現在は、少子高齢化や働き方の多様化によって、どの業界でも人材不足が課題となっています。そこで、効率的に自社にマッチする優秀な人材を採用するために、組織全体で協力して採用活動に取り組む姿勢が求められる中、スクラム採用が注目され始めています。
今回は、スクラム採用が可能になる採用管理システムのHERP Hireの特徴や料金、導入事例について紹介します。
HERP Hire(ハープハイアー)とは
HREP Hireとは、株式会社HERPが提供する社内全体を巻き込んだ「スクラム採用」をサポートする採用管理システム(ATS)です。
スクラム採用については、次の章で詳しく解説します。中堅企業からベンチャー、スタートアップまで多くの企業が幅広く活用しており、導入企業1,000社(2022年11月時点)、顧客満足度No1を獲得しています。
一つの採用手法にフォーカスした明確な特徴を持つ採用管理システムで、特に中途採用向けに提供されています。
HERP Hire(ハープハイアー)の特徴・強み
HERP Hireの特徴を大きく3つに分けて紹介します。
社内一体型のスクラム採用を実現
画像引用:HERP Hire
HERP Hireでは、社内一体型のスクラム採用の実現をサポートしてくれる機能が豊富にあります。スクラム採用とは、採用活動を経営陣や人事といった限られた人のみではなく、現場社員も巻き込んで採用に参加させ、成果を出す採用手法のことです。
採用手法が多様化している中で、採用担当者や経営者のみで採用活動を行うのではなく、現場社員も巻き込み企業全体で採用意識を高く保つことで、優秀な人材を確保できるという考え方が基となっています。
採用に関わる情報がHERP Hireに一元管理されており、現場社員も確認するだけですぐに情報を理解できます。
こちらの記事で、スクラム採用のメリットや注目されるようになった背景、実際にスクラム採用を取り入れている事例を紹介しているので、あわせて見てみてください。
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Slack,Chatworkと連携が可能
画像引用:HERP Hire
HERP Hireは採用管理システムに必要な機能に加え、SlackやChatworkなどのチャットツールと連携することが可能です。採用の進捗具合がリアルタイムでチャットに反映されるので、再度同じ内容を入力して報告する手間を省けます。そのため、現場社員にもスムーズに書類選考や面接スケジュールなどを共有できます。
面接評価や応募者の感想などもタイムライン上で共有し合えるため、現場のメンバーも候補者一人ひとりにあった採用を行えます。
25以上の求人媒体と連携し採用状況を一元管理
画像引用:HERP Hire
応募があれば、上記の25以上の採用媒体から自動で応募情報を取り込み、採用状況を一元管理できるのがHERP Hireの特徴の一つです。IT系の企業がよく利用する媒体やフリーランスが多く登録している媒体とも連携しており、専門性の高い人材の採用も効率的に行えるでしょう。
また、エージェントや自社サイトでの求人票の公開を自動化できるため、煩わしい転記作業も入りません。
このようにHERP Hireでは、上記の求人媒体から応募情報を自動で収集するため、業務効率アップが期待できます。
HERP Hire(ハープハイアー)の標準機能
画像引用:HERP Hire
HERP Hireでは、上記のように求人票ページの作成から公開、エージェントの管理など採用管理システムに必要な基本機能が搭載されており、採用業務を効率化させることができます。
HERP Hire(ハープハイアー)の料金プラン
HERP Hireでは、採用規模によって様々なプランが用意されています。詳細については、HERP Hire公式サイトから料金表をダウンロードしご確認ください。
またHERP Hireには、初年度6カ月の利用料が無料となる「VC連携プラン」というものがあります。こちらは、HERP株式会社が連携しているベンチャーキャピタルから出資を受けている企業のみが特別に利用できる料金プランです。
特典として、ITスタートアップ企業の人事や採用担当者と交流できる限定のコミュニティーに入ることが可能です。
HERP Hire(ハープハイアー)のメリット・デメリット
HERP Hireのメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
メリット
まず、メリットから先に紹介します。
社内での採用に関する情報共有がより円滑になる
HERP Hireを使うことで、社内での情報共有がより円滑になります。SlackやChatworkと連携ができるため、採用の進捗具合がリアルタイムでチャットに反映され、再度同じ内容を入力して報告する手間がなくなり、スムーズな採用活動を実現できます。
また、ダイレクトリクルーティングや人材紹介など媒体ごとの応募経路や応募実績、通過率を見える化し、人事だけでなく現場メンバーも採用情報をきちんと把握できます。
シンプルなUI・UX
HERP HireはシンプルなUI・UXで誰でも簡単に操作しやすいメリットがあります。そのため、採用管理システムの操作に慣れていない人や初めて使用する人でも難なく使いこなすことができます。
デメリット
続いて、デメリットについて紹介します。
現場の負担が増える
HERP Hireの最大のメリットは、採用活動を経営陣と人事に閉じたものではなく、現場社員を巻き込んだ形で行うスクラム採用を促すことです。つまり、現場を巻き込まず人事や経営陣などでの限られた関係者の間で採用活動を行う場合は、利用メリットが小さくなってしまいます。
権限管理機能が少ない
HERP Hireでは、権限管理機能が少ない点がデメリットの一つです。
基本的に採用に関わる人ほぼ全員がすべての情報を見ることができるため、権限を付けて特定の人にだけ情報を送ることができない仕様になっています。そのため、権限を細かく設定して採用を進めたい会社には不向きといえます。
他の採用管理システムとの違い
HERP Hireと他の中途採用向けの採用管理システム(ATS)とは、何が違うのでしょうか?そこで、リクナビHRTech採用管理とHERMOS採用管理との違いを見ていきましょう。
リクナビHRTech採用管理
HERP HireとリクナビHRTech採用管理どちらも無料で使うことができます。HERP Hireの無料プランでいえば、スタートアップ企業の初期フェーズであれば十分といえる自社サイト及びリファラル採用経由に限定した情報のみの管理など一部機能のみが無料で利用できる仕様になっています。
反面、リクナビHRTech採用管理では、採用管理システムに必要な機能のほとんどを無料で使うことができます。ただし、無料ツールのため、機能面はシンプルで最小限におさえられています。
最低限の採用管理機能が使えれば問題ないという企業や初めて採用管理システムを利用する企業は、リクナビHRTech採用管理の方が向いているでしょう。
こちらの記事で、リクナビHRTech採用管理の使い方や評判、導入事例について紹介しているので、気になる方はあわせて見てみてください。
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HERMOS(ハーモス)採用管理
HERMOS採用管理とHERP Hireは、どちらも採用管理システムに必要な機能が充実しており、様々な採用媒体と自動連携できる点など、大きな違いはありません。
ただHERMOS採用管理は、ビズリーチ社が提供しているということもあり、ビズリーチとの親和性が高いです。
例えば、HERMOS上で求人情報を公開すると、条件に合った人材を自動で推薦してくれるといった機能があるので、採用媒体としてビズリーチを使用している企業は、HERMOS採用管理の方が向いているといえます。
こちらの記事で、HERMOS採用管理の特徴や評判、導入成功事例について紹介しているので、気になる方はあわせて見てみてください。
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HERP Hire(ハープハイアー)の評判・口コミ
- HERP HireのSlack連携が便利で、社内のメンバー全員で採用活動に向き合えるような組織へ変化できた
- 応募があった人の情報を自動で取り込むので、自店舗だけでなく他の店舗にも共有され、会社全体で応募者の選考理由などが可視化できた
- 導入当初は各部門から余計な仕事が増えるとクレームがあったが、利用したことでミスマッチを防ぐことができた
- 分析機能をもっと強化して、より緻密な情報の公開・非公開設定があると便利
各種採用媒体やチャットツールとの連携が自動で行えるので、採用情報の管理・共有がスムーズになり、社内全体で採用をスムーズに進められるようになったという口コミが多く見うけられました。
一方で、分析機能に物足りなさを感じたという声も一部ありました。
HERP Hire(ハープハイアー)を導入すべき企業
HERP Hireを導入すべきは、どのような企業なのでしょうか?
社員全員で採用に取り組む企業
HERP Hireは、社員全員で採用に取り組む企業、いわゆるスクラム採用を行う企業にとって非常に相性の良い採用管理システムです。
特に社員数十人規模のスタートアップ、ベンチャー企業に向いています。社員全員で採用に取り組むので、専任の人事担当者がいなくても採用を円滑に行うことができるためです。
リファラル採用をしている企業
人材発掘手段の一つであるリファラル採用をしている企業にも、おすすめです。リファラル採用とは、社員の知人・友人を自社に紹介してもらう採用方法のことです。
HERP Hireには、潜在候補者のデータをまとめて管理するタレントプール機能や、自社の求人を社員間で共有し、社員紹介の受付を円滑に行うことができる機能が備わっています。そのため、特にリファラル採用が主流の企業にとっては、HERP Hireを導入することで、自社の採用活動をより円滑かつ効率的に進められるようになるでしょう。
HERP Hire(ハープハイアー)の導入成功事例
HERP Hireの導入成功事例について3社を例に挙げ、紹介します。
I社(ソフトウェア)
<導入前の課題>
- 採用に関わる適切な情報共有・管理ができていなかった
- 人事の工数が膨大
<施策内容>
- HERP Hireの導入
<導入後の成果>
- 採用情報の一元化
- 面接ごとの会話内容、評価したポイントなどが可視化できるようになった
- HERP Hire上で各媒体に連携して作業できるため、各媒体にログインする必要がなくなり、媒体回遊時間が7~8割減った
- 社内のスクラム採用の思想がより強くなった
A社(ソフトウェア)
<導入前の課題>
- 「この候補者はどの選考フェーズにいるのか」など個人の状況が把握しづらかった
- 採用に関わる情報の管理・統制が甘かった
- 膨大な事務作業があり、スカウト送付や採用戦略の策定などのコア業務に割く暇がなかった
<施策内容>
- ほとんどすべての機能を使い、採用情報・一連の流れをHERP Hireにすべて統一
<導入後の成果>
- スプレッドシートのように、応募者の一覧と選考ごとのフェーズを一目で直感的に把握し、管理できるようになった
- 日程調整、選考の設定機能、面接評価などHERP Hire上で採用活動が完結し、採用効率がとても良くなった
- HERP Hire以外の要素もあるが、内定承諾率100%へ
O社(ソフトウェア)
<導入前の課題>
- 現場メンバーも採用に加わる形で採用を行っていたが、応募者が増え、現場と人事間の認識が揃わなくなってしまった
<施策内容>
- HERP HireのSlack連携、求人媒体自動連携
<導入後の成果>
- 「エントリー→書類選考→現場への一次面接の共有」という一連のオペレーションを効率化でき、7~8割の工数削減を実現
- 候補者についてHERP上のタイムラインに記しているため、候補者についての認識が揃った中で、採用を進められるようになった
- これまで感覚的だった評価について共通認識を持てるようになり、評価者の間でのギャップが少なくなった
HERP Hire(ハープハイアー)の利用までの流れ
- HERP Hireの公式に問い合わせする
- 見積り後、契約
- 運用体制を整える
- 運用開始(1日~1週間程度での運用スタートが目安)
契約後に求人票の作成や社内への利用方法の告知、エージェントの招待、データ移行などを行い、運用体制を整えてから運用スタートとなります。
HERP Hire(ハープハイアー)にサポートはある?
初期設定も簡単な上に、アカウントの設定から業務プロセスの構築、社内での操作説明会まで専任の担当者がサポートしてくれるため、安心してスムーズに運用を開始できます。利用開始後も効果的に活用できるよう専任スタッフから案内などがあります。
また、専属のスタッフがデータの移行と社内での説明会の実施などをしてくれるため、他の採用管理システムからスムーズに乗り換えられます。今使っているATSに不満を感じている方は、HERP Hireの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
この記事では、スクラム採用を可能にする採用管理システムのHERP Hireの特徴や料金、導入事例などを解説してきました。
HERP Hireを導入することで、求人媒体との自動連携やSlackやChatworkとの連携機能など、組織全体で採用情報を管理し、優秀な人材を採用するためのシステムを確立することができます。
ぜひ、すでに社員全体で採用に取り組んでいる企業や取り組もうと思っている企業は、ぜひ導入を検討してみましょう。
HERP Hire以外にも採用管理システムはたくさんあります。こちらの記事で、採用管理システムの比較や選ぶポイントなどを紹介しているので、あわせて見てみてください。
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