コミュ力はスムーズな人間関係を築くためにとても大切です。「コミュ力の高い人」に憧れる人は多いでしょう。
コミュ力は、人間関係を心地よいものにするための能力であり、職場や学校、恋愛など人生において様々な場面で求められます。
「コミュニケーション能力」は、経団連実施のアンケートでも、企業が採用選考時に重視する要素として、16年連続1位で選ばれるほど大切なスキルの一つです。
そこで今回は、コミュ力の低い社員の能力を上げる方法や、面接時の見極め方を紹介していきます。
コミュニケーション能力とは?
コミュニケーション能力とは、「コミュ力」とも呼ばれ、人と人とが円滑な関係を築くために必要な能力です。人との接触は、組織に属していると当たり前のように行われます。
そのような中で、人間関係を良好なものにしたり、意思疎通をスムーズにしたりするために「コミュ力」は、欠かせない要素の一つといえます。
コミュ力の高い人材が企業にもたらすメリット
コミュ力の高い人材が企業にもたらすメリットには、社内の活性化や企業の業績向上に繋がるといった点が挙げられるでしょう。
コミュ力の高い人が組織に属していることで、よりスムーズな社内コミュニケーションが可能になります。
組織内の作業効率のアップが企業の業績向上に繋がるといえるでしょう。
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コミュ力の高い人の特徴
ここでは、コミュ力の高い人の特徴について紹介していきましょう。
相手の話を共感しながら聴ける
コミュ力の高い人は、相手の話を共感しながら聞く傾聴力に長けています。
傾聴力があると、話しやすい雰囲気を作ることもでき、相手へ安心感を与えられます。「この人に聴いてもらいたい」と、相手に思わせられる人は、コミュ力が高いといえるでしょう。
また、相手の話を共感しながら聴くことで、お互いの考えや意見を分かり合えるため、質の高い会話が成立しやすくもなります。
状況に応じて柔軟な対応ができる
コミュ力の高い人は、状況に応じて柔軟な対応ができるという特徴も持ちます。そして、視野を広く持つことの大切さ、重要さを理解している人が多い傾向にあるでしょう。
たとえ自分と考えや意見が違ったとしても、すぐに否定するのではなく「そういう考えもあるかも」と、一旦相手の意見を受け入れられるのです。
そのため、コミュ力の高い人は、自分と異なる考えを持つ相手とも良好な関係性を築くことができます。
思うことを分かりやすく伝えられる
話のポイントを明確にして、自分の思っていることを分かりやすく伝えられるのも、コミュ力の高い人の特徴です。「伝える」だけでなく、どれだけ相手に「伝わる」か、という点を重視しています。
しっかり相手が理解できているかどうかを意識し、話をする時は目的や結論を先に伝える、具体的な期日や数字を示すといった工夫を行えます。
話す相手に合った会話ができる
コミュ力の高い人は、話す相手に合った言葉を選ぶ能力も優れています。自分がする話の内容に対して、知識を持った相手なのか、そうではない相手なのかにより、言葉を使い分けられる人が多い傾向にあります。
時には身振り手振りなど分かりやすい伝え方を取り入れながら、相手の知識レベルに応じて、話す内容を変えられるのでしょう。
相手の目を見てはっきり話せる
自信にみなぎっているように見える人は、相手の目を見てはっきり話せる場合が多く、コミュ力が高くて人付き合いが得意な傾向にあるでしょう。
相手の目を見ながら意見が伝えられると、「自分と真剣に向き合ってくれている」と相手に印象づけることに繋がり、相手との関係性を深めるきっかけにもなります。
思いやりのある行動ができる
コミュ力の高い人は、相手の様子がしっかり把握できているため、思いやりのある行動ができる場合が多いでしょう。そもそも高いコミュ力を持つ人は、相手への興味や関心を持つ姿勢があります。
相手のことを理解し、様子を伺いながら行動できるので、思いやりのある行動をとれるのでしょう。思いやりのある行動は、良好な人間関係構築のために、とても大切な要素の一つです。
感情のコントロールが上手くできる
周りと良い関係を構築できるコミュ力の高い人の中には、「自分の機嫌は自分で取る」テクニックを身につけている人が多く、感情のコントロールを上手くできます。
仕事の場において、時には思い通りにいかないことや相手の言動に悩まされることもあるでしょう。
しかし、自分の感情を上手くコントロールし、心が常に安定している人は、「仕事に集中できない」といった状況を減らすことができ、仕事が効率化できます。
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コミュ力の低い社員の能力を高める方法
企業に勤める全ての人が、コミュ力の高さを持ちあわせているわけではありません。ここでは、コミュ力の低い社員の能力を高めるための方法について紹介します。
コミュニケーション研修を行う
コミュニケーション研修を行い、コミュ力の低い社員の能力を高める方法もあります。
そういった場を、企業側が積極的に用意することも大切です。
また、コミュ力を身につけるためには、「ミラーリング」や「パラフレーズ」、「バックトラッキング」といった技術があり、それらを学べる勉強会への参加を社員にすすめるのもいいでしょう。
企業が開催する交流会やイベントへの参加を促す
企業が開催する交流会やイベントへの参加を促すのもおすすめです。
そのような場に参加すると、自然と多くの人と関わることになり、コミュニケーションを取る必要があります。さまざまな部署の人たちと関わることができ、社員のコミュ力の強化にも繋がるでしょう。
近年では、そういった職場のイベントなどに、参加する意味を感じない人も多くいます。しかし、コミュ力を上げるという点で見れば、企業の交流会やイベントへの参加は大きなメリットとなりえます。
コミュ力の高い人材を面接で見抜くためのポイント
コミュ力の高い人材は、企業の業務を円滑にするために必要不可欠な存在といえます。企業としては、コミュ力が高いかどうか面接の段階で吟味したいところでしょう。
ここでは、コミュ力の高い人材を面接で見抜くためのポイントについて解説していきます。
コミュ力の高さを見極める質問をする
- 面接では、コミュ力の高さを見極めるための質問をしていきましょう。
「簡単な自己紹介」
まずは、時間を制限して簡単な自己紹介をしてもらいます。時間制限のある中で、どのように自分をプレゼンするのか、スムーズかつ明確に自分のことを紹介できているのか、という点からコミュ力の高さを見極められるでしょう。
面接において、応募者が自由に話せる時間はそう多くはありません。制限された状況で、自分自身のことを分かりやすくアピールできるのは、コミュ力の高い人材といえます。
「コミュニケーションで心がけていること」
「職場の人とのコミュニケーションで心がけていることはありますか?」という質問は、応募者が人間関係を築くうえで大切にしていることを確認できます。また、質問の答えにより、採用担当者は応募者の考え方や信念を知れます。
この質問では、応募者の考えが企業の社風と合っているのかも確認できるため、入社後のミスマッチを防ぐことにも繋がるでしょう。
「他者からの評価」
コミュ力の高い人材か見極めるには、他者からの評価についての質問を取り入れてみましょう。例えば、「前職で上司や先輩からどのような評価を受けていたと思うか」という質問をします。
コミュ力の高い人は、他者から「自分はどのように見られているのだろう」という部分を意識している傾向にあります。そのため、こういった質問によって、他者からの評価を客観的に捉えられているのかを確認できるでしょう。
「好きなこと・得意なこと」
YESかNOで答えられない抽象的な質問も、コミュ力の高さを見極めるのにおすすめでしょう。例えば、「好きなこと・得意なことは何ですか?」という質問をします。
その質問に対して、「プライベートなことですか?それとも前職についてですか?」のように、応募者が質問の意図を正確に把握しようとする姿勢を確認することができます。
「苦手と感じる人」
苦手と感じる人を質問するのも、コミュ力の高い人材かどうか確認するのにおすすめです。
私情を挟まず人間関係の構築に努められるのか、苦手な人がいた場合の対処法などを知ることができます。
デリケートな質問だからこそ、応募者のコミュ力の高さや本心を確認できます。
「個人とチームどちらが得意」
業務など、何かに取り組む際に個人とチームのどちらを好むか、質問するのもいいでしょう。この質問によって、他者とのコミュニケーションが「苦にならない・円滑にできる」タイプか、「苦手と感じる・うまくできない」タイプかを見極められます。
緊張をほぐすような質問を混ぜる
面接でコミュ力の高い人材かどうかを見抜くためには、応募者が普段通りの落ち着いた状態でいられるような質問を混ぜるのがおすすめです。
「今日の朝食は何だったか」「この場所までスムーズに来られたか」など、日常会話のような質問をすることで緊張をほぐします。
さらに、当たり障りのないような質問に対しても、分かりやすくスムーズな回答ができる人材かをチェックできます。
質問の回答に対して深堀りしていく
応募者の回答に対して「なぜ?」というように深堀りすることで、最初の回答とその理由を筋道立てて相手に分かりやすく話せているか、見極められます。
また、質問を掘り下げることが相手の本音を引き出すことにも繋がるでしょう。
まとめ
企業にとってコミュニケーション能力の高さは、重要視するスキルの一つです。コミュ力の高い人材の獲得は、社内の活性化や企業の業績向上など、企業にもたらすメリットがあります。
コミュ力を高めるための研修を取り入れるのもおすすめですが、面接の段階で見極められるのも重要です。
ぜひ、この記事を参考に、自社に合ったコミュ力を持つ人材の確保へと繋げてください。
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