パラレルワーカーとは?企業が採用するメリット&採用方法を解説!

パラレルワーカーとは?企業が採用するメリット&採用方法を解説!

厚生労働省は2018年に働き方改革の一環として「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を発表しました。

これを皮切りに大手企業のみずほフィナンシャルグループ、アサヒビール、SMBC日興証券等も矢継ぎ早に副業を認める発表をしています。このような環境の中、労働者側の意識も変化しており、パラレルワーカーを目指す人が年々、増加しています。

本記事では、「パラレルワーカー採用とは?採用するメリットや採用するにはどうしたらよいか」をご紹介します。

パラレルワーカーとは?

パラレルワーカーとは、ひとつの仕事だけで無く複数の仕事を持つ人のことを指します。

従来は一つの会社に属して働くことが一般的でしたが雇用形態に拘らず、これまで培って来た知識やスキルを生かして複数の会社で働く人達です。一般的には副業や兼業などといった言葉に馴染みがあると思います。

パラレルワーカーの人口

クラウドソーシング運営会社のランサーズが発表した「2021年度のフリーランス実態調査」では、パラレルワーカー(2社以上と契約している人と定義)は約373万人います。

この数字からもわかるようにパラレルワーカーは、新たなワークスタイルとして定着しつつあります。

副業・兼業との違いとは?

副業も兼業も確かな定義はありませんが、一般的に「副業」とは本業と別に片手間に行う仕事を持つことを指します。

これに対して「兼業」は複数の本業を持つことを指します。収入面から2つのワークスタイルを比較すると、「副業」は本業と比べて土日の隙間時間しか働かないため、僅かな収入しか得らません。

一方で「兼業」は全てが本業でスキルを要する仕事なので報酬も高く、多くの収入を得られています。

パラレルワーカーはどちらかと言うと「兼業」に近いワークスタイルです。

なぜパラレルワーカーは増えているのか?

パラレルワーカーが増えている理由は大きく3つあります。

自己の能力に見合った報酬を受け取れる

会社員の給与体系は、成果主義にシフトしつつありますが未だ年功序列が色濃く残っています。このため、能力が高くとも若手というだけで給与が低いケースが見受けられます。

これに対して優秀なパラレルワーカーは複数の企業から能力に見合った報酬が得られます。

自己防衛を考えて会社に依存しない人が増加

大企業であっても競争力を維持できず、リストラを進めている企業も多々あります。

このような中、ひとつの企業に依存するとリスクが高いため、専門性の高いスキルを武器に複数の企業と雇用関係を結ぶ会社員が増えています。

ネットワーク環境の進化により、ワークスタイルの見直し

政府の推進する働き方改革が社会に浸透し、同時にネットワーク環境が整備されて来たことで多様性のあるワークスタイルが企業に受け入れられています。

この一環として会社に出社しなくともテレワークを活用することで時間と場所を問わず働くことができるパラレルワーカーが増えています。

パラレルワーカーを採用するメリット

パラレルワーカーを採用するメリットは2つあります。

 即戦力となる優秀な人材を低コストで獲得できる

従来、企業は新入社員を採用し、長期間掛けて知識やスキルを付けさせて来たため、多大な教育コストを費やしていました。これに対してパラレルワーカーであれば必要な期間に必要としている分野のスペシャリストを低予算で獲得できます。

 

 社員のスキルアップを図ることができる

パラレルワーカーを採用することで自社に無いノウハウや仕事の進め方を獲得することができます。この結果、シナジー効果で社員のパフォーマンスが向上してスキルアップを図れます。シナジー効果とは異なる企業や職種の人間と共働する事で得られる相乗効果のことです。

パラレルワーカーを採用するデメリット

次はパラレルワーカーを採用することで発生するデメリットです。全部で2つがあります。

 チームワークを必要とする業務には馴染まない

パラレルワーカーは個人のスキル向上やライフスタイルの実現を目指して行動しているため、チームワークを必要とする製品開発等の業務では充分な結果を発揮できないケースがあります。

 

 労働時間に制限がある

パラレルワーカーは複数の企業で働いているため、急ぎの仕事や突発的なトラブルが発生しても柔軟に時間を確保するのは困難です。このため、このようなケースが発生した場合は別の社員を充てる等の調整が必要になります。

パラレルワーカーを採用するには?

パラレルワーカーの採用には2つの方法があります。それぞれの方法のメリット、デメリットを含めて説明します。

クラウドソーシング運営会社

クラウドソーシング運営会社とは、インターネットを介して企業側と労働者側をマッチングさせる会社を指します。該当企業は最大手でクラウドワークスとランサーズの2社があります。

クラウドワークス

株式会社クラウドワークスが運営している日本国内最大級のクラウドソーシングサービスです。200種類以上の仕事があり、300万人という業界No.1を誇る登録者がいます。

これだけの規模感であれば、ご要望の仕事をすぐに依頼することが可能です。

ランサーズ

仕事を発注したいクライアントと、仕事を受注したいランサーとのマッチングを行ない、契約や報酬支払などをサイト内で行えます。ランサーズでは、獲得できる仕事の種類は豊富で、システム開発やマーケティング、ライティングやデザイン制作、事務・営業まで様々です。

しかし、これらのクラウドソーシング運営会社でパラレルワーカーを見つけるのには、下記のようなメリット・デメリットがあります。

  メリット 

依頼できる業務範囲が広く単価も安い
急ぎの仕事も受注者がいればすぐに対応可能

デメリット

労働者側の情報は、本人プロフィールと実績データーしか無いため、実力を把握するのが難しい

人材サービス会社

人材サービス会社とは、企業に対して人材を紹介・派遣する会社です。

新卒採用や中途採用だけで無く派遣や臨時採用まで幅広いワークスタイルに対応しています。それぞれの会社で得意分野がありますので評判やクチコミを頼りに会社を探す必要があります。

  メリット 

専任のコンサルタントに相談できるので実力のある最適なパラレルワーカーを紹介して貰える

デメリット

一人あたりの採用費用が高額になる場合がある

まとめ

変化の激しい時代を生き抜くためには多様化した商品やサービスを生み出す専門性の高いスキルを持つ人材が必要です。

そのためには、これまでの固定観念を捨てて自社の社員に拘らず、必要な時に必要な人材を獲得するべくパラレルワーカーの採用を考える時期になったと考えます。

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