入社した時は「社会人になったら〇〇をしたい!」「〇〇の分野で活躍したい!」など、誰もが夢いっぱいで社会人をスタートしていく矢先・・・思わぬ第一難関が新入社員たちを待ち受けています。それが、五月病・六月病です。
五月病は耳なじみの言葉かと思いますが、「六月病」という言葉は、聞いたことがありますか? 実は「六月病」は五月病よりも深刻ではないかと言われているのです。
今回は、リモートワークを取り入れている企業様も多い近頃「令和時代のGW明けの新入社員フォロー方法について、要因とケア方法」をご紹介します!
「五月病」「六月病」とは!?
そもそも、五月病、六月病とは一体どんな病なのでしょうか?
五月病とは?
五月病と言われ始めたのは、1961年にアメリカの医師会が、入学から1か月ほど経過した大学生に見られる無気力、無関心など軽いうつ症状を報告したことから始まります。そして一般的に、『新人社員や大学の新入生や社会人などに見られる、新しい環境に適応できないことに起因する、精神的な症状の総称である。』と言われている病気になります。
苦労して終えた就活で、無意識に入社がゴールとなっていると入社したあとの『働く』というギャップに少し戸惑う学生が増え始めます。
- 社会人生活の理想と現実の違いに驚く
- 「自分がやりたいこと」と「会社から求められていること」のギャップに苦しむ
- GWなどの大型連休により、なかなか現実に戻れない
仕事に影響とまではいかなくとも、社会人生活の中で1人1回は経験することではないでしょうか。
六月病とは?
六月病も五月病と症状はほとんど同様で、原因はよくわからないけれど「気分が優れない・なんとなくやる気が起きない」といった症状になります。ではなぜ、「六月病」という言葉が出てきたのでしょうか?
先にも言った通り、五月病はもともと入学後の大学生に見られるGW明けごろの無気力感・軽いうつ症状のことを表す言葉でした。それを社会人にも当てはめて使っていたのですが、ここ最近では、その時期が5月ではなく6月にずれてきているのです。
その理由は、新人研修の期間の長さにあります。
エンジニアのためのキャリア応援マガジン「fabcross for エンジニア」が社会人1~3年目の技術系会社員150人と事務系・その他会社員150人を対象に行った「新社会人・若手社会人の意識調査」によると、新社会人の平均的な研修期間は2.9ヶ月とのことです。
この4~6月の研修期間の間に「思っていた仕事と違う」「同期と折が合わない」「上司と意思疎通ができない」等のストレスが溜まり、それが表立って現れてくるのが、6月頃で、梅雨の時期とも重なって、より一層気分が重くなってしまうのです。
オンライン社会が与える影響
今年の新入社員は、大学の授業・就活においてはほぼほぼオンラインで行ってきた年代になります。
集団で行動すること・直接的に人と関わりあうことがしばらく出来なかったためか、「出社が多くて対面がツライ・・・」とSNSにつぶやく姿も目撃されています。
逆に、まだまだテレワークを推進している世の中ですので、オンラインの生活がそのまま継続されている場合には、
- 「出社ができなくて 思い描いていた社会人と違う・・・」
- 「ちょっとした悩みを話したいけど、気軽に話せる環境じゃない…」
と、なりがちです。
コロナの規制緩和によってテレワークから出社へと切り替える企業も増え始めたことによる慣れない通勤や、社会人として精一杯がんばろう!と意気込みすぎたり、新生活に対して期待値を高くしすぎてしまった場合、4月の疲れが一機に押し寄せて気分が沈んでしまい、GWを終えたあと『辞めたい』という文字が浮かんできてしまうかもしれません。
以下ではテレワークでも対面でも出来る「GW明けの新入社員フォロー対策方法」を紹介します。
テレワでも出来る!GW明け新入社員フォロー5点
五月病や六月病を乗り越えるには「規則正しく起きる、就寝する」「適度に運動をする」という個人の生活を見直しつつも、会社としては『悩みを打ち明ける場になる』という役割を担ってあげることも大切です。
リモートワーク実施している企業様でも大丈夫!この3つをポイントをご参考にコミュニケーションをとり、ギャップや悩みを解決していきましょう!
気軽な会話もできる環境を整える
仕事の話はもちろん、挨拶やちょっとした共有事項など気軽な連絡もとるようにしましょう。
メッセージでやり取りすることが多い時は、気持ちも伝わるよう絵文字や顔文字をつけてあげたり、「今日のランチ」を紹介するなどしてメンバーが投稿しやすい空気づくりもポイントです。
普段から気軽にコミュニケーションがとりやすければ、悩んでいることも相談してもらえる環境になっているでしょう!
「褒めて」成長を実感させてあげる
令時代の新入社員は、SNSの流行により承認欲求が強い傾向にあります。
同期や同世代と自分を比べて評価し、ストレスを抱える人も少なくありません。4月の入社からどのくらい成長したのかを「褒めて」実感してもらいましょう。
「挨拶が大きな声でできるようになったね」「メールの返信が丁寧になったね」 など、些細なことでも伝えてあげることで、成長を実感し「これからも頑張ろう」という意欲に繋がります!
先輩の入社当時の恥ずかし面白話でリラックス!?
最近まで学生だった新卒社員にとって皆さんは キラキラした社会人の大先輩。
そんな先輩から「入社したてのときこんなミスしたことあるんだ~」と同じような悩みを持っていたと打ち明けられたとき、ぐっと親近感が湧くことでしょう。あえて『失敗談』を伝えることで、共感を呼び一層コミュニケーションがとりやすい環境になります。
入社後の退職を防ぐ施策として、宜しければこちらもご覧ください!
今回は「優秀な人材を手放さないためにすべきこと・離職を防ぐ為の手法」をテーマにお届けしたいと思います。 ツナグ調査によると、入社3年以内の若者(正社員/契約社員/派遣社員)に調査をおこなったところ、「すでにやめることを決めた」割合は約[…]
目標設定の見直し
まず、2点を確認しましょう。
- 現在、新卒社員は研修の意図を理解していますか?
- 目標設定が高すぎたり、低すぎたり、抽象的にはなっていませんか?
OJTなどですでに実務に入っている企業は、営業職なら数字に基づく結果、事務職なら作業を覚える、レベルの向上など
それぞれ目標設定があるかと思います。
その目標設定が現実的でなかったり、かけ離れている場合には、目指す前に諦めが生じたりモチベーションの低下、そもそも何を目標に頑張ればいいか分からない。といった状況にもなりかねないかと思います。
だからこそ。
今毎日行っている研修がどういう意味をもつのか、具体的な目標設定を掲げ、“何のために、どうしていくのか”を社員1人1人と認識を深めていってほしいと思います。
言わなくても分かっているだろう、と思っていても、入社1ヶ月時点で意外と目標を見失っている新入社員はいます。
実は、私も新人のときはそういう時期がありました…。
自分は営業としてまず何をすべきか悩むこともありましたが、その分、先輩や周りの同僚に支えられたことは今でも覚えています!長期的な戦力として活躍してもらうためにも、目標設定の見直しは会社全体で定期的にしていくのがいいと思います!
あらかじめGW明けのこの時期について話す場を設ける
4月という時期は生活のリズムや人間関係などが激変するため、それだけでも新入社員にとっては精神的・身体的負担になっています。はじめは良いスタートが切れても、GW明けには「燃え尽き症候群」のようになってしまう社員は今までいなかったでしょうか。
真面目であったり、責任感が強いなどの長所が場合によっては思うように活かせない時期でもありますよね。
「やる気がないって思われたらどうしよう」
このように思い込んでしまい、自分の中に抱え込んでしまうことが原因で、五月病のような症状が出てしまうことも珍しくは無いはずです。そんなとき必要なのは、「それは誰にでもあること」と、彼らの負担に寄り添い、認めて受け止めてあげることだと思います!
- ストレスに感じることはないか
- リフレッシュはできているか
- 入社1ヶ月経ってみて、何か気付いたことはないか など、
『会社全体で一歩ずつ成長をサポートするよ!』という目に見える姿勢や取り組みがより安心感に繋がっていくと思います。
あらかじめ研修プログラムの一貫などで、新卒社員が集まる良きタイミングでお話をしてあげるとよいでしょう。
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まとめ
以上、『テレワーク実施企業でも出来る!GW明け新入社員フォロー5つの方法』をお届けました。
全てに共通して言えることは、「言わなくても分かっているだろう」と思っていても、意外と伝わっていないことが多いということです!
厚生労働省が発表している3年以内での早期離職率は、ここ数年で3割を超え続けていることから、新入社員の心のケアがいかに重要なのかが分かります。
せっかくご縁があり入社してくれたのだから!起こってからでは遅いアフターフォローではなく、ビフォーフォローを心がけて、今年のGWを迎えていただきたいなと思います!
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