採用チャネルとは?全8手法!自社に合った選び方・効率的な活用法

採用チャネルとは

企業が求める人材の獲得ができるかどうかは、「採用チャネル」の選定が大きく関わってきます。

しかし、採用チャネルが多様化する中、自社に合う採用チャネルをどのように選べば良いのか悩む採用担当者もいるでしょう。

この記事では、採用チャネルの種類をはじめ、それぞれの特徴やメリット・デメリットも紹介していきます。採用チャネルの選定にお困りの採用担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

採用チャネルとは

採用チャネル採用チャネルとは、採用活動を企業が行う際、採用候補者にアプローチするための方法や手段のことです。

企業の情報や採用条件を伝えるために活用します。チャネル(channel)は、水路・経路という意味を持ち、マーケティングの世界では流通経路を表します。

採用チャネルの種類

採用チャネルは主に以下の3種類に分けられます。

  • 公募型
  • 人材紹介
  • ダイレクトソーシング

公募型

求人広告や企業サイトがあり、求人情報を各媒体に載せることで不特定多数の求職者に対して幅広くアプローチして求職者を集めることが可能です。

人材紹介

派遣紹介や転職エージェントなどがあり、管理職や専門職といった自社が求める人材を紹介してもらう方法になります。

ダイレクトソーシング

スカウト型サービスやリファラル採用があり、企業の求める人材に対して直接アプローチして入社を促す方法です。

採用チャネルが多様化する理由

採用チャネルが多様化する理由について解説します。

労働人口の減少

採用チャネルが多様化する理由の一つに労働人口の減少が挙げられ、総務省統計局の労働力調査によると、2023年3月の時点で日本の労働人口は6,699万人です。しかし、少子高齢化にともない日本の労働人口は減少傾向にあり、2040年には6,195万人になるといわれています。

減少しつつある求職者の中から、より多くの優秀な人材を確保するため、企業側は積極的なアプローチをする必要があります。その結果が、現在のような採用チャネルの多様化に繋がっています。

仕事に対する求職者の考えの変化

仕事に対する求職者の考え方が変化していることも、採用方法の多様化に繋がっています。

最近では安定した収入を求めて正社員を希望する求職者だけでなく、「自分の趣味や特技を活かしたい」といったライフスタイルを仕事よりも重視する考え方が広まっています。

求職者が仕事探しをする際にも、これまで活用していたハローワークなどの機関だけではなく、転職フェアやSNSといった、さまざまな採用チャネルを利用する傾向が高まっています。

各採用チャネルのメリット・デメリット

ここでは、各採用チャネルのメリット・デメリットについて解説します。

各種求人広告

マイナビ転職やdodaなどの求人媒体に企業の求人情報を記載する方法で、最大のメリットは、不特定多数の幅広い求職者へアプローチできる点でしょう。多くの求職者に見てもらえる反面、求人広告は掲載する際のプランやサイズによって掲載順位や料金が違うため、たとえ採用に繋がらなくともコストはかかってしまいます。

ハローワーク

厚生労働省が運営する行政機関のハローワークに求人募集を依頼し、求職者からの応募を待ちます。ハローワークは全国に500か所以上もあり知名度の高いため、求人情報を多くの求職者へ広く知らせることができるほか、原則として掲載料がかかりません。ただし、登録できる求人情報には限りがあり、企業の魅力をアピールするのが難しいことがデメリットです。

人材紹介

人材紹介は、人材紹介会社から企業が求める求職者を紹介してもらう方法です。専門的なスキルを持つ人材や管理職など、ハイクラス人材を紹介してもらうのに適しており、企業の採用担当者の業務負担を軽減できます。しかし、多くの人材紹介会社が、成功報酬型の料金体系のため採用コストが高くなるので注意が必要です。

ダイレクトソーシング

ダイレクトソーシングは、求人サイトに登録された人材データベースから企業が検索し、直接求職者へアプローチできる方法です。自社での活躍が見込めるスキルを持った人材と直接やり取りが行える点がメリットとして挙げられます。ただし、求職者が興味を示すスカウト文の作成や返信作業など採用担当者の負担は増えてしまいます。

リファラル採用

リファラル採用は、企業で働く社員の中から採用に繋がりそうな知人を紹介してもらう方法です。メリットは自社の社風をよく知る社員が企業に合う人材を紹介してくれるため、採用ミスマッチが起こりにくくなることです。しかし、紹介がなければ採用自体に繋がることがないので、急いでいる採用や定期的に行う採用には適していないでしょう。

転職フェア・会社説明会

転職フェアや会社説明会の場合、企業は会場に訪れた求職者に対して直接アピールできます。求職者と直接話すことができ、企業の魅力を伝え質疑応答の時間も設けられるので、人材への効果的なアプローチに繋がる点がメリットです。転職フェア・会社説明会を取り入れる場合、求職者が魅力を感じるブースの設定をする必要があり、そもそも来場者数が少ないと費用対効果が悪くなるというデメリットがあります。

SNS

TwitterやFacebookなどのSNSを活用して、求職者を集める方法もあります。スマートフォンやインターネットの普及により、注目されている採用チャネルです。SNSのアカウントの開設や運用は、基本的に無料で行えるためコストを抑えられる点が大きなメリットです。SNSの利用頻度が高い20代若手の採用を考えている企業に向いているでしょう。一方で、採用へ繋げるためには継続的な情報発信が必要であり、手間を要するだけでなく、やり方を間違えると炎上リスクも高くなるので注意が必要です。

企業のホームページ

企業のホームページで求人を出すことは、企業の理念や魅力を伝えるのにとても適した方法といえます。求人広告のように規定のフォーマットがないので、企業側がデザインや情報の量などを自由に決めて発信できるのがメリットです。しかし、発信内容を充実させようと思うと、時間や手間がかかります。また、知名度の低い企業の場合は、アクセス数を稼げない可能性もあり不利といえるでしょう。

採用チャネル設計

数ある採用チャネルから企業に最適なものを選ぶために重要なのは、採用活動において何を重視するのか明確にすることです。重視する観点には、採用ターゲット、採用コストなどが挙げられます。

ここでは、採用ターゲット、採用コスト、採用工数、人材の質についてそれぞれ解説します。

採用ターゲット

企業が獲得したい採用ターゲットが利用している確率の高い採用チャネルを選択すれば、効率的な採用活動を行えるでしょう。

例えば、若手の人材をターゲットとした時、20代の利用頻度が高いSNSを活用するのが有効といえます。30~40代で管理職といったハイクラス人材がターゲットであれば、ハイクラス専門の人材紹介を活用するのがおすすめです。

採用コスト

採用チャネルによってかかるコストは大幅に違い、無料で活用できるものから高いコストが発生するものまであります。採用活動の予算が十分確保できていない企業ならば、無料で利用できるハローワークや、比較的低コストで運用できるリファラル採用、SNSの活用を検討すると良いでしょう。

また、採用コストに余裕のある企業であれば、人材紹介の活用を視野に入れてみるのがおすすめです。採用コストが高額になることがありますが、自社の求める人材を紹介してくれるので採用にかかる時間が少なく済み、担当者の負担も軽減できます。

採用工数

採用にどの程度時間をかけられるのか、という点も採用チャネルを選ぶ際に大切です。急ぎの採用や担当者が採用に手間や時間をかけられない場合、人材紹介など工数のかからない採用チャネルがおすすめです。

企業の条件に合う人材を紹介してもらえるため、選考ステップを短くできます。一方で長期運用が可能な場合、企業のホームページやSNSの活用を視野に入れられます。じっくり時間がかけられるのであれば、質の高い求人情報を発信でき、求職者の企業理解を深められるでしょう。

人材の質

専門職など高いスキルを持つ人材の獲得を目的とした場合、人材紹介やダイレクトソーシングを活用するのが有効でしょう。リファラル採用も社員からの紹介であるため、企業が採用条件を明確にしておけば、安定した人材の獲得に結びつくといえます。

また、ダイレクトソーシングやリファラル採用は、転職潜在層にも企業の魅力をアプローチできるので、優秀な人材確保に繋がる可能性があるでしょう。

採用チャネルを効率的に活用する方法

これまでに紹介した各採用チャネルを効率的に活用する方法について解説します。

採用チャネルをいくつか活用する

採用チャネルの多様化により、求職者が分散する傾向にあります。そのため、一つの採用チャネルに特定すると出会える求職者に限りがあるため、十分な採用が行えない可能性があります。

採用チャネルをいくつか活用することで、それぞれのメリットがうまく作用し相乗効果を期待できるでしょう。結果的に求職者との接点を増やすことに繋がります。

新しい採用チャネルを活用する

時代や環境が変わることで、採用チャネルのトレンドも変化します。各チャネルの中でも比較的最近になって利用者が増えたのが、ダイレクトソーシングやリファラル採用です。

過去に成功例のある採用チャネルだとしても、採用活動の環境は目まぐるしく変わるため、現状のままで良いのかしっかり見直す必要があり、企業の採用に効果が期待できるのであれば、柔軟に取り入れることを検討するのも大切です。

採用チャネルの見直しや改善

採用チャネルを効率的に活用するには、採用チャネルの見直しや改善が必須といえます。企業で活用した採用チャネルは、常に母集団数や応募者数、内定数、費用などをデータ化して効果測定を行いましょう。

分析を行った結果、成果の出ていない採用チャネルの見直しや、活用方法の見直しを行うことによって、効率良く採用活動を進めていくことに繋がります。

企業の採用をサポートするサービスを紹介

最後に、企業の採用をサポートするサービスについて紹介します。

株式会社ビズリーチ「ハーモス採用」

「ハーモス採用」は、株式会社ビズリーチが運用する採用管理システムです。企業の採用活動の効率化から分析・改善までを可能にします。応募経路別にレポートや採用コストなど採用に関わる多くのデータを「見える化」し、効率の良い採用チャネルを分析して、企業にとって最適な方法を判断します。

株式会社DigHR「採用チャネル運用サービス」

「採用チャネル運用サービス」は、採用コンサルティングと採用マーケティング支援を行う株式会社DigHRが提供するサービスです。過去のデータを参考に採用効率の高い採用チャネルを選定し提案します。運用する際は設定したペルソナに沿った募集コンテンツ・スカウトメールの作成を行うため、採用担当者の業務負担を軽減します。

レジェンダ・コーポレーション株式会社「EHR採用」

「EHR採用」は、レジェンダ・コーポレーション株式会社が運営する新卒採用や中途採用、アルバイトなどさまざまな採用ニーズに対応する採用管理システムです。採用支援を行ってきたレジェンダのノウハウが詰め込まれ、選考管理から内定、データ分析に至るまで採用活動に有効な機能が充実しているのが特徴です。また、あらゆる採用チャネルからのエントリーにも対応しています。

まとめ

企業において優秀な人材獲得のためには、採用活動を成功させる必要があります。そのためには、企業に合った採用チャネルを選べるかどうかが鍵になってくるでしょう。

各採用チャネルの特徴を把握し、企業が抱える採用課題を解消できる手法を選び、戦略的に採用活動を進めていかなくてはなりません。今回紹介した内容を参考に、自社の特徴を活かせる採用チャネルを選んでみてください。

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