ダイレクトリクルーティングは、企業側が求める優秀な人材に対して、企業自らが直接アプローチすることができる採用手法です。
スキルや経験がマッチする即戦力人材を発掘できるため、従来の求人広告や人材紹介に比べて、選考プロセスの短縮や採用コストの削減が期待できます。
また、企業側が候補者を主体的に選べるため、ミスマッチを抑え定着率向上にも寄与します。
今回は、ダイレクトリクルーティングとスカウト採用の違い、導入メリット・デメリットまで分かりやすく解説しているので、導入検討の参考にしてください。
ダイレクトリクルーティングとスカウトの違い
2つの違いは、アプローチをしたい対象者の絞り方と手法の範囲にあります。
| ダイレクトリクルーティング | スカウト | |
| 特徴 | 自社の求める条件に合う人材一人ひとりをリサーチし、個別にアプローチを行う | 一定の条件に該当する候補者をまとめて抽出し、複数人同時にアプローチを行う |
| 向いている企業 | ・自社にマッチした即戦力となる人材を求める企業
・最低限の採用ステップで質の高い人材を確保したい企業 |
・一定スキルの人材を多く採用したい企業
・担当者の業務負担を軽減したい企業 |
| 口コミ・評判 | ・自社の求める人材を見つけやすかった
・候補者へ自社の魅力を直接伝えられた |
・自社の条件と合う母集団にアプローチしやすい |
ダイレクトリクルーティングでは、候補者の経歴やスキルに合わせてアプローチすることで、自社の求める条件により合致する人材を採用するための手法です。
一方スカウトは、幅広い候補者にアプローチして採用数を増やしたい場合や、一定の条件に合う人材を効率的に集めたい場合に適した手法です。
その反面、アプローチ方法がテンプレート化されることが多く、一人ひとりに合わせた調整には限界があります。
基本の選び方や、各社の料金や特徴は「ダイレクトリクルーティング比較|主要18社の特徴・料金・活用法まとめ」で詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
スカウトと比べたダイレクトリクルーティングのメリット
ダイレクトリクルーティングを採用するメリットとしては、前述した通り自社が求める人材を確保しやすい点が挙げられます。
以下にその他のメリットについて紹介しています。
転職潜在層に向けてアプローチ可能
ダイレクトリクルーティングは、「将来的には転職を検討している」といった、転職潜在層に向けてアプローチをかけることも可能です。
早い段階から自社の魅力を知ってもらい、選択肢の一つとして意識してもらえるようになります。結果として、採用競合との差別化や将来的な採用にもつながります。
即戦力人材をターゲットにできる
即戦力人材をねらいやすいところもポイントです。
ダイレクトリクルーティングは、候補者の経歴やスキルに合わせて個別にアプローチできます。
候補者を絞ってアプローチできるため、経験豊富で即戦力となる人材や質の高い優秀な人材を効率的にねらいやすくなります。
作業の効率化が期待できる
選考の作業の効率化が図れるところも大きな魅力です。自社の条件に合う候補者に直接スカウトが可能なため、無駄な選考ステップを減らすことができます。
面接や書類審査にかかる時間や労力を大幅に削減でき、採用担当者はより重要な業務や戦略的な採用活動に集中することが可能です。
スカウトと比べたダイレクトリクルーティングのデメリット
ダイレクトリクルーティングのデメリットもいくつか紹介します。
業務負担の増加を感じやすい
デメリットとしては、業務負担が増えやすいということが挙げられるでしょう。
定型文を一斉に送ることが多いスカウトと異なり、候補者ごとに内容をカスタマイズしたメッセージ作成や、接触後の継続的なフォローが必要になります。
そのため、採用担当者の工数が想定より増え、「思ったより手間がかかる」と感じるケースもあります。
スキルとノウハウが必要
ダイレクトリクルーティングのスカウト文作成には、一定のスキルとノウハウが必要です。
候補者の興味を引く文章の作成など、返信率を高めるための工夫が欠かせません。慣れるまでに時間がかかり、担当者にとって負担になるケースもあります。
採用まで長期戦になることも
ダイレクトリクルーティングは、長期的に候補者との関係を築いていく手法のため、スカウトのように短期間で返信や面談につながるケースは多くありません。
自社の魅力を伝え、自社に興味を持ってもらうまでに時間がかかることもあり、結果として採用までのスピード感にギャップが生じる可能性があります。
即戦力を早急に採用したい企業にとっては、メリットを感じにくい場合もあるでしょう。
ダイレクトリクルーティングの事例
ダイレクトリクルーティングを使用して、実際に人材採用を行ったケースをご紹介します。
導入から1ヶ月で採用に成功した事例
ある企業で、転職エージェントを使用した採用が難航したため、IT企業に特化したダイレクトリクルーティングサービスを活用しました。
候補者を検索し、テンプレートを活用して300通ほどのスカウトメールを送信しました。その際、転職意欲の高い候補者に積極的にアプローチしたところ、導入から1ヶ月で1名の採用に成功しています。
組織の多様性を推進し、生産性を向上させた事例
こちらのスタートアップ企業では、人材の確保が課題となっていました。そこで、必要なスキルを持った登録者が多く、効率的に採用できるダイレクトリクルーティングを導入しました。
スキルや経験をもとに候補者を絞り込み、経営陣自らが選定してスカウトメールを送信することで、採用ミスマッチを減らし効率的な採用を実現しています。
その結果、経験豊富な人材の採用に成功し、生産性が2倍以上向上しました。
スカウトの事例
次に、スカウトで人材採用を行った事例を紹介します。
攻めの姿勢に変更し、2年で20名を採用した事例
幅広い求職者からの応募を受けつつ、スカウトも活用して同社に興味を示しているユーザーを把握し、積極的に自社をアピールしました。
また、面接や採用に直結する求職者との関わりをしっかり築いたことが、成果につながった要因の一つと考えられます。
個別アプローチで母集団を形成できた事例
既存の求人方法では応募がなかったため、スカウトによる採用活動を導入したところ、300人ほどの候補者へアプローチに成功しました。
将来的に会社の人員を増やすため、スカウトを継続しています。
【2025年最新】ダイレクトリクルーティングサービス3選
ここでは、2025年現在おすすめのダイレクトリクルーティングサービスを3つ紹介します。
ビズリーチ
独自の審査を通過した優秀な人材だけが281万人以上登録しており、幅広い職種や専門スキルを持つ即戦力層が多く在籍しています。
そのため、企業が必要とするスキルや経験を持つ候補者に効率的にアプローチでき、採用成功の確度を高めることが可能です。
さらに、応募や人材紹介を「待つだけ」の従来型採用とは異なり、企業側から主体的に候補者へ直接アプローチできることも強みです。
これまで出会えなかった層の人材ともダイレクトにつながることができ、採用の選択肢を大きく広げられます。
dodaダイレクト
dodaダイレクトでは、439万人という日本最大級の会員データベースから、最適な人材を見つけ出し、直接アプローチできます。
企業は、登録情報をもとに理想とするスキルを持った転職希望者を直接検索し、直接メッセージを送ることができます。
職種・スキル・居住地・年収・資格など、幅広い検索軸から候補者を絞り込めるため、採用ターゲットに合わせた精度の高いアプローチが可能です。
また、スピード感のある採用を実現できるのも大きな特長です。候補者との面接設定は最短1日で完了でき、早期に接触したい企業や急ぎで人材を確保したい場合にも対応しやすい仕組みとなっています。
Wantedly
Wantedlyは、企業の想い・ビジョンに共感した候補者が集まるプラットフォームで、スカウトへの返信率が高い点が特徴です。
また、成果報酬が発生しない定額制のため、採用人数に左右されず、コスト削減が期待できます。
中小企業やスタートアップ企業など、限られた予算で採用活動を行いたい企業にも導入しやすいでしょう。
【2025年最新】スカウトサービス3選
ここでは、おすすめのスカウトサービスを3つ紹介します。
マイナビ転職
マイナビ転職は求人広告型の転職サイトです。516万人の登録情報をもとに、企業から「スカウトメール」を送れる仕組みがあり、求職者に対して個別アプローチが可能です。
求職者が自社にコンタクトを取ってきた際に、応募や面接の依頼を即時に送れるため、迅速なマッチングを実現できます。
幅広い求職者にアプローチできるため、中途採用に広く活用されています。
リクナビnext
企業側から候補者に働きかけができる自動アプローチ機能を備えています。求職者の登録情報をもとに、自社に関心を持つ可能性の高い人材へ直接メッセージを送れます。
幅広い年代・職種の求職者にアプローチしたい企業にとって、スカウト戦略の一部として有効です。
エン転職
会員の約7割近くが35歳以下の若手層であり、特に若手採用を強化したい企業に最適です。登録者の中から、求める人材に直接アプローチできるため、応募率や面接率の向上が期待できます。
また、スカウト機能に「一面接免除」や「いきなり社長面接」などの特典を付与することも可能です。
求職者は特典内容をひと目で確認でき、企業側は自社の魅力を効果的に伝えることができます。採用したい人材に合わせて特典を活用することで、より高い採用成果につながるでしょう。
ダイレクトリクルーティングの利用が向いている企業
自社にマッチした即戦力となる人材を確実に確保したい企業や、採用プロセスを効率化してステップを最小限に抑えたい企業に向いています。
なぜなら、ダイレクトリクルーティングは、企業が候補者のスキルや経歴をもとに、自らアプローチできる手法だからです。
求人広告など従来の方法では候補者が集まりにくいスキルやポジションでも、企業が直接アプローチをかけることで本当に必要な人材と接点が持てるのです。
さらに、スキルや経験が明確な候補者であれば、書類選考を省略して面接から開始するなど、採用ステップを簡略化できる可能性もあります。
これにより、採用活動のスピードを上げつつ、質の高い人材を効率的に確保できるでしょう。
スカウトが向いている企業
一定スキルを持つ人材を多数採用したい企業や、採用担当者の業務負担を軽減したい企業には、スカウトが向いています。
なぜなら、スカウトでは企業が求めるスキルや経験を持つ候補者に向けて、一斉にスカウトメールを送信できるためです。一人ひとりに個別対応する手間を抑えつつ、効率的に多くの候補者にアプローチをかけられます。
さらに、メール内容が定型化されているため、個別作業を減らして効率的に候補者へアプローチできます。
まとめ
ダイレクトリクルーティングは、企業が求める人材に焦点を当てて確実にアプローチできる点が、スカウトは一定の条件に合う人材を効率的に集めたい場合に適している点が、特長です。
それぞれ企業の実情に合わせて導入し、優秀な人材確保を目指しましょう。






