も多いでしょう。

2024年卒学生を対象に株式会社リクルートキャリアが行った調査では「就職先を確定するときの決め手」として、福利厚生や手当が充実していると回答した人が2番目に多かったというデータがあります。

新卒採用において、福利厚生は重要な要素といえます。

今回の記事では「福利厚生・社内制度とはどんなものか?」「その会社ならではのユニークな福利厚生・社内制度の事例」をご紹介します。

福利厚生とは?

福利厚生とは、従業員本人と家族が健康で安定した生活を送り、働きやすい環境を整えて存分に力が発揮できるように会社がサービスを提供することです。

法的な福利厚生

法律で企業が従業員に必ず実施するよう決められている福利厚生のことで、次の6つを指します。

  • 労災保険
  • 雇用保険
  • 健康保険
  • 介護保険
  • 厚生年金保険
  • 子ども・児童手当拠出金

法律には関係のない福利厚生

福利厚生には、法律で実施が義務付けられていない法定外福利厚生があります。

代表的なものは、住宅手当や家族手当、通勤手当、退職金、企業型確定拠出年金などがあげられます。

社内制度とは?

福利厚生との違いは明確に決められていません。

福利厚生が家族や本人の健康や、生活そのものをサポートする意味合いが強い一方、会社内でのコミュニケーションやキャリアアップ、人事評価など、仕事に直接関係する制度としての役割が濃いものを社内制度と分けている企業が多い傾向にあります。

社内制度の目的は?

社員同士のコミュニケーション活性化をはかり結束を強めるためのもの、スキルを高めてキャリアアップを目指すものなどさまざまです。

福利厚生と同様、インパクトのある独自の社内制度を導入することにより、他社との差別化が図れます。また、社内制度の充実によって優秀な人材を集めやすく社員の定着率向上が期待できます。

学生はどんな制度を重視しているのか?

マイナビが実施した「2024年卒大学生活動実態調査」によると、学生たちは福利厚生に対して強い関心を持っており、その重要度は勤務地、仕事内容、給料と同じくらい高いとされています。調査では、63.4%の学生が福利厚生を重視していると答えており、この点が企業選びにおいて大きな要因であることがわかります​。

学生は福利厚生について聞きづらい

引用:マイナビ2024年卒大学生 活動実態調査 (4月)

さらに、学生たちが特に気にしているのは、「どんな種類の福利厚生があるか」(70.0%)や「その福利厚生が実際にどれだけ使われているか」(53.8%)といった具体的な情報です。しかし、学生の多くは企業に直接質問するのをためらっており、70.8%が「直接確認するのは難しい」と感じています。そのため、学生たちは口コミサイトやSNSなどを活用して、福利厚生についての情報を集めることが多いようです​。

したがって、学生の目に触れる機会の多い就職サイトや採用ホームページには、きちんと福利厚生についての情報を明記してあげることが、入社へのモチベーションUPにも繋がってくるのではないでしょうか。

ユニークな福利厚生・社内制度を設けるメリット

福利厚生・社内制度を導入すると当然のことながら会社が負担する経費がかさむため導入を思いとどまっている会社もあるのではないでしょうか。

しかし、導入をすることにより次の効果が期待できます。

  • 独自の制度で注目を集め、優秀な人材に自社をアピールできる
  • 社員の満足度を上げて定着率を高められる
  • 企業のイメージアップにつながる
  • 社員の健康を保つことができ、体調不良を理由にした離職を予防する

福利厚生・社内制度の種類

福利厚生や社内制度の充実は従業員の生活の支えとなり、仕事の生産性が上がり、働きやすい環境づくりに大きく役立ちます。

福利厚生・社内制度にどのような種類があるのか具体例を紹介します。

手当充当

売り上げに応じて支給されるインセンティブ手当や皆勤手当、住宅手当など。

家族支援・子育て支援

出産祝い金や結婚祝い金、家族手当(扶養手当)、保育施設の設置、ベビーシッター料の補助。

スキルアップ・キャリア支援

書籍購入代の補助、資格試験の受験料の負担、講座やセミナーの参加費、海外研修費を会社が負担。

有給休暇の取得支援

法定日数以上の有給休暇の日数を付与、リフレッシュ休暇制度やアニバーサリー休暇。

女性の活躍支援

ママ報(ママ社員向けの社内報で、産休や育休中の社員へ郵送し、会社と社員がしっかりとつながり子育てを応援する制度)、認可外保育園補助など。

健康促進

通常の定期健康診断ではなく人間ドックを受けた際の費用補助やメンタルヘルスケアの一環としてこころの相談窓口を設置。

コミュニケーション促進

社員旅行、社内運動会の実施、社内サークル費用を支援。

ユニークな福利厚生・社内制度 事例15選

住宅手当や通勤手当といった一般的な福利厚生・社内制度ではなく一味ちがった会社独自の取り組みを15個、ご紹介します。

OKAN:ワーク・ライフ・バリューストーリー制度

OKAN

従業員一人ひとりが仕事と生活のバランスをとる上で大切にしている生活観や家族観といった価値観(バリュー)を支援する取り組みです。

年1回、手当として15,000円支給、もしくは休暇1日のどちらかを選択できます。

面白法人カヤック:スマイル給

面白法人カヤック

社員同士で相手のよいところを見つけ、センスが光る言葉で評価し、評価された社員の給与明細書には「集中力給」「話しかけて行く姿勢が素晴らしい給」など、0円だけどお金には換えられない「スマイル給」として評価が記載されます。

Wiz:ジムdeリフ

Wiz

運動ができる施設やスクールに月4回以上通うと会社から3,000円の補助金が支給される取り組みです。

GMOインターネットグループ: GMO Bali Relax

GMOインターネットグループ

予約制のマッサージスペースと仮眠スペースが設置されています。 マッサージはプロによる施術で10分単位から予約可能です(有料)。

Sansan :Know Me

sansan

他部署の社員と懇親会をする際の費用を会社が補助してくれる制度で、過去に会食をしたことがないメンバー3名が懇親会を行うと1人あたり最大3,000円を受け取れます。

クックパッド:キッチンと「まかない」

クックパッド

アイルランド製のキッチンとラウンジスペースが設置され、そこへ届く新鮮な食材を使い社員が料理をすることができます。

大和ハウス工業:親孝行支援制度

大和ハウス工業

社員が実家に帰る際、帰省距離に応じて費用を会社が負担してくれる制度です。年4回が上限で、1回あたり1万5,000円~5万5,000円を給付してもらえます。

ZOZO:ろくじろう・千葉手当

ZOZO

ろくじろう

1日の労働時間は6時間でもよいとする「ろくじろう」を導入しています。
ろくじろうは朝9時から15時までの6時間で、8時間働いたときと同じ分だけ給与が支払われる非常にめずらしい制度です。

千葉手当

千葉市近郊の地域活性化を目的とし、指定エリア内に住むスタッフに月5万円が支給され、半数以上のスタッフがこの制度を使用しています。

サイボウズ:新・働き方宣言制度

サイボウズ

従業員が自身の働き方を宣言し、チームメンバーにシェアできるものです。宣言する内容は働く曜日、時間帯、場所、個人の日ごとの予定などで自由な働き方の実現が可能となりました。

チカラコーポレーション:失恋休暇

チカラコーポレーション

失恋をした際に、心身を癒す時間として休暇を取得することができます。申請方法は上司(店長)に口頭報告するだけとなっており、報告をした翌日から休めて取得回数は無制限です。

レバレジーズ:無料朝ヨガレッスン

Leverages

始業時間前に1時間、希望する従業員に対して無料のヨガレッスンを提供しています。ヨガインストラクターの資格をもつ社内メンバーが講師として活躍し、月に2回という従業員に負荷のない頻度で開催されています。

エンファクトリー:専業禁止制度

エンファクトリー

従業員にパラレルワーク(複業)を推奨し、生きる選択肢の拡大を支援するために導入されました。複業をオープンにして半年に一度「en Terminal」という発表会で状況をシェアする機会をつくり、社内メンバー同士で情報やアドバイスを交換できます。

株式会社バンダイ:出産子育て支援金

バンダイ

社員の子どもが生まれた時にお祝い金を送る制度はめずらしくありませんが、3人目のお子さんが生まれた際に支給されるお祝い金はなんと300万円と高額。

株式会社トライバルメディアハウス:バンジージャンプ支援制度

トライバルメディアハウス

年に1回までバンジージャンプ代を会社が負担してくれるというもので、人生感が変わるほどの体験を通して新たな角度から物事を考え、今までにない革新的なアイデアが生み出して人類にオドロキと感動を与えられるようになってほしいという想いからできた制度です。

ファーレイ株式会社:猫手当・猫同伴出勤

ファーレイ

「捨て猫・保健所から引き取った猫」を飼う社員に対して、月5,000円の手当が支給されるという制度です。また、ファーレイでは飼い猫と一緒に出社OKで猫の食事は会社が負担してくれます。

まとめ

福利厚生・社内制度は「社員と会社両社への投資」と考えて、積極的に制度を設ける会社が増えています。

少子高齢化が進み、採用しづらくなっている昨今、奇抜すぎるものでなくても従業員にとって満足度の高い制度を導入して従業員が充実した仕事と家庭生活が送れるよう、福利厚生・社内制度の整備を検討してみてはいかがでしょうか。