さて今回は、面接をする場合に気を付けなければならない【採用コンプライアンス】についてお送りします!
昨今は、多方面においてコンプライアンスに厳しい時代。
もし、コンプライアンス違反に該当するようなNG質問をしてしまった場合、SNSや企業クチコミサイトに書き込みをされてしまう可能性も否定できません!
そうならないためにも、しっかりと「採用コンプライアンス」についての知識を高めていただければと思います!
意外と知らない!?採用 面接コンプライアンスについて
人事の方であれば、一度は目を通したことがあると思われる厚生労働省が示す「公正な採用選考の基本」。事業主啓発用パンフレット「公正な採用選考をめざして(平成31年度版)」では採用選考はの基本方針として下記2点を実施することとしています。
●『人を人としてみる』人間尊重の精神、すなわち、応募者の基本的人権の尊重をすること
●応募者の適性・能力のみを基準として行うこと (参照元:厚生労働省「公正な採用選考について」)
簡単に言い換えると、採用選考をする際に性別や、出生、宗教思想で判断をしないということです。
では具体的に、どのようなことが採用コンプライアンス違反になってしまうのでしょうか。次の項目では、違反に値する例4つと、採用コンプライアンスを守るために重要な事をご説明させていただきます。面接を担当される方は必見です!
えっ!これもダメ!?コンプライアンス違反質問例×4
「アイスブレイクのつもりで聞いた質問が実は採用コンプライアンス違反だった、、」なんてことにならないように気を付けて参りましょう。
【1】住宅状況に関する内容
間取りや、家の部屋数、住宅の種類等は、本人の責任ではない事項の確認にあたる為、本人から確認を行う場合は、注意が必要です。
【2】家族構成に関する内容
本人の適性と能力に関係がない事項になるので、就職差別に繋がる恐れがあります。また、家族の職業/健康状況なども聞いてはいけないとされています。その他、例えば本籍が記載された「戸籍謄本」を提出させることもNGです。
【3】思想信条に関わる内容
世界情勢の関心や世の中で起きているニュースへの興味を図る為に「新聞は読んでいますか?」など私が学生の頃も聞かれた覚えがありますが、読んでいる新聞の種類までは聞くことはNG。こちらも、思想、支持政党に関わることを示唆させるため、質問する際には配慮が必要です。
その他、LGBT等性的マイノリティの方(性的指向及び性自認に基づく差別)など特定の方への理解も重要です。過去の採用事例がない・対応の仕方が分からない等、予断と偏見が大きく作用しないよう適正な採用選考が必要です。
【4】健康に関わる内容
採用選考中に応募者の健康を確認する為に、健康診断を行う事は、実はNGにあたります。これも、きちんと合理性を持った理由があれば、大丈夫ですが、元気な人が良いからという曖昧な理由では、就職差別に当たってしまいます。
採用コンプライアンスを守るには?
昨今の採用活動は、人事部の採用担当者だけに留まらず、配属先の管理職の方はじめ現場で活躍している社会人3年目以内のリクルーターの方など様々な方が関わって成り立っているかと思います。
ですが、採用コンプライアンスの順守は、関わる人数が多いほどリスクがあります。
採用に関わる全ての人との共通意識
採用コンプライアンス違反は「知らなかった」で済まされない重要事項ですので、採用に関わる社員全てに周知すべきです。
といっても、厚生労働省が示している内容をそのまま丸渡しするのではなく、会社毎にガイドラインを作成するとトラブル回避になるかと思います。
採用活動にSNSを使う際に注意したいポイント!
採用コンプライアンスに関する話題といえば、やはりひっかかるのが「SNSを採用活動に活用すること」ではないでしょうか。
昨今では、LINE・Instagram・Twitterなどを採用活動に活用している企業をよく見かけますが、もしかすると気づかないうちに採用コンプライアンスに触れていることが、あるかもしれません。
では、SNS×採用活動において、注意したいポイントは何でしょうか?
プライベートと混同しないこと
SNSはコストを抑えられる&情報発信力と拡散力が強いというメリットもある事から、採用の広報活動だけでなく、選考結果の共有等に社内SNSを使用されている企業様も多いかと思います。特にLINE利用の割合は、男女共に9割を超えて、もはや利用して当たり前のツールとなっています。
画像引用:マイナビ2020卒、学生ライフスタイルアンケートより
Instagramとは、SNS大手Facebook社が買収した、写真や動画をシェアできる著名なSNSサービスです。「インスタ映え」という言葉の流行りとともにユーザー数は現在3300万人を超えました。 今回は、日常の「映え」写真を知人同[…]
コンプライアンス違反にならない質問内容を!
SNSや口コミサイトが普及した今、選考を受ける方の不信感から企業のブランドイメージも落としかねないので、法令違反となるような質問をしないように十分に注意しましょう。
これらをぜひ参考にして頂き、採用活動に活かして頂ければと思います。それでは次回も宜しくお願い致します!
自社の面接官として適任の人物を選びたいけど、どんな人が適しているのか悩んでいる人事の方も多いのではないでしょうか。マニュアル通りに面接するだけでは、優秀な人材を見つけ出すのは難しいです。 そこで今回は、面接官の役割や向いている人の特徴[…]