採用手法15選比較【新卒・中途】失敗しない選び方&最新トレンド

採用手法

採用活動が一筋縄ではいかない昨今、どのような採用手法を取り入れようかお悩みの人事担当者も少なくないでしょう。採用手法は近年多様化し、トレンドもあるため把握しなくてはならない情報が多岐にわたるのも難点です。
そこで今回は、15種類の採用手法を解説していきます。選び方のコツや最新トレンドもまとめました。内容を参考に、自社にマッチする採用手法を取り入れて、成功させましょう。

採用手法15選!特徴やコスト感など総まとめ

まず、どのような採用手法があるのかチェックしていきましょう。ここでは、15選ピックアップし、特徴やコスト感などをまとめました。新卒と中途のどちらに向いている手法か、どういった採用課題を抱えている企業におすすめかも紹介しています。

求人媒体(就職サイト・転職サイト)

求人サイトに情報を掲載してもらい、求職者を募る方法です。求職サイトには誰でもアクセスできるため、多くの人に情報を届けられるでしょう。スカウトやメッセージ機能を活用すれば、企業側から求職者へのアプローチも可能です。

ただし、求職情報を掲載してもらうには、掲載料を支払わなければなりません。また、たくさんの求職者の目に触れる分、自社とマッチしない人が応募してくるケースもあります。

対象者 新卒・中途
解決が目指せる採用課題 求人の応募人数が少ない

求人検索エンジン(クリック課金サービス)

求人情報に特化してリサーチできるのが、求人検索エンジンです。求職者が職種や勤務地などを選択して検索すると、条件に合った求人情報が表示される仕組みになっています。手軽に求人を探せることから、求人検索エンジンを利用する人が増えています。
ほとんどの求人検索エンジンで、掲載料がかかりません。そのかわり、求人情報へのアクセス件数分だけ料金が発生する「クリック課金」や、検索上位に表示させるための「オプション料」がかかります。

対象者 新卒・中途
解決が目指せる採用課題 初期費用をあまり投じられない

ダイレクトリクルーティング

自社にマッチする人材の採用を目指しているなら、ダイレクトリクルーティングがおすすめです。企業がSNSやスカウト媒体などから人材を見つけ、攻めのアプローチで採用につなげるのです。企業の熱意を伝えやすく、入社してからのミスマッチも起こりにくいでしょう。
しかし、ダイレクトリクルーティングは一度に多くの人にアプローチできないため、大人数採用したい場合には向いていません。

対象者 新卒・中途
解決が目指せる採用課題 自社にマッチする人材が見つからない

人材紹介会社

人材紹介会社に登録すると、自社が求める条件に合った人材をエージェントが選考し、紹介してもらえます。一般的に、採用になった場合に料金が発生するので、自社と求職者をマッチングしてもらう段階ではお金がかかりません。
とはいえ、採用成功すると推定年収に応じた金額を支払うため、採用コストは高いでしょう。また、選考基準がはっきり決まっていないと、なかなかエージェントから人材を紹介してもらえない可能性も考えられます。

対象者 新卒・中途
解決が目指せる採用課題 自社で人材でのスクリーニングが負担になっている

就転職イベント・合同企業説明会

就職・転職イベントや合同企業説明会に出展するのも、1つの採用手法です。イベントや合同説明会の特徴は、人事担当者が求職者と顔を合わせて話せる点にあります。自社の社風や魅力を直接伝えたいケースに効果的でしょう。
イベント出展を成功させるには、自社のブースに興味を持ってもらえる工夫が重要です。足を止めてもらえれば、認知度が低い企業であっても多くの求職者と直接話しができます。

対象者 新卒・中途
解決が目指せる採用課題 自社の社風や魅力をうまくアピールできていない

インターンシップ

学生に実際の業務を体験してもらうのが、インターンシップです。業務内容や会社の雰囲気を肌で感じてもらうことにより、採用後のミスマッチ抑制につながります。インターンシップは選考解禁日より前にスタートできるため、いち早く優秀な学生と接触できるのも魅力でしょう。
数ヵ月から1年程度実施される長期のインターンシップは、新卒採用におけるトレンドでもあります。

対象者 新卒
解決が目指せる採用課題 なかなか優秀な学生の採用につながらない

大学就職課(大学訪問)

大学の就職課に訪問し、コネクションを形成できると新卒採用の一翼となるでしょう。というのも、大学には求人票が設置されていたり、学内企業説明会が開催されていたりと、学生にアプローチできる機会があるためです。大学と良好な関係性が築ければ、継続的に企業説明会開催の依頼が来るかもしれません。
複数の学校に足を運ぶとなると時間と手間がかかりますが、低コストで採用活動ができるメリットがあります。

対象者 新卒
解決が目指せる採用課題 新卒人材の採用に弱い

求人チラシ

求人チラシは、新聞の折り込みや求人情報誌といった紙媒体に求人情報を掲載し、採用に結びつける手法です。「地元の人を採用したい」という場合に、有効です。また、自社でチラシを作成し、ポスティングすればコスト削減が叶います。
ただし、一度紙に印刷してしまうと、容易に修正できません。さまざまな求人情報がまとめて掲載されているチラシであれば、あまり多くの情報を載せられないデメリットもあります。

対象者 新卒・中途
解決が目指せる採用課題 地域に密着した人材が見つかりにくい

ハローワーク

ハローワークは、行政が運営している公共職業安定所です。ハローワークに求人情報を掲載してもらい、応募があったら自社で選考します。最大の魅力は、求人情報の掲載に費用がかからない点でしょう。地域採用につながりやすいのも、ハローワークの強みです。
しかし、無料で掲載できるがゆえに、たくさんの求人情報が飛び交っており、自社の情報が埋もれてしまうリスクがあります。

対象者 中途
解決が目指せる採用課題 採用活動費用をあまり捻出できない

リファラル採用

リファラル採用は、自社の社員に知人や親族などを紹介してもらう手法です。自社の社風や業務内容をよく知る社員の紹介なので、ミスマッチが少なく、離職しにくい候補者の獲得が目指せます。さらに、社員がリクルーターの役割を果たすため、採用活動費用が安く済むでしょう。
ただ「リファラル採用したい」と考えても、すぐに候補者が見つかるわけではありません。リファラル採用は、時間がかかる傾向があります。

対象者 中途
解決が目指せる採用課題 自社にマッチする人材の獲得がうまくいかない

ミートアップ

求職者と社員の交流イベントであるミートアップには、自社の雰囲気や魅力を伝える目的があります。交流するなかで目をひく人材にアプローチし、自社を就職や転職の候補にしてもらうのです。
とはいえ、交流がメインなのですぐに採用につながるわけではありません。長期的な視点が必要でしょう。なお、ミートアップは交流会型のほかにも、勉強会型や説明会型が開催されています。

対象者 新卒・中途
解決が目指せる採用課題 社風のアピールやブランディングに苦戦している

アルムナイ採用

一度退職した人に声をかけ、再雇用するのがアルムナイ採用です。外部サービスの利用料を捻出しなくて済むため、採用活動にコストがかかりません。さらに、自社で勤務経験がある人なので1から教育する必要がなく、即戦力を確保できます。
アルムナイ採用で注意しておきたいのが、在籍社員への影響です。待遇面で不平不満を感じたり、「退職しても簡単に戻れる」と印象を与えたりしないようご注意ください。

対象者 中途
解決が目指せる採用課題 採用できても教育する時間と費用がかけられない

ソーシャルリクルーティング

注目度が高い採用手法に、ソーシャルリクルーティングが挙げられます。企業がX(旧Twitter)やFacebookといったSNSで情報を発信し、採用活動を行うのです。SNSを利用するのに料金がかからないこと、若年層や潜在層にも目に留めてもらいやすいことが魅力でしょう。
SNSで効果的にアプローチするためには、自社アカウントを育てることが重要です。継続的に投稿したりフォロワーを増やしたりと、ある程度のSNS運用スキルが求められます。

対象者 新卒・中途
解決が目指せる採用課題 若年層や潜在層からの注目度が低い

ヘッドハンティング

ヘッドハンティングは、いわゆる「引き抜き」による採用で、他社の幹部クラスや優秀な人材の獲得が目指せます。ヘッドハンティングするには、一般的にヘッドハンターに依頼し、あらゆる情報網を駆使して人材を見つけてもらうところからスタートします。
ヘッドハンティンターに依頼するには、契約金や成功報酬を支払わなければならないため、決して安くありません。経営陣も含め、社を挙げて取り組む必要があります。

対象者 中途
解決が目指せる採用課題 重要なポストを任せられる人材が見つからない

採用代行(採用アウトソーシング)

採用業務の負担軽減を図りたいなら、採用代行(採用アウトソーシング)を検討してみてください。採用活動には、準備や面接、アフターフォローまで数多くの工数がかかります。そのため「担当者の業務量が多すぎる」「そこまで手が回らない」という企業も少なくありません。
採用代行に依頼すれば、コンサルティングや母集団形成、選考業務などを任せられるので、採用活動に割く時間と手間を削減できるでしょう。

対象者 新卒・中途
解決が目指せる採用課題 採用活動の業務量が多く困っている

採用手法の選び方に失敗したいためのコツ

「採用に結びつかなかった」「時間と労力に見合わなかった」とならないためには、どの採用手法を選ぶかが肝心です。採用手法選びに失敗しないためには、次の3点を意識してみてください。

どんな人材を採用したいかはっきりさせる

どんな人材を採用したいのか明確にさせましょう。学歴や所有資格、性格など細かく設定するのです。そこから、採用手法を絞り込んでいきます。
例えば、専門的な知識や高度なスキルを持った人材を見つけたいなら、人材紹介会社やヘッドハンティングを利用すると良いでしょう。若年層で母集団形成を目指のであれば、ソーシャルリクルーティングが有効です。

採用したい人材を明確にし、マッチする採用手法を選ぶのが成功に近づくカギとなります。

課題をクリアできる採用手法を選択する

自社が抱える採用課題がクリアできるのかもチェックポイントです。採用活動にコストをかけられないにもかかわらず、高額な求人サービスを利用するのは向いていません。すぐにでも人手が欲しいのに、時間がかかる採用手法を取り入れては課題が解決できないでしょう。
自社の採用課題を洗い出したうえで、どのような採用手法が最適なのか戦略を立てる必要があります。

1つの採用手法にこだわり過ぎない

同じ手法ばかりで採用活動に挑むのは、おすすめできません。その理由は、どの採用手法にもデメリットがあるためです。「優秀な即戦力を採用したいから」とヘッドハンティングにこだわっていると、時間をかけてもなかなかマッチする人材が見つからないかもしれません。
1つの採用手法にこだわり過ぎず、柔軟に複数の手法と組み合わせてデメリット面がカバーできるように採用活動を展開できると良いでしょう。

採用手法のトレンドをおさえて効果的にアプローチしよう

採用手法には、トレンドがあります。トレンドを知っておくことで、効果的なアプローチが見込めるでしょう。最後に、新卒と中途におけるトレンドを紹介します。

新卒採用におけるトレンド

新卒採用市場では、個人にアプローチをかけるダイレクトリクルーティングがトレンドです。HR総研が発表した「2023年&2024年新卒採用動向調査」によると、8割前後の企業が個別採用を導入している結果が示されました。
ソーシャルリクルーティングも新卒採用のトレンドとなっています。現在の学生は「デジタルネイティブ」「SNSネイティブ」と呼ばれる世代であり、就職活動にもSNSを参考にしている傾向があります。若い世代へのアプローチに、SNSを活用して損はないでしょう。

中途採用におけるトレンド

中途採用市場でも、個別採用が注目されています。なかでもトレンドなのが、アルムナイ採用やリファラル採用です。どちらも候補者に直接アプローチするため、コストがかかりません。採用後のミスマッチも少ないでしょう。
また、中途採用は即戦力となる人材のニーズが高い特徴があります。そのため、専門的なスキルを持つ人材の獲得が目指せる、やヘッドハンティングやダイレクトリクルーティングの需要も高まっています。

まとめ

採用手法には、実に多くの種類があります。そのなかから、いかに自社の採用課題や採用したい人物像にマッチする手法を選べるかが重要です。採用活動に関わる業務負担が大きいのであれば、採用アウトソーシングを活用するのも1つの手です。
今回紹介した採用手法の特徴や選び方などを参考に、会社の一翼を担える人材の獲得を目指しましょう。

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