ソーシャルリクルーティングとは?メリット・成功事例・運用のコツ

やった方がいい?ソーシャルリクルーティングの魅力って!?

ソーシャルリクルーティングとは、SNSを活用して求職者と企業が直接つながる採用手法です。

これにより、採用コストを削減しながら、求職者の人柄や適性をより深く理解できます。企業にとっては、ブランド力の向上やより広範な人材へのアプローチが可能になる一方、定期的な情報発信や炎上リスクへの対応が求められます。

本記事では、ソーシャルリクルーティングのメリットや成功事例、効果的な運用のコツについて詳しく解説します。

ソーシャルリクルーティングとは

ソーシャルリクルーティングソーシャルリクルーティングとは、SNSを活用して求職者と企業が直接コミュニケーションを取り、採用活動を行う手法です。

従来の求人広告や人材紹介サービスに比べ、コストが低く、より広範な層にアプローチできるのが特徴です。また、企業側はSNSを通じて自社の魅力を発信し、求職者は企業文化や雰囲気を理解し

た上で応募できるため、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。

しかし、効果を出すまでに時間がかかることや、炎上リスクなどSNS特有の課題も存在します。

ソーシャルリクルーティングのメリット・魅力

ソーシャルリクルーティングの魅力には、採用活動の効率化と、企業のブランド力向上などがあります。

幅広い層へのアプローチが可能

SNSの拡散力を活用することで、従来の求人広告では届かない層にも効果的にアプローチでき、求職者の幅を広げることができます。自社をフォローしていない第三者にも、自社のフォロワーを通じて投稿が共有されることがあるため、ひとたびその情報がバズれば、その効果は絶大的です。

特に、ミレニアル世代やZ世代の求職者はSNSを日常的に利用しているため、彼らと直接コミュニケーションを図ることができ、企業文化や雰囲気を事前に伝えることで、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。

ミスマッチの防止

ソーシャルリクルーティングでは自社の情報や、社風を全面に押し出して採用活動をするため、従来の採用活動にくらべ採用後のミスマッチが少ない傾向にあります。

従来の求人広告をメインとした採用活動では、条件や待遇などを記載できても、なかなか会社の内側まで学生に伝えることは困難です。
一方SNSを活用することで、社員紹介や社内イベントなど、社風が伝わるメッセージを発信することで、入社後のギャップを防ぐことが可能です。

自社のイメージアップ効果

SNSを通して、会社の社内情報を公開していくことで、イメージアップに繋げることができます。学生からしても一緒に働く人たちのことや、会社の雰囲気は特に気になる部分です。採用活動を通じて企業文化や魅力を発信し、ブランド力を向上させることで、求職者からの信頼を得やすくなります。

双方のコミュニケーション

会社の情報を発信することばかりに気を取られがちですが、SNSは双方でのコミュニケーションが可能なツールです。したがって、SNSを通じて、選考では見抜くことが難しい学生の素顔を見ることもできます。

採用コストが削減できる

ソーシャルリクルーティングは、従来の求人広告や人材紹介サービスと比較して、求人媒体を利用せずSNSを活用するため、広告費を抑え、低コストでの採用活動が可能です。

SNSアカウントの開設や運用は基本的に無料で行えるため、高額な広告費を必要としません。また、外部の求人媒体に頼らずに自社内で運用できるため、人材採用にかかるコストが大幅に抑えられます。これにより、特に中小企業やスタートアップにとって、限られた予算で効果的な採用活動が行える点が大きなメリットです。

リアルタイムでの更新

ソーシャルリクルーティングでは、いつなんどきでも、情報をアップできます。
求人広告では修正回数の制限や、修正が反映するまで時間がかかりますが、SNSでの採用活動は、アイディアが思い浮かんだり、発信したいイベントがあれば、すぐにその場でアップすることができます。
このように、リアルタイムで情報をアップできるソーシャルリクルーティングは、トレンドに敏感な学生向けの採用で大きな力を発揮することでしょう。

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ソーシャルリクルーティングのデメリット・注意点

ソーシャルリクルーティングを行う上で気をつけなければいけないこともあります。デメリットや注意点について紹介します。

定期的な更新が必要

求職者にアプローチするためには、SNSの定期的な更新が大切です。せっかくアカウントを開設しても、定期的に更新されていないアカウントは、求職者の目に留まりません。仮にみつけたとしても、使われていないアカウントと思われ、機会損失につながってしまいます。

ソーシャルリクルーティングを取り入れるのであれば、更新のタイミングを決めて、ルーティン化することがポイントになります。自社で運営していくのが難しい場合は、SNS運用代行サービスを活用するのもおすすめです。

認知拡大やターゲットにとっての印象を強めるためにも、なるべく更新頻度は高いほうがいいですが、なにより大切なのは継続的な発信を続けることです。まずは続けることを目標に運用してみましょう。最低1週回の更新・発信が必要です! これができなくて効果が出せないケースも多いです。

炎上のリスクがある

投稿内容によっては、炎上につながるリスクがあります。発信した内容が悪い意味で伝わってしまうと、企業イメージを損ねてしまう可能性もあるため、運用には十分気をつけなければいけません。

さまざまな価値観をもった人がいることを意識して、企業本意の発言ではないか、誰かを傷つける内容ではないか、を発信する前に確認しましょう。

母集団形成の施策ではない

様々なSNSツールがありますが、根本的な考え方としSNSツールで母集団形成はできません!!

SNSの活用によって歩留りの改善や辞退率の低下ができるかもしれません。それは学生とコンスタントにコミュニケーションを取れ、面接では伝えきれない自社の魅力を発信できるからです。

自社のどういった部分を発信するのかを考え、より社内のコアな部分や̠マイナスともおもわれる情報を面白いかと思われます。既に取り組まれているのであれば採用に関する情報だけではなく、自社の製品やコンテンツなど営業広告の用途も取り入れることにより情報量や質だけでなく利益UPにもつながっています!

ソーシャルリクルーティングの種類

では実際に、企業がソーシャルリクルーティングへ踏み切る際に、どのSNSを選べばよいのでしょうか。
SNSと言っても、現在世の中には数多くのサービスが存在するため、事前にしっかりと選定して運用する方が良いでしょう。

ソーシャルリクルーティングによく使われるSNSは主に、LINE、Twitter、Facebook、Instagramの4つになります。

種類 年齢層 特徴 適している企業
LINE 10-40代 ・今やインフラ同然のSNS
・学生のコミュニケーションツールNo,1
電話やメールではないツールで学生とコミュニケーションを取りたい企業
X(旧Twitter) 10-20代 ・情報発信の場として利用することが多い Web広告以外の場で自社アピールしたい企業
Facebook 30-50代 ・SNS採用の先駆者
・大企業も新卒採用アカウントを開設
幹部候補や優秀な中途採用がしたい企業
Instagram 10-20代 ・インフルエンサー採用に適している 視覚的アプローチを行いたい企業

LINE

今やLINEは、国民の約6割が利用している、ユーザー数No.1のアプリです。また年齢の比率も偏りがなく、多くの年齢層をとらえています。
そのため、新卒採用はもちろん、中堅や管理職クラスの採用も狙えるのが特徴です。
ただLINEでソーシャルリクルーティングを行う際、アカウントの開設費用など、初期コストが約5万円前後、加えて月々のランニングコストもかかるため、採用予算がある企業向けと言えます。

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X(旧Twitter)

次にX(旧Twitter)ですが、メインとなる年齢層は20代~30代です。
LINEに次いで、国内2番目にユーザー数が多いX(旧Twitter)では、文章、写真共にバランスよくアップすることができるため、社内の雰囲気やイベント、企業カラーを全面的にアピールしたいと感じている企業にとっては、非常に相性が良いも手法と言えます。
そのため社内イベントや社員紹介など、頻繁に更新し若者の心を掴むことのできる広報担当などがいると良いでしょう。

Facebook

リリース当初勢いのあったFacebookは、現在やや勢いを落としていますが、引き続き30代~40代からの指示は非常に厚いです。
そのため華やかな写真や、直感的にやりがいをアピールするよりかは、企業理念、中長期的なビジョンを中心にアップしていくことで、中堅~管理職クラスへ効果的なアピールができると言えます。
若手より力のあるベテランや即戦力を必要とする企業は、ぜひ一度Facebookの運用を試してみてはいかがでしょうか。

Instagram

Instagramは現在10代~20代を中心に、多くのユーザーを抱えています。
Instagramの特性上、直感的に心を惹かれる写真や、楽しそうな写真を中心にユーザーがアップし、今ではインスタ映えなどと言った言葉も存在しています。
そのため、若者が興味を引く写真を中心に、やりがいや成長性を伝えられる内容をアップすることで、より若手や学生と繋がることができるでしょう。
ただ、ユーザーの年齢比率が若いことから、最新のトレンドや流行りに敏感な人材が社内にいると、Instagramでの採用活動には心強いです。

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新卒採用に使うなら…

新卒採用におすすめのソーシャルリクルーティングツール新卒採用におすすめできるソーシャルリクルーティングのツールはLINE・X(旧Twitter)・Instagramです。
これらのSNSは圧倒的に学生のユーザーが多いことに加え、学生が企業選びの際に重要視している、会社の雰囲気や成長、やりがいを端的にビジュアルで伝えることができます。
そのため、他の企業との差別化が図りやすく、学生に向け比較的アプローチがしやすい特徴があります。

SNS採用がおすすめの企業はこんな企業!

SNS採用は非常に魅力が多く、現代では主要な採用手法として、多くの企業が運用を手掛けています。
しかし、実際どのような企業がSNS採用に向いているのでしょうか。ここでは、SNS採用と相性の良い企業について、詳細を解説していきます。

企業ブランディングが確立している企業

まず最初に、SNS採用を行う上で、企業ブランディングは必須です。
SNS採用では、企業カラーや社風など、自社がどのような方向を向いているかなどのブランディングが確立していないと、他社と変わらなかったり、求人サイトへ掲載しているのと変わりがありません。
そのため、求人サイトには載せられない待遇や制度以外の、会社の内側などの情報や、企業カラーをしっかりと固めてから運用すると良いでしょう。

最新のトレンドに敏感な企業

SNSを使うユーザーの多くは、最新の流行りやトレンドに敏感で、それらの情報収集としてSNSを利用しています。
そのため、一見採用に関係ないような内容でも、最近のトレンドなどを把握し自社の活動や採用方針と絡めたり、流行りの映画や漫画などのパロディ風のメッセージを発信することで、より多くの求職者から触れられることに繋がります。

学生へのアプローチ手段がある企業

最後に、自社のSNSアカウントを学生へアプローチできる力がソーシャルリクルーティングでは必要になります。
ただアカウントを作って待っていても、学生から注目はされません。
そのため、今の学生や若者には何が響くか、どのような広報を行えば注目度が上がるか、トレンドとマーケティングに精通している人材がいる企業は、SNSでの採用で最大限力を発揮できることでしょう。

ソーシャルリクルーティング成功活用事例

ソーシャルリクルーティングを活用して、成功している企業事例を紹介します。

スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社

スターバックスではFacebookを活用して、採用専用ページを開設しています。世界中のスターバックス社員の楽しそうに働いている姿やおしゃれな日常を日々投稿しているのが特徴です。

動画では、社員の出勤からドリンクを出すまでの様子が紹介され、どのような仕事なのかを伝えています。SNSで定期的に情報発信することで、求職者と企業の間でコミュニケーションを増やす狙いがあります。

三井住友カード株式会社

三井住友カードでは、新卒採用にInstagramを活用しています。企業アカウントに内定者一人ひとりが自己紹介などを投稿し、自由な表現で発信しているのが特徴です。

この取り組みでは、内定者同士の結束を強めるだけでなく、今後就職活動をしていく学生にとっても参考になるような内容になっています。内定した先輩たちの人柄や会社の雰囲気などを、投稿を見た求職者に伝える役割を担っています。

まとめ

このように、現代では新卒や中途、管理職の採用などあらゆる層に向けてソーシャルリクルーティングが主流となりつつあります。
求職者と直接連絡を取ることができ、自社の雰囲気もより詳細に伝えられるため、入社後のミスマッチや離脱が多い現代では、非常に心強い採用方法とも言えます。
一方で、取り組んでいる企業が多く、ライバル企業達に勝ってSNS採用を成功させるのも難しいでしょう。
現在ソーシャルリクルーティングを開始しようか検討している人事は、この記事を参考にし、ぜひ優秀な人材を獲得してください。