内定者面談は行うべき?やる目的や準備、実施のベストタイミングは?

内定者面談

内定承諾を勝ち取る!パワハラに該当しない事例応募者(学生)にとっては、内定通知が届いた時点で就活のゴールといえるでしょうが、企業側としては、内定通知後が勝負となります。

内定を出した後に内定者に向けて行う内定者面談は、内定者が実際に入社をしてくれるかどうかを確認、促すものでもあるのです。

今回は、内定者面談の目的や行うのによい時期、内定者への対応の仕方、準備や手順について紹介します。

内定者面談とは

内定者面談

内定者面談とは、企業が内定者に向けて行う面談のことです。

選考目的のある「面接」とは違い、内定者とコミュニケーションをとりながら入社の意志を確認したりするのが面談です。人事間では、内定者を口説いて内定承諾を得るという意味で「口説き面談」とも呼ばれます。

内定者面談を行う目的

では、どのような目的で内定者面談を行うのでしょう。目的として挙げられるものを3つ、それぞれ詳しく解説していきます。

入社の意志を確認するため

内定者面談を行う目的として、多くの企業が入社の意志確認という理由を挙げるでしょう。内定を出していても、内定者は入社日直前まで辞退が可能です。

内定式や研修など終えた段階でも、内定辞退されることも考えられます。企業によっては大きな損失にもなりかねないため、内定者面談では事前に入社意志や辞退の原因になるようなリスクがないか確認しましょう。

また、入社人数は毎年限りがあります。内定者面談で入社意志を確認することは、何名が確実に入社するのかを把握する手段にもなるのです。

内定者の囲い込み

内定者の囲い込みとは、内定者の内定辞退を防ぐため、他社の選考日程の予定に合わせて自社の予定を入れたり、他社の選考や内定を辞退するよう促したりする活動です。

また、囲い込みには内定者の不安を解消する目的もあります。

その場合は、内定者とコミュニケーションをとり、自社の長所をアピールして自社に興味を持たせ、入社への意欲を高める方向で面談を進めるといいでしょう。

入社にあたっての不安を解消

不安や心配は、入社の意志を弱める原因となる可能性があります。少数の面談で、内定者が抱える不安を解消することで、企業のイメージも好印象となるでしょう。

また、内定が夏頃など早い段階で決まると、入社まで半年以上期間が空いてしまいます。

入社までの間、企業との関わりがないことで不安を覚える内定者も少なくありません。入社前から内定者とのつながりを確保しておきましょう。

内定者面談と内定者懇親会の違い

内定者面談は、企業と内定者がコミュニケーションをとる目的がありますが、内定者懇親会では内定者同士の交流の場を作る目的があります。

「一緒に仕事をする同期は、どんな人なのか」「上手くやっていけるか」などの人間関係の悩みを持つ内定者もいるでしょう。

その悩みを解決できるよう、懇親会を開催し内定者同士でコミュニケーションをとれる場を作るのです。

しかし、懇親会のように多人数で行う会は、すべての内定者がメリットを感じるというわけではありません。内定者の中には、人とのコミュニケーションが苦手だったり、多人数の場では発言できなかったり、消極的な人もいるでしょう。

そのような内定者には、個別や少人数で行える内定者面談で対応することをおすすめします。可能であれば、定期的に面談を行い、親近感や安心感を与えて入社への意欲を高めましょう。

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内定者面談を行うベストな時期

内定者面談 時期

内定者面談を行う時期として、内定承諾前と内定承諾後の2つのタイミングが挙げられます。

ベストな時期としては、内定承諾後、内定式までの期間に行うとよいでしょう。入社決断後から内定式を待つ6〜9月は、内定者の入社意欲が薄れやすい時期とされています。

「キャリタス就活」の企業向け調査によると、6月は内定辞退が増加する月と考えられているのです。

入社意欲を維持させるためにも、人事担当者や上司となる社員との面談を行い、「入社を決めてよかった」と感じさせるようなコミュニケーションをとるよう心がけましょう。

内定者にはどのような案内をすべきか

内定者面談の案内をする際、頻繁に用いられる方法はメールです。メールはデータとして残るので、トラブルを防ぐのはもちろん、内容を工夫することで内定者のフォローにつながります。

ではどのような内容が内定者へのフォローとなるのでしょうか。内定者が喜ぶポイントを3つご紹介します。

内定者の気持ちに寄り添った内容

内定承諾から入社までの期間は自身の意欲や自信を下げたり、他社の方がいいのではないかと比較する時間を作らせてしまったり、不安定な時期でもあります。

内定者から悩みや不安を打ち明けられた際は、事務的にならず安心感を与えるような文章を心がけることで、信関関係を築けるでしょう。

くだけた表現やソフトな表現

内定者の中には、ビジネスの場での経験がない内定者も多く、正しい敬語が使えない…なんてこともあるでしょう。内定者へのメールは、あえてソフトな表現を使うとビジネスシーン特有の文面の固さがなくなり、安心感を与えられます。

内定者との関係性によっては、くだけた表現を使うことで親しみを与える効果も期待できるでしょう。

内定者からの質問への返答

内定者から質問があった際は、できるだけ早く対応し返答してあげましょう。たとえ企業にとってはマイナス面の内容だとしても、ごまかさず誠実に答えることで信頼感が高まります。

SNSの普及が高まっている近年では、企業の評判がSNSを通して拡散されるケースも。マイナス面を隠そうとするよりも率直に伝えることが最終的に信頼へと結びつくといえるでしょう。

内定者面談はオンラインでもいい?やっぱり対面?

内定者面談 オンライン

「キャリタス就活2021」の学生モニター調査によると、内定承諾までをすべてオンラインで行うことについて「とても抵抗がある/やや抵抗がある」と答えた学生は6割を超えます。

コロナ禍の中、採用から内定式までオンラインで実施する企業も多くなりました。内定者面談もオンラインで実施することができますが、対面での面談と比べ心情や心理状態が分かりづらいため、丁寧なヒアリングを心がけることが大切になります。

可能であれば対面の内定者面談を行うと信頼関係がより深まるでしょう。

内定者面談の準備と手順

内定者面談を実施するにあたって、どのような準備が必要なのか、またその手順について説明していきます。

どのくらい前から準備したらいいか

内定者面談は、内定を通知した段階から複数回行うのが一般的とされています。どのくらい前から準備すればよいかの正確な基準はありませんが、内定者が不安を抱え込んだり他社へ流れたりする前に実施できるようにしておきましょう。

誰が内定者面談を対応するのか

内定者面談の担当者は、事前に決めておきましょう。面談で説明する内容によって担当者を選べば、細やかな対応やフォローができます。

内定後の面談では、社歴が長い社員や昇進の経験が多い社員、配属部署の上司が行うことで、業務内容や職場の環境についてイメージしやすい説明が可能です。

また、内定承諾を悩んでいる内定者には、今後のキャリア設計を一緒に考え提案することもあります。内定辞退を防ぐためにも、内定者の状態に合わせて担当者を選ぶといいでしょう。

オンラインで面談する場合の準備

新型コロナウイルス拡大の影響により、オンラインで内定者面談を行う場合もあるでしょう。オンライン面談は、移動を省くことができるため時間の面では効率的ですが、オンラインツールを使用するにあたって準備が必要です。

企業側がシステムの使い方や動作を確認するのはもちろん、内定者にも予め使い方を伝えておきましょう。メールで使い方の資料などを添付しておくとトラブルなくスムーズに面談を進めることができます。

対面で実施する場合の準備

対面でもオンラインでもいえることですが、担当者の選定や内定者からの質問を予測し、返答を事前に考えておきましょう。

また、内定承諾を得た内定者にその場で承諾書に署名・捺印をもらうケースも考えられます。面談の際に使用するであろう物について、内定者に事前に連絡しておきましょう。

企業側の準備物としては、会社に訪問するまでの交通費や承諾書などの必要書類が挙げられます。

内定者面談で話すべき内容

内定者面談では、主に3つの内容について触れるとよいでしょう。

  1. まずは内定者の入社意志を確認します。内定辞退は企業にとって大きな損失になりかねません。内定者本人の意志はもちろん、内定者の家族の意見についても確認しておくとよいでしょう。
  2. 確認後、入社する上で必要な企業説明を行います。自社で働くことへのイメージをもたせるためにも大切な内容です。自社の理念や業務内容を今一度確認し、給料や休暇について、福利厚生についても伝えましょう。
  3. 最後に、内定者の悩みや不安を解消する目的として質疑応答の時間を設けます。面談ではコミュニケーションが大切なため、質問されていない内容についてはなるべく触れず、内定者の話す内容に合わせましょう。

内定者面談で学生からされそうな質問例

内定者面談で、内定者からよくある質問例は下記です。

・配属になる部署と職種
・労働条件
・給与について

面接や前回行った面談での印象や性格を考慮しつつ内定者ごとにどのような質問が挙がるか予想をして、スムーズに回答できるよう準備しておきましょう。

中途採用でも内定者面談はするべき

中途 内定者面談

入社を控えた内定者と同じように、内定から入社までの間は中途採用者にとっても不安を抱える期間になります。転職先の人間関係や雰囲気、新しい業種にチャレンジすることへの不安など中途採用者の抱える不安はさまざまです。

時期や年齢関係なく、入社するすべての人に対して丁寧な対応をするよう心がけましょう。

その他の内定フォロー例【資料DL】

内定フォロー事例

せっかく出会えた魅力的な人材は途中で逃がすことなく入社まで確保したいもの。どんな内定フォローをしたら内定辞退を防げるのか。内定フォローをおろそかにすればするほど、内定辞退は増えていきます。他社は一体どんな内定者フォローをしているのか、参考にしてみて下さい!

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まとめ

内定者面談は、優秀な人材を確実に確保するために重要な手段だということをお伝えしました。内定者面談で入社を控えた内定者の不安を解消することは、内定辞退の防止につながります。

企業の特徴や社風を活かし、他社にはないオリジナル性ある面談をするのもよいでしょう。内定者面談を行う際は、企業と内定者どちらにも有意義な時間となるようぜひこの記事を参考にしてみてください。

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