ワークエンゲージメントとは?取り組むメリットや高める手法を紹介

  • 福永 はるか
    • 2026-01-27
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    ワークエンゲージメントとは従業員の仕事に対する充実感や、メンタル面での健康レベルを示す概念です。従業員エンゲージメントや、従業員満足度などと合わせて、ワークエンゲージメントを高めることに注目している企業が増えています。

    今回はワークエンゲージメントの言葉の定義や、ワークエンゲージメントが企業に与える影響について詳しく解説していきます。

    ワークエンゲージメントとは?

    ワークエンゲージメントとは従業員が仕事に対して、ポジティブな心理状態を保っているかを示す概念です。ワークエンゲージメントを表す要素として、主に三つの指標があります。

    • 熱意
    • 活力
    • 没頭

    この三要素が満たされている心理状態をワークエンゲージメントが高いと表現します。

    熱意とは、仕事に強く関与し仕事に意味を見出し、熱中し、誇りを持ち、挑戦しようという意欲を感じている状態を指します。没頭とは、仕事にのめり込んでいる時の幸福感、時間が早く経つ感覚、仕事が頭から切り離せないような感覚がある状態を指します。

    三つめの活力とは、仕事中の高い水準のエネルギーや心理的な回復力仕事に費やす努力を厭わない気持ち、また困難な状況に勅命した時の粘り強さなどがある状態を指します。

    ワークエンゲージメントの関連用語

    ワークエンゲージメントには関連する概念として「ワーカホリズム」「職務満足感」「 BURNOUT バーンアウト」といった用語があります。それぞれの意味を確認していきましょう。

    画像引用:RECRUIT「ワーク・エンゲイジメントを高める4つの方法」

    ワーカホリズム

    仕事に熱心に取り組み活動的ではあるものの仕事自体にネガティブな感覚を抱いている点がワークエンゲージメントとの相違点です。

    職場満足度

    仕事にやりがいを感じているものものの、活動的ではない、活動水準が低い点がワークエンゲージメントとの相違点です。

    バーンアウト(燃え尽き症候群)

    ワークエンゲージメントと対極にある概念で、活動水準や仕事に対する態度のどちらも低い状態を指します。

    なぜワークエンゲージメントが重要か

    企業においてなぜワークエンゲージメントが重要と言われているのか、その背景を確認してみましょう。

    生産性の向上につながる

    まず一つ目に、ワークエンゲージメントが高まると企業の生産性向上につながると言われています。

    因果関係が断定できるわけではないものの、労働生産性が高い企業ほど、ワークエンゲージメントスコアも高いと言われています。

    離職率低下の効果

    また、ワークエンゲージメントが高まると、離職率低下にも繋がります。生産性向上と同じように、ワークエンゲージメントスコアが高いほど定着率が向上すると言われています。反対にワークエンゲージメントスコアが低い企業は離職率が高まる傾向があるのです。

    ワークエンゲージメント向上によるメリット

    ワークエンゲージメント高めることで、企業にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは代表的な取り組みメリットをご紹介します。

    従業員エンゲージメントの向上

    ワークエンゲージメントが高まると、従業員エンゲージメントも向上するといわれています。従業員エンゲージメントとは、企業と従業員のつながりや関係性そのものを表す言葉です。

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    従業員エンゲージメントとは

    前向きに仕事に取り組む組織文化の醸成

    ワークエンゲージメントが高まると、社員がイキイキと前向きに仕事に取り組む文化が醸成できます。働くことを楽しむ社員が増えれば、自然とやる気を持った人材が育ちやすい環境が整っていきます。

    チームビルディングの強化・組織活性化

    ワークエンゲージメントが高まると、社員ごとのスキルや経験が最大限に発揮されやすくなり、個々のパフォーマンスがアップします。

    一人ひとりのやるべきことが明確になることで、チーム力も向上し、最終的に組織全体の活性化につながります。

    顧客満足度の向上

    ワークエンゲージメントが高まれば、離職率が低下し、従業員のモチベーションがアップし、業務効率化につながるなど好サイクルが回り出します。その結果、企業が提供するサービスレベルが向上し顧客満足度のアップにもつながるでしょう。

    ワークエンゲージメントのレベルを知る方法

    自社のワークエンゲージメントはどのように測ったらよいのでしょうか。ここではワークエンゲージメントの測定方法をご紹介します。

    UWESの測定方法

    UWES(Utrecht Work Engagement Scale)とはワークエンゲージメントを構成する、活力・熱意・没頭の3つの指標に関連する17個の質問をヒアリングして測定する方法です。UWESは、従業員が仕事に積極的に向かい、活力を得ている状態かどうかを確認するものです。質問例は以下の通りです。

    活力

    • 仕事をしていると活力がみなぎるように感じる
    • 職場では元気が出て精力的になるように感じる
    • 朝目が覚めると、仕事に行こうという気持ちになる

    熱意

    • 仕事に熱心である
    • 仕事は自分に活力を与えてくれる
    • 自分の仕事に誇りを感じている

    没頭

    • 仕事に没頭しているとき幸せだと感じる
    • 私は仕事にのめり込んでいる
    • 仕事をしていると夢中になってしまう

    MBI-GSやOLBIの測定方法

    MBI-GS(Maslach Burnout Inventory-General Survey)とは、ワークエンゲージメントの必要要素であるバーンアウト(燃え尽き症候群)を測定する方法です。MBI-GSの結果が低ければ、ワークエンゲージメントが高いことになります。

    また、OLBI(Oldenburg Burnout Inventory)の測定もワークエンゲージメントではなくバーンアウト(燃え尽き症候群)を測定する方法です。疲弊や離脱というネガティブな要素を確認することで、ワークエンゲージメントのスコアを測ります。

    ワークエンゲージメントを高める方法

    ワークエンゲージメントを高めるためには仕事と個人の二つの側面からアプローチする方法があります。ひとつずつ具体的に見ていきましょう。

    仕事

    仕事量を調整する、モチベーションを上げるなど仕事の資質からワークエンゲージメント向上させる手法です。 具体的にはトレーニングの機会を与えたり、個別のコーチングの実施や仕事のサポートを行うなどが挙げられます。

    個人

    個人の資源からワークエンゲージメントを向上させるものとして、個人の内的要因にアプローチする方法があります。具体的には、職場内の心理的ストレスを軽減させたり、モチベーションをアップさせたり、自己効力感を高めるためのアプローチを実施することが挙げられます。

    ワークエンゲージメント活用の注意点

    ワークエンゲージメントと類似した用語にワーカホリックという言葉があります。ワークエンゲージメントとワーカホリックを混同しないように注意が必要です。

    ワーカホリックとは、仕事に対して中毒性があるというネガティブな使われ方をするものです。働かなくてはならない、休みの日も仕事のことを考えなくてはならないなど、不安やプレッシャーなどの感情がベースとなっています。

    ワーカホリックで長く働いている状態を、ワークエンゲージメントが高い状態と勘違いしてしまう方が少なくありません。両者は全く別の概念ということを押さえておきましょう。

    ワークエンゲージメントのケーススタディ

    最後に、ワークエンゲージメントに取り組むためのケーススタディを紹介します。

    CREWプログラム

    ワークエンゲージメントを高める要素の一つである「仕事の資質」にアプローチするプログラムです。

    一定のテーマを設けて行う対話(CREWセッション)によって、お互いのことを深く理解し仕事の資質を高めていきます。プログラムは次の流れで行われます。

    1. キックオフ…プログラムの目的やワークエンゲージメントについてシェアをする
    2. お互いを知る…仕事上で大切なことや、キャリア目標など
    3. 敬意・尊敬について考える…チームで仕事をする上で大切なこと
    4. 今後の職場を考える…ストレスのない理想の職場とは
    5. クロージング…振り返り、感想のシェア

    まとめ

    ワークエンゲージメントを可視化して高めていくことで、企業の業績アップや離職率低下につながります。

    本記事を参考に、まずは自社のワークエンゲージメントを計測することから始めてみてくださいね。

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