適性検査とは?サービス比較15選!選び方のポイント・特徴・料金

適性検査 おすすめ比較

さまざまな企業で、新卒者の採用選考に導入されている適性検査。書類や面接だけでは判断できない、受験者の性格や適性について知ることができるツールとなっています。

今回は「各企業が多く取り入れている適性検査について種類や料金を比較」してみました。数ある検査の中には少人数から利用可能なものもあるので、中小企業でも無理なく取り入れられるでしょう。

適性検査とは

適性検査とは、採用をする際の選考の1つとして用いられる試験のことです。面接で把握しきれない受験者の能力や、本質的な性格を客観的に判断できます。

検査の種類は大きく分けて「学力・能力」、「性格・適性」に分かれており、職場で働く上での能力や人間性、協調性などを判断できるため、合否判断の材料として利用されています。

適性検査の種類

能力検査だけで実施するケースは少なく、総合検査(性格検査+能力検査)もしくは性格検査のみで実施する企業が多い印象です。企業によっては、「筆記試験」「適性診断」「適性テスト」などと呼んでいる場合があります。

学力・能力検査

思考力や論理性、数値能力など、実際に働く現場において必要となる基礎的能力を試験で測定します。

性格・適性診断

入社後の採用人材が企業風土に適合性があるかどうかや、チームワークをもって社内で調和を保てるかどうかといった人間性や、考え方などを軸に判定材料にします。

適性検査を実施する目的

どんな種類の適性検査があるかを知ってもらったところで、適性検査を実施する目的をしっかり見ていきましょう。

基本的な特性測定と将来の職務行動の予見

求人に対して応募が多数の場合、面接が可能な範囲まで応募者を絞り込むための適性検査ですが、この際に認識しておくべきことは、適性検査は単なるスクリーニングの手段ではないということです。

検査結果の精度は絶対的なものでなく、ある一定の水準と特性を備えていることを測るために使用することが効果的ですが、人事様のマンパワー解消のためにも一定線の基準を設けることは重要になってくるのかもしれません。

面接時の人物理解と主観エラー防止

これは、面接では捉えにくい本人の性格などの人物面を理解するためのリスクヘッジになります。

限られた時間の中で人物の見極めを行うことは容易ではありません。また、面接官も人間ですから、どうしても主観が入りがちです。しかしながら、適性検査によって予め傾向を把握していくことで、本人への理解を深めることが出来るのではないでしょうか。

改めて客観的に自社を知る

適性検査を利用して、応募者・選考評価・内定者を集計・分析することで、改めて客観的に自社を知ることができます。これは実は非常に重要なポイントとなります。

採用戦略や人事管理のための基礎データ・経営情報データとしての適性検査の活用はメインになってくるのではないでしょうか。「人物像」の把握・理解も大事ですが、社内の方の結果が基準になっていることが多く見られます。

自社の傾向を深めることでミスマッチを防ぎ、欲しい人財を獲得出来るようなスキームは今後重要になっていきます。

適性検査の比較・選び方ポイント

ポイント① 利用目的を明確にする

入社後の育成のために利用する、現社員との相性を見極める、など目的に応じた検査内容かを確認しましょう。

ポイント② アウトプットが利用目的に適しているか

受験者に検査結果を見せても不都合のない内容になっているか、自社で分析できる形式に整っているかなど、アウトプットが利用目的に適しているものを選びましょう。

ポイント③ 料金や時間が利用目的に適しているか

利用目的に適した情報を得るだけの検査時間が確保できているか、料金が受験者数に対して適切かどうかを確認しましょう。

適性検査、導入のメリット

適性検査を導入するメリットは大きく分けて2つであると考えております。

  • 候補者の評価が客観的、かつ定量的なデータとして可視化される
  • 社内での選考基準を統一できる

採用活動を書類選考と面接だけで選考を行う場合、各担当者の主観によって判断されることが多く、担当者によって評価が分かれ、見極めが難しくなります。
面接のように限られた時間で、多くの情報を見極める必要がある際には、見えづらい要素を事前に把握することがポイントです。

適性検査を行うことで、性格・価値観・指向など、表面的には見えづらい要素を可視化することができます。候補者の評価を客観的なデータで把握しておくことで、担当者の主観だけに頼らない評価が可能となります。さらに適性検査の結果に基づく選考基準を作っておくことで、複数の担当者が関わる場合でも、同じように評価することができます。

ここで一つ、新卒新入社員が一年以内に31.8%退職されてしまうことをご存じでしょうか。主な離職の理由をピックアップ致しましたのでご覧ください。

若年者の離職理由

(「若年者の離職理由と職場定着に関する調査」労働政策研究・研修機構)※参照)

上のグラフにおいて問題なのが、二位の「仕事上のストレス」です。

近年若者はメンタル面によるストレス耐性が低下している傾向にあります。受験することでその人の性格や能力がわかってしまう適性検査を通せば、事前にストレス耐性までも把握することができるので、自社にマッチングしているかを知ることが可能です!

適性検査を導入する企業側のメリットとしては、学生を様々な角度から見ることができ、また、見極めるための材料としても活用することができるのです。

適性検査の活用方法

1次選考 応募者数が多く、面接可能な人数を大きく超えてしまっている場合に排除目的ではなく、ある一定の水準を備えていることを検査するため。
面接 面接だけではわからない部分を、適性検査と照らし合わせて矛盾がないかの確認のため。
採用戦略 適性検査結果データを分析・集計し、採用戦略や人事管理の基礎データとするため。
配属 入社者の配属先を決めるときに、その職場環境に対して適応できるかどうか見極めるため。
教育 教育の一環として、検査結果を受検者にフィードバックすることで、自己理解・相互理解の役に立つ。
昇進・昇格 昇進・昇格をさせる際に、その能力に達しているかどうか見極めるため。

おすすめ適性検査 比較5選

採用のプロが選ぶ「おすすめ適性検査」を5つピックアップしてご紹介します。

eF-1G/株式会社イー・ファルコン

イーファルコンeF-1G

特徴 人物像が詳しくわかる多彩な測定項目や、採用から登用までを一貫して行えるアセスメントがあります。
時間 50~70分
料金 年間117,600円税別・診断受検料金1件当たり3,000円税別(性格診断2000円+能力テスト1000円)
テスト形態 WEB検査、サポート付きプランの場合はペーパーも相談可能。
測定内容 性格診断、能力テスト

DATA-αシリーズ/株式会社ダイヤモンド社

DATA-αシリーズ/株式会社ダイヤモンド社

特徴 9つの職種およびリーダーとしての適性を判断でき、面接で活用できる質問事例やチェックポイントを表示するため、面接精度の底上げが可能です。
時間 80分
料金 1名当たり3,500円(税別)
テスト形態 自社採点方式、コンピュータ診断方式
測定内容 職場適応性テスト、ストレス耐性テスト、知的能力診断テスト

CPAG-CPAB/株式会社フォスターネット

CPAG-CPAB/株式会社フォスターネット

特徴 総合的な基礎学力と社会人として必要な基礎能力の判断ができます。CPAGは新卒者向けでCPABは中途採用者向けのテスト内容です。
時間 25~105分
料金 年間100,000円(税別)
テスト形態 WEB、ペーパー
測定内容 能力診断、キャリアプロファイリング診断、ストレス診断

アドバンテッジインサイト/株式会社アドバンテッジリスクマネジメント

インサイト

特徴 ・検査結果は、管理画面より即日発行可能
・「現在」のストレス状態を測れることができ、且つストレス耐性を網羅的に計測
・入社前、入社後にも活用できる仕組になっている
・自社で管理可能なので受験結果を即日発行することが可能
・17の視点からストレスの強さを見抜くことが可能
・検査結果を入社後に新入社員向けストレスマネジメント力向上研修で活用できる
・メンタルヘルス対策最大手の東証一部上場企業の会社が開発
料金 Web4000円、紙4500円、テストセンター6000円(受験者一人あたり)
メリット ・17項目からストレスの強さを診断可能。
・潜在的な面だけではなく、今のストレス状態も診断可能。
・得点だけを見れば良いので、人事・採用ご担当者様による判断が楽。
テスト形態 WEB、ペーパー、テストセンター
測定内容 ストレス耐性に重視した適性検査。

EQ能力、EQコンピテンシー、
潜在的なストレス耐性、現在のストレス状態、
言語論理/数理・推論

HRベース/株式会社マネジメントベース

HRベース

特徴 見栄や演出を抑制し、真の姿を浮き彫りにします。ストレス耐性やメンタル面のリスクチェックを重視し、求める人物像・人物モデルとの適合度をカスタマイズ設定で把握することが可能です。
時間 50分
料金 1500~3000円(受験者1人あたり)
テスト形態 WEB、ペーパー
測定内容 知的能力、パーソナリティ、ストレス診断

よく使われている有名適性検査 比較10選

他社でもよく使われている有名どころの適性検査を10つご紹介します!

適性検査Compass/イグナイトアイ株式会社

コンパス・イグナイトアイ

特徴 多種多様な採用手法に対応する比較的変わりにくい判定領域で測定できるテストです。3つの判定レポートが作成できるため、受講者へのフィードバックも可能です。
時間 20分
料金 年間100,000円(税別)、1名当たり1,000円(税別)
テスト形態 WEB、ペーパー
測定内容 ストレス耐性を含めた148問を四肢択一式(基礎能力検査はオプションで追加可能)

tanθ(タンジェント)/株式会社シンカ

タンジェント

特徴 個人の資質や適性である性格、欲求、思考タイプを診断できます。シンプルなアウトプットで、組織分析への活用がしやすいレポートが特徴です。
時間 60分
料金 月額10,000円(税別)、年間2,100,000円/(税別・定額制)
テスト形態 WEB、スマートフォン
測定内容 オフェンス適性、ディフェンス適性、マネジメント適性、ストレス診断、欲求診断、思考タイプ

アッテル/株式会社アッテル

アッテル

特徴 AIによる分析手法を取り入れているため、客観的な判断が可能です。精度の高いデータを可視化することで、採用後の配置や定着にも役立ちます。
時間 10~15分
料金 月額1名当たり250円(税別)~
テスト形態 WEB、社内実施
測定内容 評価分析、比較分析、分布分析、類似分析など

SPI3/株式会社リクルート

SPI3

特徴 分かりやすく実践的なレポートを作成します。40年以上の実績を基に面接時の質問や接し方などの注意点なども抽出します。
時間 65分
料金 1名当たり4,000円(税別)
テスト形態 WEB、ペーパー
測定内容 適性検査、基礎能力検査

CUBIC/株式会社CUBIC

CUBIC

特徴 必要な項目を1つずつセレクトでき、会社が求めるオリジナルな適性検査ができます。ペーパー式のテストでも、解答送付30分後、またはよく営業日には結果がもらえるスピーディーさが特徴です。
時間 20分
料金 月額1~4名で1人当たり1,800円(税別)~
テスト形態 WEB、ペーパー
測定内容 採用適性検査、モチベーション測定および能力検査はオプションで追加可能

GAB・CAB/日本エス・エイチ・エル株式会社

CAB

特徴 入社時に見ておきたいバイタリティーやチームワークなど9つの特性を判断できます。将来の職務適適性正についても7つのタイプで分類が可能です。
時間 80分
料金 年間1,200,000円(税別)
テスト形態 WEB、ペーパー、テストセンター
測定内容 言語理解、計数理解、パーソナリティ

3Eテスト/エン・ジャパン株式会社

3Eテスト

特徴 受験者の人材発見、見極めができます。短時間検査で高性能な結果が得られるため、受験者や企業への負担も軽減できます。
時間 35分
料金 年間20件当たり70,000円(税別)
テスト形態 WEB、ペーパー
測定内容 知能および性格テスト、価値観テスト

内田クレペリン/株式会社日本・精神技術研究所

内田クレペリン検査

特徴 官公庁や学校での教育指導、医療現場での参考資料にも活用されている心理テストを基にした適性検査です。詳しい結果と管理のしやすさが特徴です。
時間 50分
料金 1セット(10枚)当たり1,100円(税込)
テスト形態 ペーパー
測定内容 個別診断的判定など

DPI/DIST/株式会社ダイヤモンド社

DPI

特徴 態度能力(対人関係処理能力+意欲)を診断し、実績を上げる人材発掘のサポートをします。他企業への調査を実施し、豊富なデータを基に診断結果を導き出すので信頼性の高いデータが得られます。
時間 20分
料金 1部当たり900円(税別)
テスト形態 WEB、ペーパー
測定内容 基礎診断、個別診断

TAL/株式会社人総研

TAL

特徴 脳科学や図形式の検査を用いて測定する適性検査で潜在的人間力の把握が可能です。人権問題に配慮した質問形式のテストで、安心して利用できます。
時間 20分
料金 初期費用10,000円(税別)、検査分析料金1名当たり3,500円(税別)
テスト形態 WEB
測定内容 コミュニケーション能力、ストレス耐性、責任感、積極性、行動力、向上心、メンタル傾向、コンプライアンス傾向

まとめ

採用は企業において今後を左右する重要な活動です。

適性検査により受験者の本質を見抜き、やりがいのある職場に配属できるように、うまく活用しましょう。検査数では割高になる適性検査もあるので、利用目的をしっかりと把握して選んでみましょう。