近年、通年採用の実施や採用手法の多様化で採用担当者の業務負担が増えています。このような状況下で需要が高まっているのが、採用アウトソーシング(RPO)です。その中の一部に「面接代行」があります。
本記事では、「面接代行とは何か?対応業務はどこまで?選定のポイントなど」をご紹介します。
面接代行とは
面接代行とは、本来、採用アウトソーシング(RPO)の一部として扱われることが多く、採用業務の中でも、面接に特化したサービスのことを言います。つまり、自社の採用担当者が行う面接対応を、外部の面接担当者が代行するサービスです。
では、面接代行はどのような業務を依頼することができるのでしょうか。
面接代行で対応できる業務内容
昨今、人材不足の問題により、しっかり面接に注力できない企業も多くみられます。面接代行サービスでは、下記のような業務を代行することが可能です。
臨機応変に面接・面談を実施
新型コロナウイルスの影響により、面接・面談を対面で実施することが困難な状況に陥りました。コロナ流行後にWEBに切り替えた企業もたくさんいるかと思います。なかには、最終面接のみ対面で実施する企業もあります。
面接代行では、臨機応変にWEBや対面での面接・面談を実施してくれます。
面接後の評価
面接を実施したあとに、もちろん求職者の評価も必ず実施してくれます。企業とあらかじめ、評価項目を共有した上で、公平に評価をします。
また、社内の情報収集を実施し、優秀な人材や求めている人材の明確化も行います。その後、評価基準や項目を話し合い、最後には具体的な質問の項目まで設定します。詳細に評価項目を設定することで、代行会社と企業の評価のズレが生じることなく依頼することできます。
面接代行を利用するメリット
次に面接代行を利用する上でのメリットについて紹介します。
面接の工数が削減できる
採用担当者の業務には、主に、以下のような項目があります。
- 求人媒体の選定
- 説明会の実施
- 説明会の会場手配
- 選考の日程調整
- 面接対応
- 合否連絡
他にもありますが、最近では通年採用が当たり前になっており、年々採用担当者の業務負担は増加傾向にあります。上記の業務の一部だけでもアウトソーシングすることで、工数が削減され別の業務に集中することができ、質のよい採用活動を実施することはできます。
面接のノウハウが獲得できる
代行会社は、面接を何度も経験しており、いわば面接のプロということになります。プロの面接に同席することで、ノウハウを獲得できます。
しかし、ここで注意してほしい点として、面接の同席をせず代行会社に任せきりになってしまうと、いつまで経ってもノウハウを獲得することができません。なるべく積極的に同席をするようにしましょう。
面接の評価基準を構築できる
先ほどお伝えした通り、代行会社の面接官が面接後の評価までしっかり対応してくれます。
しかし、その際、面接官の主観のみで評価をするわけにはいけません。依頼後、代行会社の方で社内調査をしっかり行い、評価基準を明確にします。
面接代行を利用するデメリット
では、反対にデメリットを紹介します。
応募者との関係性が構築できない
まず、一つ目のデメリットは選考中、応募者との関係性を構築できないことです。
面接をすべて代行会社に任せてしまうと、ほぼ選考中に対面で会うことがなく、内定して初めて顔を合わせることになります。実際、入社後同じ職場で働くのですから、内定者との関係性はしっかり構築する必要はあります。すべての選考を依頼するのではなく、一部の選考のみ依頼するなどの工夫をしましょう。
代行会社と企業との認識のズレが生じる
基本的に、代行会社の担当者との連絡手段は電話やメールになるでしょう。この連絡が疎かになり、代行会社に任せきりな状態となると、次第に認識のズレが生じ、求める人材を獲得できない可能性もあります。
情報共有は綿密に行い、十分なコミュニケーションを取ることを心がけましょう。
面接代行を行った方がよい企業の特徴
ここまで面接代行の業務内容や実施するメリット・デメリットを紹介してきました。では、実際どのような企業が導入に向いているのか解説します。
マンパワー不足の企業
先ほど、お伝えした通り採用担当者の業務はさまざまあります。「採用枠を拡大したいが人事が人手不足」や「採用業務を他の業務と兼任している」などのマンパワー不足に悩まれている企業も少なくないはずです。
そんな時に、面接や選考の日程調整を代行会社に依頼することで、本来対応すべき業務に注力することができ、優秀な人材の確保に繋がります。
面接の評価基準が統一されていない企業
面接の評価基準が統一されていない企業にも面接代行はおすすめです。面接経験が少ない人が面接官を務めると、その人の好みや固定概念に左右されてしまい、バラつきのある評価になってしまいます。
面接代行では、あらかじめ社内調査を実施し、求める人物像の設定や評価項目や基準を定義付けしてくれます。それにより、企業の評価基準の基盤としても今後使用することができます。
面接のノウハウがない企業
採用はしているが面接のノウハウ不足でなかなか人材確保に繋げられない企業も面接代行はおすすめです。
先ほどメリットでもお伝えしたとおり、プロの面接官と一緒に面接をすることで対応や質問の仕方などのノウハウを獲得することできます。面接代行会社から学んだノウハウを活用し、段々と自社の面接方法を確立していくことができます。
下記の記事では、面接の質問内容例をご紹介してますので合わせてご参照ください。
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面接代行会社の選定ポイント 3つ
実際に面接代行に依頼する際、どこを選定ポイントにするのか3つ紹介します。
対応業務の範囲
先ほど、面接代行会社で依頼できる業務内容を記載しましたが、代行会社によって対応範囲は異なります。
そのため、自社でどこまでを依頼したいのか業務を整理し、依頼したい業務が対応可能かしっかり確認しましょう。
柔軟性
現在、面接においても手法が多様化しています。
個人面接、集団面接なのか?対面かWEBか?また、グループディスカッションは対応可能かなど、どこまで柔軟に対応してもらえるかも確認しましょう。
情報共有の頻度
代行会社の担当者との連絡の取りやすさは、確認すべき項目の一つです。円滑に採用活動を進めるためにも、こまめに連絡、情報共有することは非常に重要なことです。
面接は対応してくれたが、なかなか評価を共有してもらえないなどの問題があった際に、優秀な人材を逃してしまう場合もあります。見落としてしまいがちですが、依頼する前に担当者の連絡スピードもしっかり確認しておきましょう。
おすすめ面接代行会社 6選
では、実際におすすめ代行会社6選を紹介します。
株式会社キャリアマート
<特徴>
- 採用アウトソーシングの業務で15年以上の実績があり、たくさんのノウハウを蓄積
- 柔軟なサポートで約95%のユーザーが満足
- 採用ノウハウを持ったプロのコンサルタントが対応
株式会社アールナイン
<特徴>
- 面接のプロが対応。精度の高い見極めや魅力付けが強み
- 面接代行と合わせて、リクルーターや社員面談も対応可能
- 全国どこでも面接対応が可能
株式会社uloqo
<特徴>
- 新卒・中途・専門職種・アルバイトすべての面接に対応可能
- 面接代行前に模擬面接対応が可能
- 企業にあった面接を柔軟に対応
株式会社トライアンフ
<特徴>
- 個人面接から集団面接まで代行可能
- たくさんのノウハウを培ったプロの面接官が対応
- 面接官向けの研修も提供可能
株式会社ONE
<特徴>
- すべての採用業務を依頼可能。または、面接のみの代行も可能
- 新卒・中途・アルバイト採用、すべての面接代行が可能
- 企業の採用課題に合わせて柔軟に対応が可能
株式会社人材研究所
<特徴>
- 採用の一部の業務から全ての業務まで代行
- 採用、インターン、模擬面接など様々な形式で代行可能
- 地方の企業でも面接対応可能
その他代行業務の種類
ここまで面接代行について説明してきましたが、同様に一部の業務を代行してくれるサービスがあります。それらについて、いくつかご紹介します。
スカウト代行
スカウト代行とは、その名の通りスカウトメールを代わりに送ってくれるサービスのことを言います。
ダイレクトリクルーティングを実施する際、採用担当者は、優秀な人材を探し、スカウトメールを1件、1件送らなければいけません。しかし、スカウト代行では、人材の選定から文面作成、送信まで代行してくれます。
スカウトメールの配信は、欲しい人材にメッセージがピンポイントで送れるけど、文面の作成やターゲットの抽出作業に時間がかかってしまって大変・・・。 と、マンパワー不足で思うようにスカウトメールを配信できていない…という[…]
書類選考代行
書類選考代行とは、選考過程である書類選考を代行するサービスのことを言います。
新卒採用など、応募者の人数が多い企業では、すべての応募者の書類に目を通すのに時間や労力がかかります。
書類選考代行では、あらかじめ採用基準を設定すれば、機械的にその条件に満たした応募者のみ選考に通すようにしてくれます。
まとめ
現在は、人手不足の問題もあり、採用業務の一部や全てを委託する企業も年々増えています。また、コロナの流行によりWEB化が進んだことも一つの要因と考えられます。
しかし、ただ代行会社に依頼するだけではミスマッチの恐れがあり、時間を無駄に使ってしまうことになります。面接代行会社に依頼する際は、ぜひこの記事の確認事項を参考に選んでみてください。
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