2021年4月21日に『【100年に1度の大転換期】採用DXから学ぶ!2023卒を勝ち抜く5つの柱!』というテーマでWEBセミナーを実施しました。変化が激しい新卒採用において、採用成功のカギとなるのが採用DXです。
本記事では、「採用DXとは何か。また、採用DXを導入して2023卒を成功させるため方法」をご紹介します。
採用DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
そもそもDXとは何かご存知でしょうか。
参照:ZDNet Japan そもそもデジタルトランスフォーメーション(DX)とは何か
DXとは、デジタル化することで、組織に変化をもたらすことを指します。そのため、『DX=デジタル化』ではなく、デジタル化(=IT化)はあくまで手段でしかありません。
つまり、採用DXとはツールの導入だけではなく、優秀な人材を安定的に確保することを指します。
社内でDX推進が決定したものの、 「そもそも自分自身がDXに関する理解が不足している」 「社内にITやテクノロジー分野に長けた人材が見当たらない」 「DX人材の採用活動を行っているが、難易度が高い」 など、頭を悩[…]
参照:HRフロッグ 【採用DX#01】採用DXの正しい考え方と実践のための3STEP
これまでの採用活動では、採用CXに当たる「今ある“魅力”を発見し、学生にどのように体験してもらうか」に注力されていたかと思います。
DODAが行った転職求人倍率調査によると、2020年9月の求人倍率は1.61倍(前月比-0.04pt)。転職希望者数は前月比105.4%、前年同月比111.4%でした。 転職希望者数が増加しているのに、「なぜか”ターゲットとなる人材”を確[…]
採用DXにおいては、採用CXと一緒に採用EXを構築していくことが重要になります。
※採用EXとは、「現存社員の待遇改善・制度・教育により社内を進化・改善し、新たな魅力を創出すること」
では、なぜ新卒採用において採用DXが重要となってくるのでしょうか。新型コロナウイルスによる採用市場の変化と合わせてに解説していきます。
なぜ、採用DXが重要なのか
私たちの生活に大きく変化を与えた新型コロナウイルスの感染拡大から1年が立ち、採用市場にさまざまな変化をもたらしました。
有効求人倍率の低下
上記のグラフを見ていただくと、2019年卒には1.88倍あった有効求人倍率が、2021卒では1.53倍まで落ち込んでいることが分かります。
では、2022卒においてはどのような変化が見られたのでしょうか。企業と学生の動きをそれぞれ解説していきます。
採用予定人数を維持する企業増加
こちらはマイナビ社による採用予定人数に関するアンケートです。
アンケート結果によると、2022卒の『採用予定人数を維持する企業』の割合が増加しており、リーマンショック時とは大きく異なった推移となりました。そのため、リーマンショック時までの落ち込みはないことが予想されます。
コロナ禍でも採用を続ける企業の目的とは?
マイナビ社の調査によると、新卒採用を続ける理由として『企業の存続&強化のため』と回答した企業が全体の70%を占める結果となりました。
実際に同報告書内では、91.6%が質を重要視した採用活動を目指しているという報告もあり、組織の存続のために質を重視する企業が増えていることが伺えます。
就職活動において不安視している学生増加
キャリタスの調査によると、2022卒の就職活動に対して『非常に厳しくなる』と回答した学生は、昨年から30pt増加の38.5%とリーマンショック時に迫る値となりました。
そのため就職活動に対する不安から『気になる企業にはとりあえずエントリーする』と回答した学生は67.7%と『できるだけ企業を絞って活動する』と回答した学生と2倍以上の差が出ました。
参照:キャリタス 3月1日時点の就職活動調査/4月1日時点の就職活動調査
また、早期から活動する学生も増加傾向にあり、4月の時点で内定取得率も過去最高の38.2%と例年以上の速さで内定を取得していることがわかりました。
学生は、先輩の活動を見て動く傾向があることからも2023卒採用においても、同様に学生の活動時期は早期化することが予想されます。
採用フローのオンライン化
こちらは選考実施形式についての調査です。
参照:マイナビ 2022年卒大学生活動実態調査 (3月1日)
約4割の2022卒学生が選考フローにおいて、全工程のWEB化に賛成であり、2021卒学生と比較して23.0pt上昇となりました。1年間でWEB化に対しての印象が大きく変化したことが分かります。
就職活動の終了時期の後ろ倒し
参照:キャリタス 3月1日時点の就職活動調査
就職活動終了の時期は後ろ倒しになることから納得のいく就職活動を続ける動きが見えます。2022卒採用においては、大前提としてオンライン導線を設置し、早期に動くことが必須になります。
さらには、承諾まで内定者フォローに徹することが、採用成功企業か否かの命運を分けることとなりそうです。変化の激しい採用市場において、より円滑に採用成功するために重要となってくるのが『採用DX(デジタルトランスフォーメーション)』です。今回は弊社にてノウハウ提供のできる採用CXの領域について解説してきます。
新卒採用を成功させるための採用DX
新卒採用は5つの要素に分けることができます。
- あつめる力
- つかむ力
- さばく力
- くどく力
- そだてる力
5のそだてる力は採用EXにあたる部分になります。それ以外の1~4が今回解説する採用CXとなります。では、新卒の5つの要素が把握したところでそれぞれの力についてご紹介します。
1.あつめる力
あつめる力とは、母集団形成までを指し、企業を知ってもらい、興味を持ってもらうフェーズです。対面形式のイベント集客力低下や、学生の動き出し早期化・活動の多様化により企業認知の方法が大きく変化しました。
そのためダイレクトリクルーティングサイトや口コミ系サイトなどさまざまな媒体が導入された背景から、タイミング・用途に合わせて、アクティブ媒体を使いこなすことが必要となってきます。
2.つかむ力
説明会から選考を指し、ナビサイトや採用HPでは伝えきれない魅力を訴求するフェーズです。
コロナの影響により、学生も多くの企業の説明会や選考に参加しているため、1社に対する印象度は時間が経過するごとに低下していきます。今後はより強い惹きつけと動機形成が必要となります。
社風・職場の雰囲気を体感してもらいづらいWEB説明会等では、説明会プログラム内に座談会を含むこともおすすめです!
3.さばく力
選考の案内や合否連絡にとどまらず母集団形成にかかわる作業も含む、運用メインのフェーズです。
すべてのフローにおいて存在するため、実は最も重要度の高いフェーズです。近年では、取り扱い媒体の増加や、選考学生の増加により機会損失が増えています。
学生も企業を見定めている近年では、選考に関する連絡は年々重要度が高くなっており、2023卒採用においてもこの傾向が続くことが予想されます。
4.くどく力
内定出しから内定承諾までも指し、企業・学生双方に納得が必要となるフェーズです。
世情に対する不安から、少しでも不安や疑問に思えば、再活動の懸念もあります。
辞退理由は時期によりさまざまであるものの、いずれの時期においてもギャップを感じての辞退が多いため、企業が伝えたことが学生にずれないように伝わっているのかを要チェックする必要があります。
まとめ
採用成功するためにここまで解説していきた、4つの力が非常に重要になってきます。
しかし、対策をするにしてもまず、自社がどこから注力すべきなのかわからないという企業もいるかと思います。そんなときは、ぜひ下記のチェック表をご活用ください。