コロナ禍での採用活動に苦戦を強いられているという企業も多い昨今、Youtubeを活用した採用活動が新たなスタンダードとなるかもしれません。採用活動のオンライン化が急激に進み、Youtubeに採用動画をアップする企業が増えています。
本記事では、「Youtube採用動画の事例や、成功のポイント」をご紹介。アフターコロナの採用活動に悩める人事担当者、必見です!
採用活動でのYoutube需要は高まっている
Youtube採用は年々増加傾向にあるようです。その背景をみていきましょう。
コロナを機に変化を迫られる採用活動
コロナの流行は、企業の採用活動にも大きな影響を及ぼしています。会社説明会など企業と学生が直接対面できる機会が減少し、採用活動の縮小や延期、停止などを迫られている企業も少なくありません。
採用活動の手法の見直しが急務となった今、採用活動のオンライン化が新たな採用活動のスタンダードとなりつつあります。
企業を対象とした採用活動のオンライン化に関するアンケートでは、回答した企業の約7割が、「採用活動のオンライン化を検討中・またはすでに対応中」と回答。約6割の企業は「採用活動がオンライン化することで得られるメリットは、デメリットよりも大きい」と回答しました。
参照:株式会社ビズリーチ「採用活動のオンライン化」に関するアンケート
どのプロセスをオンライン化したのかを聞いてみると、「説明会などの採用イベント」と答えた企業が約5割。会社についての理解を深め、受験へと誘導するための採用イベントに代わるツールとして、Youtubeや自社ホームページに採用動画をアップする企業が増えているようです。
学生も望んでいる採用動画
企業にとってメリットが多数あるYoutubeによる採用活動ですが、就職活動中の学生からの需要も高まっています。就職活動中の学生のうち、約7割が採用動画を見たことがあるというデータもあり、その約半数は、企業のホームページで採用動画を視聴しています。
動画視聴後は、6割の学生が「志望度が上がった」と答え、「動画があったほうが良い」と回答した学生は7割を超えました。
参照:株式会社プルークス「就職活動におけるスマートフォンの活用と採用動画視聴に関するアンケート調査」
採用活動でYoutubeを活用することは、受験の対象として学生に認知され、競合他社よりも強く志望してもらうために重要な役割を果たしていると言えるでしょう。
なぜ、Youtubeを採用活動に利用するのか?
Youtubeは、コロナ禍の採用活動で学生のニーズを満たすのに適していると言えます。学生を対象としたアンケートでは、「どのような企業に魅力を感じるか?」という問いに対して、「給与や待遇」を抑えて「社内の雰囲気が良いこと」と回答した学生が最も多いという結果になりました。
どのような企業に魅力を感じますか? | ||
社内の雰囲気が良い | 425人 | 80.5% |
給与、待遇が良い | 338人 | 64.4% |
成長できる環境がある | 314人 | 59.5% |
やりがいがある | 313人 | 59.3% |
「働き方について気になるポイントは?」という問いに対しては、「どのような社員が働いているか」が気になると答えた学生が約7割を超えています。
コロナ禍で実際に会社を訪問したり、対面で先輩社員の話を聞いたりしづらい現在、これらのニーズを満たすために活用されているのがYoutubeの採用動画なのです。動画で社員インタビューや日常のオフィス風景を盛り込めば、就活生がよりリアルに会社の雰囲気を感じられ、対面での採用活動が難しいという課題をクリアしてくれるでしょう。
働き方について気になるはどのようなポイントですか? | ||
時間労働やサービス残業があるか | 304人 | 57.6% |
有給休暇が取得しやすいか | 285人 | 54.0% |
結婚後の待遇、働き方を考慮してくれるか | 193人 | 36.6% |
今は気にしないが、のちのちは働き方も重視したい | 84人 | 15.9% |
どのような社員が働いているか | 358人 | 67.8% |
その他 | 18人 | 3.4% |
参照:PR TIMES 就活生を対象にした働き方に関するアンケート結果
Youtubeで採用活動の効率を上げられる
Youtubeで採用動画を活用すれば、従来必要であったマンパワーやコストを効率化させることもできます。リアルで会社説明会を行うとなると、説明会を行う会場を押さえ、採用担当者を現地に出向かせなければなりません。都市部のみで説明会を行うと、地方在住の就活生まで情報をリーチさせるのは至難の業。かと言って複数の拠点で説明会を行うと、コストも高くなってしまいます。
これらの課題を解決するのにも、Youtubeは有効です。youtubeに1度動画をアップしておけば、学生はいつでも繰り返して視聴することができるので、説明会のために発生していた会場費や交通費、人件費をかけることなく採用活動が行えます。
インターネットに接続できる環境さえあれば誰でも動画にアクセスできるので、これまで地理的な理由で出会うことが難しかった就活生とも接点を持つことが容易になるでしょう。Youtubeを導入することで、採用活動の効率はアップし、受験者の偏りも解消できるかもしれないのです。
Youtubeを活用して採用成功した企業事例
ここでは、youtubeでの採用に成功した企業の事例をご紹介します。
認知度・イメージともにアップ「三朋企業株式会社」
会社名:三朋企業株式会社
業種:設備工事
採用規模:北関東
採用数:6~10名
建設業にまつわるハードで危険なイメージを払拭したいという課題を解決するため、動画を作成。映画の予告編のようなインパクトのある動画を、Youtubeと自社ホームページで公開しました。
「Youtubeの採用動画をきっかけに応募した」という学生がいたほか、女子学生からの応募も増加。動画を掲載してから、自社ホームページの閲覧数が約5倍に増えたという効果も得られました。
動画を多角的に活用「水上印刷株式会社」
会社名:水上印刷株式会社
業種:印刷・印刷関連
採用規模:東京
採用数:16~20名
参照:https://www.youtube.com/watch?v=nfcnNJpqbQA
1946年に創業した水上印刷株式会社は、印刷をはじめ、アウトソーシング事業やシステム開発なども行っている会社です。
会社説明の動画を作成し、下記の3つの場面で活用しています。
- 営業ツール
- お客様向けの紹介ツール
- 採用ツール
Youtubeでは、社員インタビューや、若手社員の座談会などの動画をアップ。大学などのキャリアセンターに動画を持参することもあり、大学側からも評価されているそうです。
動画で全国の採用レベルを均一化「株式会社コネクシオ」
会社名:コネクシオ株式会社
業種:通信
採用規模:全国
採用数:201~300名
参照:https://www.youtube.com/watch?v=g0yYiACTNpY
大手通信会社の携帯電話の販売や卸売を行っているコネクシオ株式会社では、会社説明会や内定者教育、入社後研修といった新卒採用で発生する工程で動画を使用しています。
動画を導入することで、全国各地の採用担当者のレベルが一定に保たれるという効果もあったそうです。Youtubeでは、副店長や時短ママ、新卒3年目といった幅広い社員の1日密着動画を公開。動画を見て入社を決めた学生からは「社員との距離の近さを感じた」という意見があったそうです。
Youtube採用での採用成功ポイント
最後にYoutube採用をする際のポイントをまとめました。
ポイント1:動画作成の目的を明確化する
採用活動に導入するYoutube動画といっても、目的はさまざまです。
認知度を上げたいのか、社風をアピールしたいのかによって、動画の方向性や内容も変わってきます。動画の目的と内容は、次のように組み立てることができます。
動画の目的 | 動画の内容 |
仕事や事業内容について紹介したい | 社員の1日に密着 |
人材について紹介したい | 社員インタビュー |
会社の理念を紹介したい | 経営者からのメッセージ |
待遇を紹介したい | 時短勤務の社員や社員寮の紹介 |
まずは、動画で何を紹介して、見た人にどんな行動を起こさせたいのかを考えてみるといいでしょう。
ポイント2:動画作成に必要な資源を確認しておく
会社の動画を作るというと、自社の社員を撮影すればいいと思われるかもしれません。自社の社員を出演させるとコストがかからずリアリティがある一方で、役者を使った方がより訴求力がアップする場面もあります。
先ほどの手順で動画の目的を明確化したら、実際に動画に登場するのは社員と役者のどちらがいいかも合わせて検討しておきましょう。動画は社内の人員を駆使して撮影や編集をすることもできますが、制作会社に依頼している企業も多数あります。
ドラマ仕立てやアニメーションを織り交ぜたものなど、クオリティを求めるなら外注した方がいいかもしれません。内製と外注の場合で、クオリティとコストにどれほどの違いが出るのかも、検討してみましょう。
ポイント3:Youtube公開後も、動画はアップデートし続ける
採用動画は、Youtubeで公開することがゴールではありません。学生からの需要も高い社員のインタビュー動画は、時間が経つとメッセージも古くなってしまいます。Youtubeに登場した社員にあこがれて受験したものの、実はその社員はすでに退職していたというケースも発生しかねません。
常々変化していく会社の設備や制度を紹介する動画にも、同様に注意が必要です。Youtubeで全世界に公開されている自社の動画が、現在の姿からかけ離れていないかチェックし、定期的にメンテナンスすることが、Youtube採用での成功ポイントとなるでしょう。
まとめ
企業の採用力が試される、アフターコロナの時代。採用活動をオンライン化し、フレキシブルに採用活動をしていくことが求められています。今回ご紹介した事例のように、Youtubeを活用した採用活動はすでに新たなスタンダードになりつつあるのかもしれません。
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