採用サイトのSEO対策の必要性とは?取り組み手順やポイントを紹介

採用サイト SEO対策
「採用サイトでのSEO対策って、どこまでやればいいの?」
「そもそもSEO対策って何?」

と、お困りの採用担当者は多いのではないでしょうか。

どんなに見た目が素晴らしい採用サイトを作ったとしても、SEOの基本を押さえていなければ、候補者にサイトを見つけてもらうことは難しくなります。

今回は、採用サイトにおけるSEO対策の基本と、具体的かつ最低限やっておきたい対策について紹介します。これから採用サイトを作成する方や、採用サイトを作ったけど効果を感じられていない方は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもSEO対策とは?

SEO対策 採用サイト

SEO(Serch Engine Optimization)とは、検索エンジン最適化を指します。GoogleやYahoo!などのWeb検索エンジンに、自社のサイトを正しく評価させ、検索エンジンの上位表示を狙う概念や、その取り組みをSEO対策と呼びます。

さまざまなWeb検索エンジンがありますが、日本ではGoogle検索エンジンのシェアが76%、次いでYahoo!が15%、その次がBingで8%と言われています。

GoogleとYahoo!の検索ロジックは、大きくは変わらないと認識されているため、SEO対策を始める際はGoogle検索エンジンへの対策を行えば良いと考えられます。

採用サイトにおけるSEO対策の重要性

なぜ採用サイトでも、SEOを重視すべきなのでしょうか。

SEO対策を強化すれば、サイトに訪れる候補者を増やすことにつながり、最大の目的である採用を達成しやすくなります。

一方、適切にSEO対策を行わなければ、採用サイトへのアクセス数が上がらず、母集団形成や採用ブランディングができないままになってしまうでしょう。よほど有名企業でない限り、「〇〇株式会社 求人」「〇〇株式会社 採用」など、会社名を直接検索ボックスに入れて、ネット検索されることはありません。

つまり、多くの企業は「神奈川 在宅 ライター」「新宿 IT 営業」といったキーワードで検索されたときに、表示されるような対策をほどこさなくてはならないのです。

なお、Google検索で上位10位に表示されるサイトの、クリック率は以下のとおりです

順位 クリック率
1位 13.94%
2位 7.52%
3位 4.68%
4位 3.91%
5位 2.98%
6位 2.42%
7位 2.06%
8位 1.78%
9位 1.46%
10位 1.32%

引用:SEO Clarity

このデータから分かるとおり、上位10位内に採用サイトが表示されたとしても、必ず全員がサイトをクリックするとは限らないのです。上位5位以下は2%台と低い水準となるため、限りなく検索の上位表示をさせなければ、候補者の集客は難しくなります。

採用サイトでSEO対策をするメリット

続いて、採用サイトでSEO対策を行うメリットとデメリットを、それぞれ解説します。

採用コストを下げられる

採用サイトのSEO対策を強化すれば、人材紹介会社や求人広告などにかけていたコストを下げられるメリットがあります。

人材紹介会社を多く使用している企業では、候補者1人あたり100~200万円のコストをかけています。また、求人広告も上位表示の枠を利用すれば、1回の掲載で100万円単位となります。

採用サイトの制作や、SEO対策に力を入れた瞬間は大きなコストがかかるものの、上手くまわり始めればトータルのコストを下げられる可能性は高いです。

採用ブランディングにつながる

採用サイトのSEO対策を行えば、企業そのもののブランディングにもつながります。

Google検索では、「業界+採用」「地名+職種名+求人」といった直結的なキーワードだけでなく、「リモートワーク 渋谷」「服装自由 短期バイト」など、幅広いキーワードで検索される可能性があるので、狙ったキーワードに関連するコンテンツを充実させることで企業イメージそのものを作っていくことが可能です。

ハローワークの求人情報や求人広告の枠は、どうしても掲載する情報が限られてしまいます。採用サイトを用いれば、複数名の社員インタビューを載せたり、SNSへのリンクや、ブログ形式の情報も掲載が可能です。

よりリッチなコンテンツとSEO対策で、採用ブランディングを確立させましょう。

採用ブランディングのメリットや注意点について知りたい方は、あわせてこちらの記事をご覧ください。

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採用ブランディングを成功させるには メリット・始め方・注意点

社内広報を促進する

採用サイトのSEO対策は、社内広報を促進するのにも効果的です。

SEO対策を行う過程で、社員紹介を入れたり、既存社員を起点としたコンテンツを充実させることで、社内での採用サイトの認知をアップすることができます。

もちろん、採用サイトのメイン読者は採用の候補者となりますが、既存社員も読者ターゲットに一部含んで運用することで、社内広報としてサイトを活用ができるのです。

近年では、採用サイトと社員のSNSをリンクさせることも多いので、社員のリファラル採用や広報などと合わせて強化していくと良いでしょう。

採用サイトでSEO対策をするデメリット

多くのメリットがある採用サイトのSEO対策ですが、取り組む前にデメリットになり得る点も確認しておきましょう。

工数・コストがかかる

採用サイトのSEO対策をする最大のデメリットは、工数やコストがかかる点です。

メリットとして採用コストの削減をお伝えしたものの、SEO対策はやることが多く、競合サイトも多いため、素人がなんとなく取り組むとかえってコストがかかるケースもあるのです。

社内にSEO対策のノウハウがない企業や、継続して対策を講じる余力がない場合は、採用サイト以外に力を入れたほうがいいでしょう。

即効性がない

採用サイトに限らず、WebサイトのSEO対策は、即効性が感じられないことがデメリットの1つです。

Googleの検索エンジンは、世の中に公開されているサイトを定期的にクローリングし、独自のアルゴリズムで選定をしています。そもそも公開されているWebサイトの数が膨大のため、Google検索エンジンに評価され、検索結果に反映されるまでに一定期間を要するのです。

採用サイトをオープンして、SEOに従ったコンテンツを公開すれば、すぐさま候補者が集まって採用につながるとは限りません。

採用サイトでSEO対策をする手順

採用サイト SEO 手順

採用サイトのSEO対策に取り組むべき理由や、メリット・デメリットが分かったところで、具体的なSEO対策の手順を確認していきましょう。

採用ターゲットを決める

採用サイトのSEO対策の基本として、採用ターゲットのペルソナを詳細に決めていきましょう。

ターゲット設定の際は、「20代女性」といった広すぎる要件ではなく、以下のように詳細に定めることが重要です。

  •  東京都もしくは東京まで1時間圏内の埼玉、千葉、神奈川在住
  •  20代後半~30代前半、独身の男性
  •  ITやWeb業界に何となく憧れはあるが、現在は販売やサービス、小売り業で立ち仕事に従事している
  •  年収350万円~400万円
  •  休みが不定期、シフト制
  •  年収や働き方の不規則さに満足しておらず、都内のかっこいいIT業種に転職を考えている

上記のように個人のプロフィール情報を詳細に定め、スキルや経験、年収や本人の興味関心なども、実在する人物として設定します。

詳細に描くことで、採用ターゲットに向けた適切なコンテンツを企画できるようになるのです。

採用ターゲット設定の基本的な手法について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

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採用ペルソナ

キーワードを選定してコンテンツを作成する

採用ターゲットを決めたら、続いてコンテンツの企画の基となる検索キーワードの選定を行います。

採用ターゲットがどのようなキーワードで検索しそうか仮説を立て、検索ボリュームを調べるツールなどを用いてキーワードをリストアップしましょう。

競合他社の採用サイトを確認し、どういったコンテンツやキーワードを使用しているかもあわせて確認します。

ここで重要なのは、「企業が発信したい内容」ではなく「採用ターゲットが欲しい情報」を打ち出すことです。方向性を決めたら、コンテンツを順次作成していきましょう。

効果測定して施策を継続する

SEO対策は、一度実施して終了ではありません。Googleが提供している、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleなどの分析ツールを用いて、定期的に効果検証を行い、改善施策を練りましょう。

SEO対策で確認すべき事項は多岐にわたります。先の手順で説明した「正しいキーワードを選んで良いコンテンツをターゲットに届ける」という基本を軸に、以下の項目についても網羅的に取り組んでいきましょう。

  •  内部施策として、タイトルタグとテキストの対策キーワードを設定する
  •  内部リンクを適切な箇所へ設定する
  •  コンテンツを最新情報に保ち、信憑性を維持するために情報の根拠を載せる
  •  外部施策として、外部リンクを獲得する
  •  ページ表示スピードを改善する

採用サイトのSEO対策を成功させるためのポイント

最後に、採用サイトのSEO対策を成功させるポイントを紹介します。

Indeedを活用する

採用サイトのSEO対策が一定の成果を出してアクセス数が伸びたとしても、必ずしも全てのユーザーが応募につながるわけではありません。多くの候補者は、転職サイトやIndeedのような仕事検索に特化した検索エンジンで求人を探す傾向があるためです。

そのため、採用サイトを単体で利用するのではなく、Indeedの求人情報などとセットで活用すると、より効果的でしょう。

Indeedの活用方法について知りたい方は、こちらの記事をあわせてご覧ください。

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とにかく継続して更新する

SEO対策は非常に手間がかかり、多くの企業が運用を挫折しがちです。デメリットで紹介したように、SEOには即効性は期待できないものの、コツコツ積み上げて継続更新することに意味があります。

直接的に応募数が倍増するわけではありませんが、継続することで、後々恩恵を受けられるのがSEO対策です。諦めずに運用を続けましょう。

まとめ

採用サイトのアクセス数を増やすためには、SEO対策が欠かせません。一度サイトを公開したら終わりではなく、継続して複数の施策を続けていきましょう。さまざまなSEO対策がありますが、基本的には採用ターゲットが欲しいと思うようなコンテンツをしっかり更新し続けることが大切です。

ぜひ今日から採用サイトのSEO対策に取り組んでいってください。

採用サイトを含む採用オウンドメディアについても知りたい方は、こちらの記事で紹介しています。

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