転職の大きな壁!嫁ブロックの実態と採用のために企業ができること

転職の大きな壁!嫁ブロックの実態

近年、中途採用の現場で聞かれるようになった「嫁ブロック」という言葉をご存知でしょうか?これは、男性の中途採用者が、妻の意見や反対によって内定を辞退することを意味しています。

今回は、中途採用のひとつの壁ともいわれている「嫁ブロックの意味や近年の嫁ブロック事情」を解説します。その他、嫁ブロックを回避するために企業がすべきことについてもまとめました。

嫁ブロックとは

決まっていた中途採用者が嫁ブロックによって内定を辞退してしまった、という話を近年よく耳にします。

嫁ブロックとは、転職エージェントや採用担当者などの間の専門用語として使われてきた言葉。

まずは、最近の嫁ブロックの事情についてみていきましょう。

最近の嫁ブロック事情

最近では、「転職や企業を試みた既婚男性の約4人に1人が嫁ブロックを経験した」という調査が上がっています。その割合は、40代が最も多く、50代・30代の男性にも嫁ブロックを経験している人はいるようです。

嫁ブロックの影響は高く、それを理由にして内定を辞退したという人も多い傾向にあります。中途採用者の中には、経験者や能力の高い人材もいるため、せっかくの内定を辞退されることは、担当者にとって痛手です。

では、嫁ブロックを回避するためには、どういった工夫が必要なのでしょうか。まずは、嫁ブロックの理由から解決の糸口を探っていきましょう。

参照:人事のミカタ「嫁ブロックとは何ですか?」

嫁ブロックの理由

嫁ブロックには、大きく3つの理由があるとされています。その理由を詳しくまとめました。

給料の変化

嫁ブロックの理由の中でも、大半を占めるのが給料の変化に関することです。

日本では、能力が高い人材の転職であっても、初任給は少ない傾向にあります。そのため、前の会社の給料よりも少なくなってしまうケースがほとんどです。

夫婦にとって給料が減ってしまうことは、今までの生活水準を変える必要性にもつながります。子供がいる家庭であればなおさらでしょう。単身ではなく世帯主である男性の給料が転職によって減ってしまうことは、妻にとって大きな不安になりえるのです。

勤務地の変化

転職によって勤務地が変わってしまうこともあるでしょう。引っ越しを伴う転職であれば、妻や子供の生活にも大きな変化が加わります。妻が勤めている場合には、転職や離職を考えなければなりません。子供がいる場合には転校も必要でしょう。

さらに、引っ越しにはある程度のお金が必要です。給料が減ってしまう上、引っ越し資金が必要となれば、嫁ブロックをせざる負えない状況になります。

勤務条件の変化

勤務地だけでなく、時間や休日など勤務条件の変化も嫁ブロックの理由としてよく聞かれます。

特に、子供がいる家庭では、子供に合わせて昼間の勤務や土日祝の休みを希望する家庭も多くあり、それに沿えない場合には嫁ブロックの対象となりがち。男性が子供と休みが合わない仕事をしていると、家族とのすれ違いの生活となってしまい、妻の子育ての負担も大きくなることが考えられます。

参照:ミドルシニアマガジン「「嫁ブロック」を引き起こす3つの要素。話し合いで解決するポイントとは?」

嫁ブロック阻止のために企業がすべきこと

ここまで嫁ブロックの理由について説明してきましたが、そんな嫁ブロックを阻止するために、企業はどんなことができるのでしょうか。嫁ブロック回避のために、企業がすべきことについてまとめました。

転職の理由を明白にする

まずは、転職の理由を男性の妻に理解してもらうことが大切です。とくに、ヘッドハンティングによる転職の場合には、男性の能力の高さ、優秀さを買って転職をすることを企業側からもしっかりと説明して伝えましょう。

また、転職後、5年後10年後のビジョンを明確にしておくことも大切です。給料が上がる・ほかの仕事を任せられるなど、ステップアップに関することや、将来の展望をしっかりと見据えたプランの提示をすると転職者の妻にも理解を得られやすくなります。

転職者の妻への説明を怠らない

先ほど記したように、転職者の妻にしっかりと説明をすることが大切です。直接面会することは難しいかもしれませんが、男性の妻宛に説明書類を作成するのも良いでしょう。そこにはしっかりと給料や勤務業態などを記載しておきましょう。

最近では、ヘッドハンティングなどの際に家族を呼んで懇親会をし、家族に会社のことを理解し、男性の転職を応援してもらおうと努力する企業もあるようです。

妻に歓迎してもらえるような企業を目指す

妻や家族に歓迎してもらえるよう、福利厚生の制度を整えたり、待遇の見直しを行ったりしましょう。

これは、嫁ブロックだけでなく、よりよい人材確保のためには常に必要とされることです。

また、企業のイメージアップを図るのも大切であり、世に知られているような有名企業であればあるほど、嫁ブロックされることは少なくなるでしょう。

まとめ

嫁ブロックを実際に経験したある男性の話では、「嫁に言われてその通りだと思った」との回答があったそう。給料や勤務地など、家族である妻の意見は今の世帯のリアルな声と言えるでしょう。

優良な企業であれば、転職の際にその人材に適格な給料や将来ビジョンなどを情報開示することで、妻の理解を得られるはずです。よりよい人材を確保し長く勤めてもらうためにも、嫁ブロックを上手に回避し納得させられるような企業を目指すことが大切となります。

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