最新!年代別「転職理由ランキング」なぜ辞める?転職者のホンネと建て前

採っても採っても辞めていく・・・。そんな状況ではないですか?

でもなぜすぐに辞めてしまうのでしょう?転職者の本当の退職理由を知ることで今後の採用に活かすことができるかもしれません。今回は、転職理由や、そのホンネと建て前を見極める術を解説し、「近年の離職理由から、適性検査をはじめとした採用時の見極めのツールについて」をご紹介します!

採用×離職について

皆さまの会社で、採用後の離職にお困りな点はありませんか?

  • せっかく採用してもすぐに辞めてしまう
  • 面接だけでは社内の雰囲気に合うかわからない

採用と離職は常に隣り合わせの状態にあります。まずは、働く人たちの転職理由から見てみましょう。

転職理由の分類

転職理由をご紹介する前に退職条件の分類分けについて解説します。

労働条件   (残業が多い、土日休み等のスケジュールが合わない)
職場環境   (働く場所(エリア)、社内での人間関係、会社の将来性)
評価     (給与への不満、市場価値を上げたい)
スキルアップ(業界経験を拡げたい、専門知識、技能を習得したい、独立や起業)

今や3人に1人は転職する時代です。転職しようと思う理由は人それぞれですが、大きく分けると上記のような4つの分類に分けられます。

しかし実は、転職者が退職する際、企業には本当の転職理由を告げずに退職していっていることがわかったのです。

実はホンネの退職理由を企業に伝えていない

エン・ジャパンが『エン転職』会員に対しアンケート調査を行ったところ、約7割がホンネの退職理由を伝えていないことがわかりました。

ウソの退職理由を言う割合

画像引用:エン・ジャパン

なぜ、ウソをつくのか?

会社を辞めることをまず最初に報告する相手としては、6割以上「直属の上司」であり、そのことについてエン・ジャパンでは以下のような見解を述べています。

退職の報告の約7割は、直属の「上司」です。当然、現場の上長としては退職を慰留する可能性が高いため、部下は退職の了承を得やすい理由、ホンネではない建前の退職理由を報告しようという心理が働きます。(引用:エン・ジャパン)

ホンネではない理由を報告しようする心理状態は理解できたかと思いますが、本当のところ「ホンネの理由」を言えなかった理由は何だったのでしょう?

答えは以下のアンケート結果にあります。

退職理由のホンネを話せなかった理由

「話しても理解してもらえないと思ったから」という理由が一番多い結果となっています。部署内において信頼関係が構築されていれば、もしかするとこのような結果にはならずにきちんとホンネで話してくれていたのかもしれません。常日頃から、チームの関係性を築いていくことが重要です。

転職理由ランキングTOP10

ホンネの理由は内に秘めたまま、転職・退職してしまう「本当の転職理由」は一体何なのでしょうか。年齢別・男女別に転職の理由を見ていきたいと思います。

パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、2021年7月~2022年6月の1年間に転職した789人のデータを元に、転職理由について調査を実施しました。

転職理由ランキング

画像引用:パーソルキャリア

1位 給与が低い・昇給が見込めない 32.8%
2位 昇進・キャリアアップが望めない 25.2%
3位 社内の雰囲気が悪い 22.4%

コロナ以前「社内雰囲気が悪い」が1したが、最新版のランキングでは「給与が低い・昇給が見込めない」が1という結果となり、今市場にいる転職、外部環境に対する不満よりも個人的な目標が優先される傾向にあります。

年代別(20代~40代)の転職理由

それぞれ年代別の転職理由の傾向としては下記のような結果です。それぞれの転職理由1位は「給与が低い・昇給が見込めない」となり、総合1位と同様の結果となりました。

転職理由ランキング(20代)

順位 転職理由 割合
1位 給与が低い・昇給が見込めない(前年1位) 34.4%
2位 昇進・キャリアアップが望めない(前年4位) 23.4%
3位 業界・会社の先行きが不安(前年8位) 22.7%

20代TOP10に「労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある)」や「不規則な勤務をやめたい/土日祝休にしたい」という、ほか年代10以内に入っていない不満がランクインしていました。

コロナ禍でテレワークや時差出勤などにより、自由に働きたい・プライベートを充実させたいと思う人たちも増え、自分で思い描いていたように仕事を進められないことが、不満に直結しているかもしれません。

また、第二新卒・既卒・フリーター・新卒を中心とした20代若手に特化した人材紹介事業、教育事業を運営する株式会社UZUZ(ウズウズ)がおこなった「自分のキャリア納得度」アンケート調査によると、なんと6割以上が「4点以下」と回答していたことがわかりました。

自分のキャリア納得度

「自分のキャリアへの納得度」(出典:プレスリリース)

調査は「今の自分のキャリア納得度」を10段階で評価してもらうという方法で、最も多かったのは「3点」で30.4%、次いで「4点」が21.9%、3位は「5点」で19.0%でした。

20代は、転職理由の3位に「昇進・キャリアアップが望めない」、4位に「スキルアップしたい」と続いており、長引くコロナ禍の影響もあってか、今の職場において自分の将来を不安視する声も多くあり、自分のキャリアについて悩む人が増加しているのです。

転職理由ランキング(30代)

順位 転職理由 割合
1位 給与が低い・昇給が見込めない(前年1位) 36.1%
2位 スキルアップしたい(前年3位) 28.5%
3位 尊敬できる人がいない(前年5位) 27.0%

転職理由ランキング(40代)

順位 転職理由 割合
1位 昇進・キャリアアップが望めない(前年8位) 31.2%
2位 給与が低い・昇給が見込めない(前年1位) 30.8%
3位 社内の雰囲気が悪い(前年7位) 28.6%

男女別の転職理由

続いて、男女別の転職理由を見ていきましょう。

男女別でみても「給与が低い・昇給が見込めない」が1位でした。

男性の方が女性に比べて、研修などの社員育成環境や、業界・会社の先行きが不安に思う割合が高いという結果になり、女性は「肉体的・精神的につらかった」という理由が男性よりも高い結果となっています。

また女性に関しては、「労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある)」という理由がランクインしており、家庭と仕事を両立できる柔軟な環境を求めているのではないでしょうか。

男女別転職理由ランキング

画像引用:転職理由ランキング【最新版】

入社後の離職率低下の施策

転職する本当の理由がわかっても、離職率を低下させるための施策を講じなければ解決はしません。しっかりと策を考えて苦労して採用した人材をできるだけ長い期間働いてもらえるように努めていきましょう!

転職者の定着率を上げる策

入社後の離職を防ぐために、“オンボーディング”という施策をご存じですか?

オンボーディングとは
教育・育成プログラムの1つで、新しく組織に入ったメンバーに対して手ほどきをおこない、早期の即戦力化を促し離職を防ぐ方法を意味します。

具体的な施策としては…

  1. 人事と中途入社者の定期的な面談
  2. メンターや相談役などの支援制度
  3. 上司など受け入れ側に対する教育
  4. 上司と中途入社者の定期的な面談

入社後の定期的なミーティングの実施などが多く見られます。

詳しくは下記の「オンボーディングとは」の記事で紹介しています。

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オンボーディングとは?

入社前(選考段階)から対策する

次に、企業側が入社前に実施する施策を株式会社マイナビのアンケート調査から見てみます。

新型コロナが流行した2020年以降、Web面接の増加などの観点から、『適性検査・能力診断テスト』のニーズが増加傾向にあります。

近年では、求職者の能力からストレス耐性、適職まで様々な視点から採用の判断材料にできる適性検査が増えてきています。そこで今回は採用時における“自社に合った”適性検査のツールをご紹介いたします。

早期離職を防ぐ!採用時の見極め力の強化

はじめに、各適性検査を分類分けしました。

総合検査:能力やパーソナリティーなどを検査する総合検査
適職検査:候補者に仕事が合っているか調べる適職検査
配属検査:どの部門に配属するかを見極める配属検査
リスク検査:入社時のリスクヘッジを行うリスク検査
組織分析:自社がどういった組織なのかを調べる組織分析の検査

今回は、数ある適性検査の中で、イー・ファルコン社の「eF-1G」について詳しく解説します。
各適性検査の特徴についてはこちらもご参考ください!

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適性検査 おすすめ比較

eF-1G イーファルコン

特徴は、大きく分けて下記の3つになります。

①新卒・中途採用や育成、登用場面でも利用できる
②人物の特徴がわかりやすい
③オプションシートが豊富(標準で5種類)

また、スクリーニングから配属までのあらゆるシーンで活用することできます。

1.スクリーニング(選ぶ)
見えずらい根本の部分から、行動・能力の傾向、役割適性まで多角的に掴む
2.面接(見極める)
面接では、人物の見極めと惹きつけに利用可能。心をつかむキャッチトークも記載
3.内定者フォロー(惹きつける)
どこを評価したか伝えを動機醸成を図る。入社前の初期育成への活用も可能
4.配属(用いる)
配属先への申し送り資料としても活用が可能。マネジメント所の留意点や育成のツボが記載

下記のように受験者の傾向を役割志向別に分けてくれるので、既存社員のデータベースとしても活用することができます。また、活躍している社員がどこに多く分布されているのか一目で理解できます。

画像引用:イーファルコン社「eF-1G」

なぜ適性検査を利用した方がいいのか?

1、エントリー者のスクリーニング
大量の候補者をふるいにかけるために適性検査を活用する方法

2、観的な指標としての参考資料として
面接官の主観だけでは偏りが出る可能性があるため、客観的な指標として活用

3、面接以外の人物の本質を探るために
面接だけではわからない、素の応募者の性質を見るために活用

4、入社後の配属・マネジメントに活用できる
既存社員の結果と照らし合わせ、適職や配属先の上司との相性を予測するために利用

おすすめ適性検査の比較資料【無料ダウンロード】

おすすめ適性検査4社徹底比較

昨今、適性検査を導入する企業が増えていますが、その種類も多岐にわたり、「一体どういうときにどんな適性検査を使ったらいいのかよくわからない」という方も多いと思います。

そこで採用のプロが本当のおすすめ適性検査を4つに厳選しました!サンプル受験可能なおすすめ適性検査4社の比較表を無料でダウンロードできます。

紹介している適性検査の種類は以下の4種類になります。

  • DATAシリーズ
  • インサイト
  • HRベース
  • eF-1G

「おすすめ適性検査4社」資料を無料ダウンロード

リファレンスチェックも重要

ここまで、採用時に見極める方法として適性検査を紹介しました。

次に求職者の適性のみならず、今後の企業責任としてコンプライアンス順守も叫ばれています。近年注目度を増している、リファレンスチェックについても紹介したいと思います。

出展:株式会社カインズ調べ

弊社のアライアンス企業の調査によると、採用時に予見できなかった不適当率はなんと24%にも上り、4人に1人は面接時の申告内容に不備・詐称があると言われております。リファレンスチェックをしておけば、採用後に発覚すると非常に面倒な問題も事前に知ることができ、トラブルを未然に防ぐことができるのです。

コンプライアンス違反をきっかけに、会社自体の信用を大きく損ない、倒産にまで至るケースもありますので、採用時にしっかりとした見極めることをおすすめします。

リファレンスチェックについては、こちらの記事で詳しく紹介していますので、興味があればぜひ一緒に読んでみて下さい!

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まとめ

「転職の本当の理由」を知り、“採用”ד離職”で よりよい採用を実施するためには下記のポイントを意識するようにしましょう。

Point1 まずは、『転職要因』しっかりと把握・ヒアリング

Point2 職種・業種に合った『第三の指標』として適性テストを活用

Point3 自社に合っている候補者かどうか、『見極め力』を強化

採用と離職において、入社後の研修はもちろん重要ですが、“採用前のミスマッチ”を防ぎ自社に合った人材かどうか見極めることが、もっとも重要なポイントといえるでしょう。

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