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早速ですが、今回のテーマは
「採用力とは何か?採用力と経営力の関係性」です。
“採用を成功させるための採用力とは?”
と
“採用力を高める方法”
を中心にご紹介していきます。
現在の採用業界は、少子高齢化や景気回復を背景に、人材採用は売り手市場となっており、特に中小企業にとっては優秀な人材の確保が難しい状況となっています。
しかし、同様の条件にもかかわらず優秀な人材を確保する採用力に違いがあるケースは多く、この採用の成功の鍵になっています。
1、採用力とは??
採用力とは、「組織および社会に有益な採用活動を設計・実行する力」を指しています。
(引用:一般社団法人 日本採用力検定協会)
採用力は下記5要素で成り立っているといわれています。
・パースペクティブ(採用に対する視座)
・マインド(採用に向き合う姿勢)
・ナレッジ(採用を良くするための知見)
・スキル(採用を良くするための技能)
・アクション(採用における意思決定)
また、もう少し簡単に構成要素をお話しすると「企業力」「労働条件」「採用活動力」の3つがあげられ、下記公式で表されます。
■採用力 = 企業力 × 労働条件 × 採用活動力
これらの3つの要素はそれぞれ性質が異なっており、改善するためのアプローチも異なります。「企業力」と「労働条件」はすぐに変えることは難しいですが、「採用活動力」を向上させることで、採用力向上に繋がります。
採用力向上のためには、「どんな人材が欲しいか(スキル等)」といった自社の事だけを考えるのではなく、求職者の目線に立った現状把握とその改善をする働きが求められます。
企業の採用活動を取り巻く状況を分析的に考えることで、採用力を向上していくことができるでしょう。
2、企業を取り巻く現在の環境・課題とは??
現在の日本人口は約1.3億人、社会問題にもなっている「少子高齢化」により労働人口は今後も減少していくのが分かります。
しかし、近年の景気回復傾向により、人材採用を取り巻く環境は売り手市場となっております。この傾向は2020年の東京オリンピックまで続くと考えられています。この傾向は人材採用に関する数字にも大きく反映されており、新卒採用の有効求人倍率は1.7倍を超え、中途採用に関しては2.5倍を超えているデータもあります。企業にとってはバブル期以来の採用が厳しい状況となっています。
会社が成長していくには退職者数と採用者数の人材のバランスが最も重要となるといえます。
3、採用活動の課題とは?
労働生産人口の減少によって人材不足がどの業界でも問題となっています。
人材不足の影響で、企業の採用活動がそもそも厳しくなっています。
では、採用活動における課題とはいったいどのような問題か考えていきます。
3-1.母集団形成が難しい
現在の人材採用市場は“知名度・人気の高い企業や業種”を取り除くと売り手市場が続いています。競合他社との人材採用競争も重なり、採用活動の第一ステップの『母集団形成』がうまく出来ないという状況になります。
求人広告を掲載しても応募がなく、採用が出来ないため再掲載を行うには多額の採用コストがかかってしまいます。
3-2.1人あたりの採用コスト
優秀な人材を採用したいが、採用コストは抑えたい・・・こんな悩みをもっている採用担当者が大半だと思います。その場合、「採用戦力」が重要ポイントになります。
新卒・中途採用において、1人採用するにはいくらかかるのでしょうか??
◆新卒の採用コスト
新卒採用コストは、求人広告や会社説明会を行う会場のレンタル費用や地方で開催する際の交通費、イベントに参加する際の費用など多額の費用が発生します。
マイナビ2017年度の新卒採用を対象とした調査では、一人当たりの採用コストの平均は50万円程度が相場だとデーターにて報告されています。
◆中途採用コスト
中途採用コストは新卒採用と異なり、求人広告や人材紹介への紹介料などが大半を占めています。会社説明会や内定後のフォローをしない代わりに外注サービスへのコストがかかります。
マイナビが行った2017年度の中途採用を対象とした調査では一人当たり約48万円程度が相場だとデーターにて報告されています。
(引用:http://mcs.mynavi.jp/enq/needs/data/needs_2017.pdf)
3-3.応募者への対応スピード
人事部署がなく、兼務している企業などは対応が厳しいかもしれません。
このため、応募者への対応や意思確認などが出来ないため採用が上手く行かないケースもあります。
では、採用力を高める方法とは一体なんでしょうか。
4、採用力を高める方法とは?
優秀な候補者を惹きつけられるような人材採用の戦力を考えるには5つの要因が重要です。
4-1.人材ニーズの明確化
長期雇用の正社員を採用する企業が多いですが、臨時業務や繁忙期に合わせて契約社員を採用するほうがいいケースもあります。
4-2.事業戦力および関係者とのすり合わせ
人材採用戦略を定める際にはプロセスの開始時点で関係部署、関係者全員の関与を促す必要があります。以下の重要項目をクリアにし進めることが大切です。万が一、問題が浮上しても防止し、成功に近づくことが出来ます。
<<重要項目>>
o 事業上の困難
o 目標とする事業成果
o 組織的な課題
o 要件の詳細
関係各位のニーズを明確化にしておくことが成功の鍵といわれ、満足度も高いです。
整合性の確保が出来ない企業と比べ、採用プロセスに満足している企業は3倍近く、また人材獲得に向けたプロセスの競争を自負している企業は6倍近いです。
4-3.市場における標準賃金の遵守
現在の売り手市場において、企業は最高の人材に対して賃金の相場を理解しておかなければいけません。経験や、スキル、資格などを要求しておきながら報酬を上げないというのは恒久的な人材不足に見舞われ、採用プロセスを悪化させます。
4-4.従業員の定着率を上げる価値提案
企業の多くは正社員に対しては従業員の価値提案をしていますが、契約社員などについては明確に提示を行っていません。よって、有能な人材の獲得チャンスを逃しています。求職者のニーズの優先順位を見極めるのも優秀な人材を獲得するのに必要になります。
4-5.自社の魅力を外部に伝える力
求職者の大半は希望する社風や素晴らしい経営者や部下の下で働きたいと考えれいるのが本質的な考えです。
求職者が企業に求めるのは報酬(75%)、企業文化や社風(49%)と多くの求職者は企業文化の情報が与えられないと回答していました。
(引用:https://www.aerotek.com/ja-jp/insights/5-key-ways-to-jazz-up-your-workforce)
採用力検定というものもございます。
>>https://saiyouryoku.jp/about/
5、まとめ
現在売り手市場でもある日本において、優秀な人材を確保するためには本来の企業の働きやすさや、効率よく採用活動を行う『採用力』が必要です。
採用活動力については人事や採用担当者が行動することですぐに効果が出ます。
有名企業や価値の高い企業であっても採用活動力が低いと、優秀な人材を採用すること難しくなります。
『採用力の向上』目指してみてはいかがでしょうか。
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