採用担当が辛いのはなぜ?よくある悩みや解決方法を紹介

採用担当ツライ

企業の将来的な成長に欠かせないのが、優れた人材の確保であり、その責任を担うのが、採用担当です。「人材不足」と言われる世の中で、理想とする人材を採用するのは容易なことではありません。

採用担当をされる方の中には、日々の業務に忙殺されながら「辛い」と感じ、頭を悩ませている方も多いはずです。

そこで今回は、採用担当の仕事の現状をご紹介します。採用担当の仕事が辛い理由や、よくある悩みについてまとめました。今後の解決方法にも触れますので、ぜひ参考にしてください。

採用担当の現状

採用担当の現状

一言で「採用担当」と言っても、さまざまな工程があり業務は多岐にわたります。また、新卒、中途、パート・アルバイトなどさまざまな採用があるため、担当の範囲によっては業務量がとても多くなるケースもあるでしょう。

まずは、採用業務の流れなど、採用担当の現状についてご紹介します。

採用業務フロー

はじめに、採用業務のフローを具体的に説明しましょう。

まず、採用計画の立案、採用目標の設定を行いましょう。採用に使える予算の確認や採用活動のスケジュールを立案し、それから募集活動ががスタートします。

応募者が集まったら書類選考、そして面接などのスケジュール調整と実施を繰り返します。内定者が決定したら、内定通知の作成と受諾、入社するまでの内定者フォローを行いましょうす。以上が採用業務の全体の流れです。

採用業務が忙しい時期

採用業務が忙しい時期は、主に新卒と中途によって異なります。まず、新卒の場合は1~3月が忙しくなるでしょう。一般的な企業では、企業説明会や就職関係のイベントが実施されるのが3月頃になります。

そのため、会場手配や資料作成の準備期間として、開催の2ヵ月前くらいである1月頃から採用担当の業務は増えていくでしょう。また、採用活動が解禁される4月、5月も繁忙期となります。イベント実施に加えて、書類選考や適性テスト、面接などが本格的に開始するためです。

一方、中途の場合は3~4月に忙しいと言われています。年度初めとなる4月に転職を希望する方が多いため、中途市場が動き出すのが1~2月頃であり、年度末の3月に中途採用業務が増える傾向にあるためです。

このように、3月は新卒や中途の業務を並行して行うケースも多く、採用担当は多忙を極めます。

採用以外の業務を掛け持ちしているケースも

中小企業における採用担当の場合、採用以外の業務を掛け持ちしている方も少なくありません。例えば、部署名が「人事総務部」となっており、人事採用だけでなく総務としての役割を兼務されている場合もあるでしょう。

採用だけでもかなりの業務量があるのにも関わらず、さらにそれ以外のタスクが増えてしまうことで、「採用担当としての業務に集中できない」と悩みを抱えている方も多くなっています。

採用担当の業務が辛い理由

採用担当はどうして業務が大変なのか、またどのような時に辛いと感じるのでしょうか。ここでは、業務が辛いと感じる主な理由についてご紹介します。

会社からのプレッシャーがあるから

採用担当は、トップおよび上層部から「より良い人材を採用する」ことを求められ、大きなプレッシャーがかかります。その精神的な負担は大きく、採用活動が思い通りに進まなければ強いストレスを感じることでしょう。

また、現場の社員からも採用した人材について意見されることもあるため、上層部と現場の板挟みとなる辛さも生じます。

重要な個人情報の取り扱いに気を遣うから

採用担当は、応募者からの履歴書や職務経歴書に目を通し、多くの応募書類などを取り扱うことから、個人情報に触れる機会も多くなります。そのため、重要な個人情報が社内外に漏れないよう、徹底した管理体制を求められるのです。

情報漏洩をしないよう、常に緊張感を持ち業務にあたるのは採用担当が大変である理由のひとつでしょう。

業務量が多いから

採用業務はやることが幅広く、非常に業務量が多い仕事といえます。例えば「面接を行う」という仕事の中にも、面接会場の予約、応募者と面接官とのスケジュール調整、面接内容の確認、その後のすり合わせなど、多くの業務が発生します。

それを複数名、毎日行わなければならないため、仕事量が膨大です。また、一人ひとりの合否がかかっている仕事でもあるため、ミスが許されないというプレッシャーもかかっています。

自分で仕事のスケジュールを決めづらいから

採用業務は自分都合で仕事を進めることはできず、スケジュールが決めづらいという特徴も、採用担当が辛くなるポイントです。先ほどお伝えした通り、面接をするには面接会場の空き状況、応募者と面接官のスケジュールを優先して決めます。

そのため、自分のスケジュールは二の次となり、自分のペースで仕事を進めたり、業務時間を決めたりするのは難しいのです。また、新卒や中途は採用時期が決まっているため、業務が集中し一時的に長時間労働となってしまうケースもあるでしょう。

同じ業務の繰り返しが多いから

ある程度採用業務に慣れてくると、同じ業務の繰り返しに辛さを感じる担当の方も出てくるでしょう。人材の入退社がない企業はありませんので、採用業務は常に発生します。そのたびに求人エージェントとの打ち合わせ、募集要項の作成、面接の調整などが繰り返されるのです。

採用する職種や人材は異なりますが、採用方法は同じ業務ばかりになるため、飽きてしまうこともあるかもしれません。「仕事におけるスキルアップ、成長実感が得にくい」と悩む方も少なくないのです。

【採用担当あるある】採用における5つの悩み

ここからは、採用担当が思わず「あるある」と頷きたくなる、採用業務においてよくある5つの悩みをご紹介します。

採用ピーク時に休みがない・長時間労働になる

まず1つ目は、採用時期のピークに休めず、長時間労働になることです。採用業務が集中する3月には、朝から晩まで数多くの応募者と面接を行い、時には土日にも企業説明会やイベントなどに参加しなければならないので、ほぼ休みがないケースもあるでしょう。

現在の採用が終わっても、翌年の採用活動に向けた準備がすぐに始まるため、まとまった休みがとりづらいのも悩みです。

また、採用担当は採用以外にも、新人の育成・研修計画に関わるなど、その他の業務も掛け持ちしているケースが多いため、1年を通して多忙な仕事となります。

なかなか合格者が出ない

採用計画通りに合格者が出ないことも、採用担当にとっては大きな悩みです。例えば、一次面接で自身が通過させた候補者の方が、次の面接で不合格になったときには、とてももどかしい気持ちになるでしょう。

採用担当に決裁権はないため、最終的な合否は企業のトップや上層部が面接してから決まります。決裁権を持つ方々と採用基準のすり合わせが十分にできていないと、合格者がなかなか出てこないという事態に陥ることになるのです。

内定者に辞退される

せっかく内定を出した応募者から入社前に辞退されるケースは、採用担当にとっても非常に辛いと感じる場面です。内定を出すまでにかかった工数が多いだけに、その精神的なダメージも大きいでしょう。

採用が一からやり直しになるストレスはもちろんのこと、新たな内定者を選出しなければならないプレッシャーもあります。内定者が無事に入社するまで、気が抜けないのも採用担当の大変なポイントです。

内定辞退を減らすために大切な「内定者フォロー」のポイントや良い例・悪い例について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

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現場からのクレーム

採用後の悩みとして挙げられるのが、配属された採用者について現場社員からクレームを言われるケースです。採用した人材の仕事ぶりが期待に沿えない場合、採用した人事側に「どうしてこの人を採用したのか?」と指摘されることもあります。

特に、採用担当と新人育成や研修担当などを兼務している場合には、現場の育成を担当する社員から相談を受ける機会も多いでしょう。

採用目標が達成できない

採用目標となる人数が達成できなかった場合、採用担当にとって大きな悩みとなります。また、量的側面のみならず、採用した人材の質が担保できていることも重要です。

他部署から採用計画通りの人数が確保できているのか、採用した人材が組織に貢献できる人材であるのかなどの指標で見られるため、周囲から評価されづらく採用担当にかかるプレッシャーは大きいと言えるでしょう。

採用担当の悩みを解決する方法

採用担当の悩みの解決方法

おわりに、採用担当の悩みを少しでも解決する方法をご紹介します。ぜひ、今後の業務改善のヒントにしてください。

採用プロセスの見直し

採用は例年通りのやり方を踏襲することが多くなっています。そのため、不要な業務があったり、改善点があったりしても発見しづらい場合があります。今年度の採用計画は、世の中そして現在の企業の状況に合っている採用なのか、採用プロセスを見直してみましょう。

自社で検討することに限界があれば、コンサルティング企業などノウハウを持った第三者にアドバイスをもらうのもおすすめです。

採用プロセスの見直し方がわからないという採用担当の方は、こちらの「採用戦略見直し」の資料をご参照ください。

採用戦略見直し資料のダウンロードはこちらから

採用管理システムの導入を検討する

採用業務では、個人情報や応募書類を大量に取り扱うため、それらの管理に頭を悩ませている担当も多いのです。その時には、採用管理システムを活用して工数削減を検討してみましょう。

応募者のデータベースが作成できるだけでなく、日程調整を自動化できたり、応募者との連絡対応ができたりするシステムもあります。庶務的な業務にかける時間が大幅に短縮できるのはもちろん、連絡ミスなどが防止できるメリットもあるでしょう。

採用管理システムの選び方や新卒・中途別のおすすめの採用管理システムについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

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現場の社員と連携して採用活動を行う

配属後に「現場や上層部などから採用者に対するクレームがある」という悩みを抱える採用担当におすすめしたいのが、現場を巻き込んだ採用活動です。社内のさまざまな部署と連携して、就職活動イベントや面接などに、現場の社員が関わるように依頼してみましょう。

応募者にとっても会社の雰囲気を知ってもらう良いきっかけになるだけでなく、現場社員にとって良い刺激となるメリットもあります。

現場社員に向けて人事・採用担当側から採用計画やねらいを伝えておけば、入社後、新人育成をする時にも協力を得やすく、現場が新人育成に積極的に関わる体制が整うことにつながるでしょう。

採用のアウトソーシングを活用する

業務量が多く、採用担当が人手不足でマンパワーが足りないと悩んでいるのであれば、採用アウトソーシングを活用することを検討してみましょう。採用担当がコア業務に集中するために、書類整理や日程調整連絡などの業務を外注依頼する方法です。

一部の作業を切り出して依頼する、もしくは採用業務全般をアウトソーシングできるサービスもあります。業務量を減らすと精神的な余裕ができて、今後の課題を把握し新たな業務に着手できる時間が生まれてくるでしょう。

弊社キャリアマートでは、採用アウトソーシング・採用代行(RPO)を請け負っています。

採用アウトソーシングの導入を検討をしている方は、下記のページで弊社の採用アウトソーシングサービスの種類や強みを紹介しているので、ぜひご覧ください。

採用アウトソーシング・採用代行(RPO)のサービス詳細はこちら

まとめ

今回は、採用担当が辛い理由、よくある悩みや解決方法についてお伝えしました。採用担当の仕事は、企業の中でも非常に重要な役割です。にも関わらず、採用担当にかかるプレッシャーや悩みについては、現場の社員たちにはなかなか理解されづらいのかもしれません。

辛いときや困ったときには、一人で抱え込まずに周りに相談することが大切です。社内に協力体制を作り、少しでも業務の負担軽減や業務改善を目指していきましょう。

自社の採用で悩んでいる中途採用担当の方は、こちらの記事でもよくある悩みや解決策を紹介しているので、参考にしてください。

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