今回は、『中途採用の悩み、そして求職者の本音』をテーマにお届けします!
常日頃から採用に関わる人事の皆さんは、様々なお悩みをお持ちだと思います。
私、織笠はキャリアマートで中途採用支援を担当させていただいておりますが、本当に色んな悩みをお客様よりお聞きしています・・・
また、普段求職者との面接をする中で、「この言葉に隠された本音とは!?」と思ったことはないでしょうか。
そこで本日は、企業側と求職者側。
双方の視点から見た中途採用を考えていきたいと思います!
中途採用のお悩み5選とは
まずは各企業どんな悩みを持っているのでしょうか。
私が聞いた中でも特に多かったのは、こちらの5つの「●●ない」でした。
【1】必要なスキルを持っている人となかなか「出会えない」
【2】スキルはマッチしても「社風に合わない」
【3】そもそも会社の知名度が低くて「応募がこない」
【4】応募が来ても入社までの「グリップができない」
【5】マンパワーな環境でタスクが追いきれずに「求職者との接点が作れない」
うーん、あるあるな気もしますが、皆さんはいかがでしょうか?
「採用単価を抑えて、採用目標人数を達成したい!」が実行出来ればそんな簡単なことはないですが、現実は厳しいことも山積みなようですね。。
その原因は何なのか?と考えたときに、真っ先に思いついたのは求職者の「目線」や、面接で垣間見える「本音」などを見抜けていない、もしくは見抜ける手法を試していないのではないか、ということでした。
母集団を増やして、ミスマッチのない採用を成功させるには、やはり求職者の立場になった手法は欠かせないものですよね!
そこで続いては、求職者側の視点から本音や真意をお伝えしたいと思います。
意外と、“採るべき人を逃している”という可能性も発見できるかもしれません…!
求職者の本音~【目線・優先順位編】~
転職希望者に聞いた!
「仕事を探す際、どの部分を優先して見るのか!?」
以下、簡単にランキングにしてみました。
■第1位:給料(昇給・賞与等)・待遇面
「前職の給料より高いところを見ていた」
「待遇が良いところがいい」
■第2位:勤務地(転勤の有無等)
「自宅から30分程度で通える範囲で探していた」
「結婚しているので転勤ができない」
■第3位:休日休暇・福利厚生
「前職がブラックだったのでしっかり休みが取れる会社を選んだ」
■第4位:仕事内容・やりがい
「前職の経験を活かしたい」「新しいことに経験していきたい」
という結果でした。
あまり面接でここまではっきりと言われる方は少ないかと思いますが、やはり本音という点ではこれが実態なのです。
では、こうした優先順位がある中、企業側は如何にして「インパクトある求人」を打ち出していくのか。
続いては事例も一緒にこちらをいくつかご紹介していきます!
求職者の本音~【インパクトありの求人原稿編】~
広告媒体の原稿内容によって、応募してくる求職者のタイプは様々です。
「応募の母数を集めたい!」と軸を決めるのも一つの手かもしれませんが、現代では従来のやり方以外にも大変ユニークな原稿も増えてきているのです!
ぜひ、自社の「強み」を打ち出すヒントになれれば幸いです。
【ケース1】
・◆未経験大歓迎◆や☆若手大活躍中!☆のようなフレーズを積極的に使ってみる!
まず、手っ取り早さでおすすめしたいのはこちら!
一言でいえば「ハードルを上げない」ということです。
新しい業界に挑戦したい方や、まだまだ若手として活躍したい方には、この2つを取り込むだけでも随分と違いが出るかと思います。
【ケース2】
・詳細ページでは自社の魅力を全面に!
見出しでは「どんな仕事だろう?」と興味を沸かせ、詳細ページまで導くほうが応募率は上がるといいます。
そのため、一覧表示で見れる求人の見出しは、なるべく仕事内容というよりは求職者に問いかける内容を簡潔にまとめてみると良いかと思います!
そして、詳細ページまできたらあとはどう「応募する」までに繋げるかが勝負です!
興味を引き立たせることに成功したら会社のイメージをガッツリ伝えていきましょう。
求職者から見て・・・
「あ、この会社雰囲気良さそうだ」「実際に話を聞いてみたい!」と思わせることが出来れば、こちらの勝ちです!
仕事内容の詳細だけ・・・というよりも、会社で行っているイベントであったり、入社した後のキャリアパスなど今後の道筋を明確に見せてあげるのが大事なポイントになってきます!
【ケース3】
私が転職活動をしている際に、エンジニア募集で拝見した某ゲーム会社の求人です。
どういう原稿だったかというと、ゲーム好きにはたまらない求人内容でした!(笑)
企業の「募集要項~会社概要」まで見終わると、不思議と自分がレベルアップしたかと思うような感じがして、
未経験のLv1から始まり、キャリアを積むごとにレベルアップ・・・
様々なジョブチェンジ(キャリアステップ)があり、そこには強い味方と充実した研修制度、更には強い敵を倒すためにどうレベルアップさせて行けば良いのかの詳細があり、なぜかその企業の代表取締役がラスボスに・・・!!
突っ込み所満載で、自然とその企業をもっと知りたくなるような面白い求人でした!
【ケース4】
こちらはトラベルプランナー募集で拝見した某旅行会社の求人となります。
旅行好きな方必見!まるで世界を旅している感覚になる原稿です。
更に内容に加えてメッセージ画面が掲載されておりました。
メッセージ画面では、某SMSを模したようなグループが会話しているような感じになっておりました。
・社員B「あ、そこ私も行きたいと思ってた~」
・社員C「綺麗な景色だね!私は家族と〇〇に旅行したよ~」+写真付き
・社員A「親孝行だね~、家族もきっと喜んでるよ!」
・社員B「この前みんなで行った社員旅行もよかったよね!」
・社員A「ごはんも美味しかったし景色も綺麗で良かったね~、今年はどこかな!」
・社員C「今〇〇で中途採用してるんだって!新しく入って来た子にアンケート取るみたいだよ!」
・社員ABC「みなさんのご応募お待ちしております~」
私自身もその会話に混ざっているような感覚になり、楽しく拝見できました!
会社の取り組みを簡易に伝えることが出来るので非常に効果的な求人だと思います。
などなど。ケース1~4をご紹介しましたが、いかがでしたか?
世界観や興味の惹きこみ方など、色んな工夫が見えて非常に面白いですよね!
自社の特徴や特色は伝え方にもよって、求職者の受け取り方も違ってきます。
触れ合ってきたものを目にすると不思議と親近感も沸き、企業に対しての興味も増して行きます。
今後、自社の良さを伝える良い機会にして頂ければ幸いでございます。
求職者の本音~【面接でのネガティブ発言の裏側】~
さて今回最後にお届けする本音は、面接でのネガティブ発言の真意です。
採用活動を行う中で、企業様の採用ハードルは様々かと思います。
中には、面接でふいにネガティブな発言を聞いてしまうと、マイナスな印象ばかりが強くなり不採用通知を送ってしまうこともあるのではないでしょうか。
それは時として本当に採用すべき求職者を不採用にしているケースもございます。
本来、人事様の目的は「人(財産)」を採用すること。
求職者も企業理解を深めた上で面接に臨むと同じく、人事様も当日は求職者理解を深める時間にしていくことが重要です!
求職者の本音を聞いてあげること、そしてその裏側にある真意や、可能性を考えることで採用の範囲はまた広がります。
企業目線のみではなく、求職者目線に立って面接に臨んでいきましょう!
そこで、ネガティブな発言をポジティブに変換し、求職者のポテンシャルを引き出せる面接での場面を想定して、ご紹介していきます。
<ネガティブな退職理由>
■「人間関係の悪さ、社内の雰囲気」
人間関係が原因での退職は、転職面接において不採用に繋がるケースが最も多いと言われています。
ですが、掘り下げ方によっては求職者の本音が分かるかもしれません。
⇒裏を返せば「社内の人間関係が良く、雰囲気の良いところで働きたい!」
または、「周囲と協力しながら仕事を進めていきたい」という気持ちの表れともとれます。
社内環境の相性にもよりますが、人間関係で退職 = コミュニケーション能力に問題があるといった認識に偏らず、本来の良さを引き出してあげてほしいですね!
■「やることが多く、プライベートの時間を保てなかった。」
働き方改革などが話題となったこともあり、少ない残業時間を求人でPRする企業も年々増えてきていますが、いやいや、うちにも残業はあるよ?という企業様ももちろんいらっしゃると思います。
ただ、“単に残業が嫌だ”といった理由だけとも限りませんよね。
本人がどの様な思いで発言をしているのかを掘り下げれば、その裏側が見えてきます。
⇒実は、本人はこう思っているかもしれません。
「時間を有効活用、業務を効率的にこなして更に成果を上げていきたい」という思いでしたら、いかがでしょうか。
では、どうすることで業務が効率化するとお考えなのか、もしくはどんな進め方をしていきたいのか。といった求職者への興味に少しでも変わっていくのではないかと思います!
■「自社の商品に魅力を感じず、営業成績が伸ばせなかった。」
一見すると、商品のせいにして売上が伸ばせなかったのでは?と思えることもありますが、
⇒それって、「自社の商品を理解し自信を持って売りたい!」という仕事に対するプライドではないでしょうか。
もしくは、「営業成績上位になりたいけどなれなかった」という悔しさではないでしょうか。
特に同じ営業職として応募してきている場合は、貴社の商品に興味を持っている、魅力がある、売りたい!と考えている可能性も大いにあります。
掘り下げていくことで、想像以上のポテンシャルを発掘できるかもしれませんね!
■「仕事内容にやりがいを感じることが出来なかった。」
ではなぜ入社をしたのか?と気になる人事様も多いかと思いますが、「自分の仕事のやりがいを自信持って話したい!」と思っていたらどうでしょうか。
求職者が貴社へ入社することで、どんなやりがいを感じていけると思っているのかもしくはどんなことをやりがいにしていきたいのか。
それが貴社の求める人物像とマッチしていけたら、とても将来有望な財産になってくれると思います。
以上、4つほど面接の想定をご紹介させていただきました!
忙しくて面接の時間を十分に取れていなかったり、求職者の言葉をそのまま受け取り、決めつけていたりと思う節がもしございましたら、もっと向き合う時間を取って頂ければ幸いです。
本音を掘り下げていくことで、企業様が出来ることも説明でき、更に企業理解が深まりますので入社へのグリップが可能となります。
私自身も採用アウトソーシングを通じて、求職者が何でこの会社に入社を決意したのかをヒアリングすると「面接担当者が親身になって応えてくれたから」が一番多いです!
私の記事を参考に、一人でも多くの採用に繋がれば嬉しいです!
まとめ
以上、『中途採用の悩み、そして求職者の本音』をお届けしてきました。
新卒採用と違い、通年採用で入り口がたくさんと言われる中途採用。
しかし、たくさんあるからこそ悩みも山積みな中途採用でもありますよね。
もし、「応募者が集まらない・・・」「どうしたら興味をもってくれるの?」
リアルタイムでお悩みを抱えているようでしたら、是非今回ご紹介させていただいたこと1つでもいいので、実践へ踏み出してみてはいかがでしょうか?
お困りの際は、是非お問合わせいただけますと幸いです!
お待ちしております!!
以上、今回は織笠がお届けしました。
次回もお楽しみに!!
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