採用通知書とは?内定通知書との違いや書き方・記入事項を紹介

  • 福永 はるか
    • 2026-01-23
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    応募から幾度となく選考を重ね、採用を決定した際に発行する【採用通知書

    欲しい人材の確保のためには欠かせない通知書ですが、なぜ発行するのか、何を記載するのか、よく聞く『内定通知書』との違いなど、明日から使えるテンプレートをもとに徹底解説します。

    採用通知書とは

    選考を行った結果、企業側として採用の決定を求職者へ正式に通知するための書類のことです。

    採用通知書は、企業が発行するための法的な義務はありません。しかし、発行により採用の決定を知らせることで、何社も同時に選考を重ねている求職者へ選考を取りやめ入社意欲を高める効果もあるため、出来るだけ早い通知が好ましいでしょう。

    内定通知書との違いは?

    では、よく比較される『採用通知書』と『内定通知書』の違いは何でしょうか?

    両者の大きな違いは、求職者へ通知する内容が【採用決定】なのか【内定決定】の違いです。

    「採用通知書」はあくまで求職者の意思は関係なく、企業側が採用したいという意思を伝えるものです。一方「内定通知書」は、求職者の入社意思を確認した上で通知する書類となっています。

    しかし、企業によっては差別化せず片方の書類を送付するか、「採用内定通知書」という名前で書類を送付する場合もあります。

    採用通知書の書き方と記入すべき項目

    書類に誤字や記入漏れがあった場合、求職者はどのように思うでしょうか?入社前に企業に対して不安を抱くかもしれません。

    そうならないためにも、迅速かつ丁寧な対応はもちろん、通知書の正しい書き方・記載内容などを事前に知っておくことが重要です。

    採用通知書の書き方

    採用通知書は企業側に採用の決定を通知する役割があるため、記載内容に誤りがあると企業の信頼にも関係してきます。

    新たに作り始めるより、一般的な例文などを自社の規定などに修正し、テンプレート化することで効率的かつ正確な採用通知書を送ることができるでしょう。

    採用通知書に記入すべき項目

    採用通知書に記入すべき項目

    では、実際に採用通知書に記入すべき項目についてお伝えします。

    • 日付/宛名/差出人名
    • タイトル(採用通知書)
    • 応募へのお礼と採用を決定した旨
    • 同封書類の内容
    • 書類の返送期限と返送宛先
    • 頭語と結語
    • 今後の流れやスケジュール
    • 締めの挨拶
    • 結語
    • 人事担当者の問い合わせ先

    上記の項目を採用通知書に含めることが必要となります。特に、今後の流れやスケジュールなど『求職者目線』として記載することで、求職者も安心して次回以降の行動へ移ることができるでしょう。

    内定辞退回避などの施策としては、このような『求職者目線』の対応、試作などが重要となってきます。上記項目の同封書類や例文などは後ほど説明いたします。

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    採用通知書に法的効力はある?

    採用通知書の発行に法的効力や義務はなく、受け取った求職者側にも法的効力は発生しません。では、なぜ効力が無い通知書を発行するのでしょうか?

    それは、求職者に入社してもらう他がない新卒採用では、内定通知から実際の入社までに長期間空くことがほとんどです。一方、中途採用では内定から入社までが短いため、採用通知書の送付を省くケースも珍しくありません。

    これまで、売り手市場が続いていた採用市場ですが、新型コロナウイルスの影響もあり求職者一人当たりのエントリー社数が今後増加することが予想されています。それに伴い、優秀な人材を確保することが困難になるでしょう。

    そこでいち早く採用通知書を発行することで、入社意欲を高める、あるいは進行中の他社選考の辞退など、いかに自社へ惹きつけて入社してもらうかが鍵となってきます。

    採用通知書を送るベストなタイミングとは?

    採用通知を送るタイミングは、なるべく早い方がいいです。

    前述もした通り、面接から長期間空いてしまうと他の選考中の企業へ検討を始めたり、入社意欲も他社へ高まってしまう可能性があります。できる限り早い発行と送付を心がけましょう。

    採用通知書の例文

    実際に使える採用通知書の例文を紹介します。記載項目に定義はないので、自社の規定などに修正してお使いください。

    令和〇年〇月〇〇日

    〇〇 〇〇 様

    株式会社〇〇
    東京都新宿区〇〇-〇〇
    TEL:03-1234-5678
    人事部人事課 〇〇 〇〇

    採 用 通 知 書

    拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。このたびは、弊社の求人にご応募いただきまして、誠にありがとうございました。
    また、先日はお忙しい中、ご足労いただきましたこと、重ねてお礼申し上げます。

    さて、慎重かつ厳正なる選考の結果、このたび貴殿を弊社社員として採用することに決定いたしましたので、ご通知申し上げます。
    つきましては、後記のとおり社員採用に伴う手続きを行いますので、同封しております書類のご記入など、ご準備のほど宜しくお願い致します。

    なお、応募書類は当社人事部にてお預かりさせていただきますのでご了承ください。

    今後とも引き続き、宜しくお願い申し上げます。

    敬具

    1,提出書類:入社承諾書(同封書類)・誓約書(同封書類)・身元保証書・雇用保険被保険者証・年金手帳
    2.提出期限:令和〇年〇月〇日

    何かご不明な点がございましたらいつでもお問い合わせ下さい。

    以上

    不採用の時はどうする?

    一方で不採用となった方への対応は同じく【不採用通知書】でお伝えしましょう。下記の例文をご活用ください。

    令和〇年〇月〇〇日

    〇〇 〇〇 様

    株式会社〇〇
    東京都新宿区〇〇-〇〇
    TEL:03-1234-5678
    人事部人事課 〇〇 〇〇

    選考結果のご案内

    拝啓ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

    このたびは弊社の求人にご応募いただきまして、誠にありがとうございました。
    また、先日は面接にご足労いただきましたこと、重ねてお礼申し上げます。

    厳正なる審査の結果、誠に残念ではございますが、今回は採用を見送らせていただくこととなりました。ご希望に添えず恐縮ではございますが、ご了承くださいますようにお願いいたします。

    なお、ご提出いただいた書類につきましては、本状に同封の上、ご返却させていただきます。
    末筆ではございますが、〇〇様のより一層のご活躍をお祈りいたします。

    敬具

    ポイントは、面接をされた方へはご足労いただいたことへの感謝、書類選考の方へは書類を送付いただいたことへの感謝を伝えましょう。不採用についての具体的な理由については記載しなくて良いですが、もし聞かれた場合には誠意を持ってお答えできるようにしておきましょう。

    採用通知書と一緒に同封する書類

    ここでは一般的に採用通知書と同封されることが多い書類について紹介いたします。同封する書類としては、「入社承諾書」「入社誓約書」「労働契約書」が一般的です。

    入社承諾書

    入社承諾書とは、「入社の承諾」の意思表示をしてもらうための書類で、決まった書式などはなく、一般的には入社に当たって順守すべき事項や内定取消の理由となる事項などが記載されています。

    【順守すべき項目】

    • 承諾書提出後に正当な理由なく、また無断で入社を拒否いたしません。
    • 住居変更・親族異動等の事実があれば直ちに文書で連絡いたします。

    【内定取り消しの理由】

    • 指定日入社日以前に不都合な行為があったとき
    • 入社時期において疾病等により、以後の就業等が困難と認められたとき

    上記のような事項を記載することにより法的な効力はありませんが、企業と求職者の間でのトラブルの回避には十分役立つでしょう。

    入社誓約書

    入社誓約書とは入社の承諾だけでなく、「履歴書の記載が事実か」や「会社の名誉、信用を汚さない」など会社との約束事を明記するのが一般的です。

    • 履歴書の記載事項及び採用面接時の受け答えに関して、事実と相違ございません。
    • 恐喝行為などの販売等、会社の信用、名誉を傷つけるようなことはいたしません。
    • 職場秩序を乱すような政治活動、思想運動及び特定団体に関する活動は行いません。

    労働契約書

    労働契約書とは、企業側と求職者の間での雇用関係を明確にした書類のことで、「雇用契約書」とも言われています。

    内容は「契約期間」「就業場所」「始業・就業時刻」「休暇」「賃金」など細かい労働条件が記載されています。

    また、上記の書類に付随して、可能であれば返送用封筒も併せて同封もお勧めします。新卒のように入社まで長期間ある場合は、今後のスケジュールや予定などを同封すると、他社との差別化も図れつつ、求職者への信頼感・安心感にもつながるでしょう。

    通知書送付後から入社までの流れは?

    通知書を送付した後は、書類の返信や質問などの返信がくると思います。その際は送付へのお礼や必要書類への質問などを迅速かつ丁寧に対応してください。

    また、返信がない場合には、期日までに受諾がなければ無効になる旨の連絡などを行ってください。連絡が取れなくなる、または辞退を防ぐためにも『求職者目線の対応』を心がけるようにしてください。

    まとめ

    企業側にも求職者側にも採用通知書への法定効力はありません。しかし、採用決定の意思をいち早く求職者に知らせることで、入社意欲を高めることができます。

    選考後から通知、または連絡のタイミングが遅くなればなるほど求職者は不安になり、他に選考した企業へ決めてしまうことも考えられます。今回ご紹介した例文などを参考に、ぜひ社内で活用いただけましたら幸いです。

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