求めているターゲット人材からの応募が来ずに採用状況に不満を持たれている採用担当者も多いでしょう。
今回はハイクラスかつ若手層に特化した求人サイトのAMBIの料金や特徴、他の求人サイトとの違いについて紹介します。
本記事では「キャリアもそこそこ持っている若手を採用したい」と考えている採用担当者の悩みを解決する内容となっています。
ぜひ、 AMBIの導入が自社にとって適しているかを判断する材料として、 今後の中途採用活動の参考にしてもらえればと思います。
AMBI(アンビ)とは
AMBIとは、エン・ジャパン株式会社が2017年4月から提供している若手・ハイクラス人材向け転職サービスです。
求職者の登録時の年齢制限、掲載求人の年収制限などが設けられており、他の媒体との差別化に繋がっています。
求職者数は120万人(2024年2月時点)で、8割以上が大卒となっています。また、採用目的の企業だけでなく、人材紹介会社の登録も利用可能です。
AMBI(アンビ)の特徴
AMBIの特徴を3つ紹介します。
登録している求職者の平均年齢
AMBIの特徴の一つとして平均年齢の若さがあります。
会員の約97%が34歳以下になっており、一番多い層が24歳~28歳で、会員の53%と多く集まっています。
学生の登録者はおらず、年齢的なミスマッチは防ぐことが可能です。
そして、AMBIの45%がMARCH以上の学歴の求職者が登録しているので、学歴を重視した採用を行う企業には非常に適しているでしょう。
登録している求職者のキャリアについて
登録している求職者の年齢だけではなく、キャリアについても他の求人サイトよりもハイクラスの人材が集まっています。
AMBIでは年収400万以上の方のみ登録可能という基準が定められており、dodaの調査によると、20代の平均年収が352万なので、他の求人サイトと比較しても高い水準の人材が集まっているのが分かります。
画像引用:doda平均年収ランキング(年齢・年代別の年収情報)
20代で年収が400万円以上の層は、上場企業やベンチャー企業で若くして成果を上げてきた人材の可能性があり、若い優秀な人材のみを確保することが可能です。
スカウト機能により直接アプローチが可能
AMBIには他社の転職サイトと同様にスカウトの配信が可能です。
若手層に効率の良いスカウトメールの送信ができ、返信率は約6%と平均的になっていますが、求職者とつながった場合はかなり面談に繋がりやすいのが特徴です。
他にもスカウト条件を保存しておけば、求めているターゲットの新着人材、レジュメ更新人材を自動で通知してくれます。
- 他にも「プラチナスカウト」というオプションもあります。
これは通常のスカウトとは違い特別なスカウトで、面接が確約されるスカウトです。
自社が興味を持った理由や、スカウトを送った背景を求職者に対して伝えられるため、高い返信率にも繋がります。
AMBI(アンビ)の料金
料金プラン | 期間 | 料金 | プラチナスカウト数 | スカウト数 |
ライトプラン | 12か月 | 60万円 | 500通/月 | 200通/月 |
レギュラープラン | 12か月 | 90万円 | 1,500通/月 | 500通/月 |
プレミアムプラン | 12か月 | 120万円 | 3,000通/月 | 1,000通/月 |
AMBIのプランは3つに分かれており、料金の幅も60~120万となっています。プランによって、スカウトの配信数がかなり変わってくるのが特徴です。
AMBIの掲載料金は「利用料金」+「成功報酬20%」となっており、利用期間は他の求人サイトと比べても長く、12か月のみで年間通しての契約が基本となっています。
他にも通常料金とは別に「求める人材可視化サーベイ」と「HR On Board」というサービスもあります。
フォローの必要な社員がすぐにわかるため、大手企業などをはじめ導入する企業が急速に増えているサービスです。
AMBIは、スカウトのサービスの幅や配信可能数が非常に充実している媒体となっています。それによりスカウトを最大限に活用することが、AMBIを使用する上で重要になってきます。
スカウトの配信工数に不安のある企業には、スカウト配信代行を利用するのもおすすめです。
キャリアマートが提供しているスカウト配信代行サービスについて下記の資料にて紹介しているので、詳しく知りたい方はダウンロードしてみてください。
スカウト配信代行サービスの詳細はこちら
AMBI(アンビ)のメリット
AMBIのメリットを3つ紹介します。
優秀な若手層の採用に強い
まずはAMBIの最大の利点でもある優秀な若い人材を採用できることです。AMBIに登録するには、年収400万円以上という条件を満たす必要があるので、年齢も若くかつ優秀な人材を確保することができます。
他にも求職者の半数以上がビジネス職経験者で営業、コンサル、マーケッターなどの分野の人材が多くいます。
成長産業の経験がある人も多く、優秀な人材が多数登録しているため、上記のようなビジネス職を募集している企業は即戦力人材を採用することができます。
企業側から濃い接触できる
応募待ちにならず、こちらから求職者にアプローチできるのもAMBIの強みです。
スカウト機能は他の求人サイトにもありますが、料金のところでも記載した通り、スカウト機能は他媒体よりも充実しています。
通常のスカウトでは、条件が1つでも当てはまるターゲットに対してスカウト機能を半自動的に送信していきますが、AMBIのプラチナスカウト機能は自社やアウトソーシング企業が候補者のプロフィールを見たうえで個別に送れるスカウトです。
これにより返信率が上がり採用成果の向上が期待できます。
通常のスカウトよりも求職者の目に留りやすくなるので、採用をより強化したい際はもちろん、採用ターゲットの母集団が少ない場合にもおすすめです。
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転職意欲の高い求職者を見つけやすい
AMBIでは求職者のログイン頻度、更新頻度の確認、レジュメ更新人材を早期に発見でき、AMBIを利用し積極的に転職に向けて動いている求職者を見つけることができます。
- スカウトを送信する候補の求職者を検索する画面にて、ログイン頻度とプロフィール更新頻度を確認することができます。
- よく求人票を見ている場合やプロフィール更新頻度が多い場合は、転職意欲が高いorよくAMBIを使用していることが分かります。
そしてこれらは自動通知サービス機能を使い早期に発見することで、他社に見つかる前にいち早くスカウトメッセージを送ることができ、かつ、一番転職意欲の高い時期に接触することが可能です。
この機能とスカウト機能を駆使することで、AMBIでの採用効果を最大限に発揮することが可能になります。
AMBI(アンビ)のデメリット
続いて、AMBIのデメリットについて紹介します。
条件で判断されやすい
AMBIのデメリットの一つとして条件で判断されやすいというのがあります。
上記でも説明したように、AMBIと求職者や掲載求人の特徴は「年収は平均以上であること」や「若い求職者がたくさんいる媒体」が前提にあります。
そして候補者は現在の環境よりも好条件の企業や募集を望んでいます。
つまり自社が求職者の目に留まるには持っている展望やビジョン、理念だけで戦うのはかなり難しく、求めているスキルに見合う給与面や待遇が必要になるでしょう。
地方の求人や中小企業に向かない
AMBIは若手キャリア向けに特化しているため、掲載される求人は大企業や首都圏の求人が多く、中小企業や首都圏以外の求人が少ない傾向があります。
条件で判断されやすい点や、どうしてもネームバリューであったり報酬条件の良し悪しで選ばれたりするため、首都圏の企業に応募が集中するためです。
また、中小企業はどうしても知名度で負けてしまう傾向があります。中小企業もしくは地方でAMBIを最大限に活用することは、大企業や都内に比べて難しくなってくるでしょう。
操作に難しさを感じる
AMBIのデメリットとして、使い勝手が不十分に感じられる可能性があるという点です。
たとえば、1つのターゲットリストは1つの検索条件にしか結びつけることができないというものが挙げられます。
これにより、同じポジションでいくつかの軸に分けて検索をしたい場合、リストが複雑になってしまい、管理が難しくなってしまいます。
また、ポジションごとのスカウト配信数・スカウト開封率・スカウト返信数が確認できません。スカウト配信の改善を行っていくには、ポジションごとに数値を入力する必要があります。
AMBI(アンビ)の効果的な活用の仕方
AMBIの効果的な活用の仕方を解説します。
定期的にスカウトを再送する
AMBIを活用する際、特に意識するべき点は定期的にスカウトを再送することです。
AMBIにはアクティブ求職者とそうでない求職者がいます。そのため、同じ求職者に対してスカウトを送るのが有効的です。
定期的にスカウトを送信し、アクティブ求職者が転職を考えたタイミングと合えば、面接の機会や採用率の向上に繋がります。
「会いたい機能」を活用する
「会いたい機能」とは掲載求人に「興味あり」を押した求職者をタブで表示できる機能があります。
さらに、「会いたい」「もう少し経歴を知りたい」「条件に合わない」の3つから選択が可能で、より細かく求職者の温度感が分かるようになっています。
「会いたい」を選択した求職者にスカウトやプラチナスカウトを送り活用することで、面接や採用に繋がる可能性が高まります。
書類不要の旨をスカウト文面に盛り込む
AMBIに登録している求職者は、今までに転職経験がない若手層が多いです。
そのため、応募時に「履歴書」や「職務経歴書」などの書類が不要な旨を、スカウト文面に入れると返信率が高くなる傾向があります。
求職者もまだ転職の温度感が高いとは限らないため、初めはカジュアル面談のようなライトな出会いであれば、書類不要にするのがおすすめです。
従来の採用活動は、求人広告を出して応募を待つ「待ちの採用」が一般的でした。しかし近年では、企業がターゲット人材に直接アプローチする「攻めの採用」が注目されています。特にスカウト型採用は、条件に合う人材をピンポイントで見つける効率的な手法とし[…]
AMBI(アンビ)の求職者からの評判
これまでAMBIの全体的な特徴を記載してきましたが、実際の転職活動で使用している求職者からの評判にも触れていきたいと思います。
良い評判
求職者からの良い評判には、以下のようなものがありました。
- 年収基準の高い今まで知らなかった企業を知ることができる。
- 内定に繋がるエージェントからスカウトがもらえた。
- 職務経歴等を把握した上で連絡がくるので機械的でないところ。
やはり求職者からはスカウトに対しての良い評判がほとんどでした。
AMBIでは条件に合う企業がスカウトを送ってくれるので見つける工程も無く、企業側からコンタクトが来るのでその部分に良さを感じる求職者が多いのが分かります。
悪い評判
悪い評判には、以下のようなものがありました。
- 自らの経験や志望に全く合致していないスカウトが一定数届くことがある点。企業の対応がまちまちな点。
- 企業の比較をするために、条件等を見比べやすくして欲しい。
- スカウトの中にはプロフィールを見ていないのでは?と思うものがあった。
上記でも触れていますが、企業によって対応がまちまちな部分は、求職者からの印象を悪くするため、やはり一貫性をもって採用活動をする必要があります。
また年収400万円以上の企業が登録しているため、やはり強みは年収である場合が多いでしょう。
そのため企業のアピールポイントが似通ってくる可能性が出てきます。金額の部分も大事ですが他の企業に勝ち抜くには他とは違うアピールポイントが必要となってくるでしょう。
このような悪い評判をもらわないためには、スカウト機能をしっかり活用して最大限に使い、他とは違う強みをアピールする必要があるでしょう。
AMBI(アンビ)と他類似サービスの違い
AMBIの類似サービスとして、dodaXとビズリーチが挙げられます。
- ビズリーチは、基本の仕様は同じですが、年齢層に違いがあります。
ビズリーチは30歳~45歳のミドル層が半数となっております。一方でAMBIは20代~30代が主になってきます。そのため、質の高く年齢層の若い人材を採用をしたい場合は、AMBIを使うことをお勧めします。
- dodaXは、 管理職やマネジメントなどさらなるキャリアアップを目指して登録している求職者が多いです。
AMBIに登録している企業は前提として若い人材を確保したい担当者が多いでしょう。
よって一般的な営業プレイヤーなど、メンバーレベルの事などを募集している企業はAMBIの方が向いてくるでしょう。
AMBI(アンビ)の利用に向いている企業
AMBIの利用に向いている企業の特徴を3つ解説します。
ベンチャー企業
AMBIの特徴の一つに若い求職者が多い点がありました。大手や他の中小企業に比べて若く活発な人材が欲しいベンチャー企業の担当者には、ぜひAMBIでの採用が向いていると思います。
これから会社自体を活発にするには、やはり若手かつ優秀な人材が必要となってくるでしょう。
しかし、採用で問題になってくるのはやはり提示する年収の部分です。
他の企業と比べると提示できる年収は少なくなってくるかもしれませんが、ベンチャー企業には適した媒体と言えます。
実際にAMBIにはベンチャー企業の掲載が多数存在します。
採用人数がそこまで多くない企業
AMBIはエージェントのような成功報酬型になっています。
そのため企業拡大や募集が10名を超えるような企業には向いていない一方で、採用人数は少なく若い人が欲しい企業や、良い人がいれば採用したいという温度感の企業には向いている媒体となっています。
成功報酬型かつ12ヶ月と長い掲載期間であるため、長い目を見て運用しつつハイキャリアな人材が採用できます。
採用人数が少なく、長い目を見て採用活動を行いたい企業には、向いている媒体となります。
ネームバリューのある企業
AMBIに向いている企業3つ目は、やはりネームバリューのある大手の企業でしょう。
名の聞くような企業からスカウトが送信されれば、求職者の目にも止まる上に、何より金額面以外での特徴の一つでもあるので、充分に他の企業との採用活動に勝ち抜くことができるでしょう。
また金額面以外での福利厚生や休日の多さも工夫することで、若くスキルのある人材の確保に繋がるでしょう。
AMBI(アンビ)の利用企業一覧
以下がAMBIでの採用実績のある企業の一例です。
このように、ネームバリューのある企業や成長率の高いベンチャー企業から中小企業まで、幅広く利用されています。
この中で採用につなげるためには、上記で記載したAMBIの効果的な活用の仕方を意識することが必要になるでしょう。
AMBI(アンビ)でよくある質問
ここでは、AMBIでよく寄せられる質問についてお答えします。
シークレット求人機能とは?
シークレット求人機能とは、求職者が閲覧する求人検索画面には表示されずスカウト送信者のみ確認できる求人です。
一般の求人とは違い、メルマガ等で求職者へ案内がされません。
AMBIの「興味あり」とは?
AMBIの「興味あり」とは、求人に興味をもった求職者を、◎・○・△の3段階で判定できる機能です。
○もう少し経歴を知りたい:必ず職務経歴を確認後に合否を求職者に通知ください。
△条件に合わない:求職者から応募されることは稀ですが、応募時には合否を通知ください。
上記の基準で判断できます。また、判定後はそれぞれ求職者への対応が必要です。
求職者から「興味あり」押下後、4週間対応しなかった場合は自動で「△」になるので注意してください。
スカウトの件名や本文の字数制限は?
スカウトの件名の文字数制限は、50文字までです。
本文の文字数制限は、4,000文字までです。
通常スカウトとプラチナスカウトの違いは?
通常スカウトは面接や面談の確約ではないスカウトで、プラチナスカウトは面接確約のスカウトです。
興味ありを押した求職者や気になった求職者に対しては、プラチナスカウトを送ることが大切です。
まとめ
AMBIには、ハイキャリアで若くスキルの高い求職者がほとんどです。
その求職者に見てもらい選んでもらうには、金額面以外での強み・ネームバリュー・AMBIでのオプションを活用することが採用の成功に不可欠となってきます。
しかし、スカウトで他の企業がいる中で求職者に見てもらうには、求職者の情報をしっかり見る、スカウト文面をしっかり構成する、採用活動に活発な求職者の選定をする、ことが必要となってきます。
やはりこの部分は、採用担当者だけではかなり難しい工程となってきます。
AMBIで採用を成功させている企業は、スカウトを他社に任せて面接や返信の来た求職者に対応するところがほとんどです。
ぜひ、スカウト代行を希望する際は、キャリアマートのスカウト代行サービスを検討ください。
スカウト配信代行サービスの詳細はこちら
AMBI以外のダイレクトルクルーティングサイトの特徴についてもこちらの記事で解説しているので、参考にしてください。
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