新卒採用で大企業に打ち勝つ!中小企業が優秀な学生を採用するには?

新卒採用、中小企業が優秀な学生を採用するには

コロナウィルスは経済基盤だけではなく、採用市場においても大きな影響をもたらしています。特に新卒採用においてはコロナウィルスの影響で、例年通り合同企業説明会などが行えず、多くの企業が自社のアピールに苦戦したことでしょう。

知名度の高い大手企業であれば、今更自社の存在をアピールしていかなくても、多くの優秀な学生からのエントリーがあります。

しかし、まだまだ知名度のない中小企業はどうでしょうか?大手企業と同じ手法をしていても、優秀な学生を採用するのは難しいと言えます。

そこで今回は、「中小企業の新卒採用担当に向けて、新卒採用における効果的な集客方法や、学生との接触方法について」解説をしていきます。

中小企業の採用課題

ではまず最初に、中小企業が抱える新卒採用の課題について確認していきましょう。中小企業の新卒採用においては、大手企業に比べて以下のような課題が多い傾向にあります。

応募者数の少なさ

中小企業の課題としてよく上げられるのが、応募者の母集団形成が難しいということです。中小企業の場合は、大手企業に比べ圧倒的に知名度が低い事実があります。

そのため集客という面では非常に不利になり、積極的に学生へ接触をしていかないと、優秀な学生からのエントリー数が伸びません。また応募者が少ないということは、欲しい人材を満足に選べないため、採用活動の失敗に直結してしまいます。

採用活動に使えるコストの低さ

中小企業ならではの課題として多いのが、採用活動に対して満足なコストをかけられないという点です。新卒採用の場合は、合同企業説明会やナビサイトに求人広告を掲載して集客をします。

さらに多くの大企業が学生へ接触するために、高額な上位プランでナビサイトに掲載をしています。そのため、求人広告で学生へ接触をする場合、大手企業並みにコストをかけなければ、下位表示に埋もれてしまいます。

しかし中小企業には、十分なコストがなく上位表示が狙いづらいというのが実態です。

内定辞退者の多さ

中小企業において、内定を出した学生から辞退をされてしまうのも大きな課題です。

当然学生たちはあなたの会社以外に、いくつもの企業にエントリーをしてしまいます。場合によってはあなたの会社が、第一志望の滑り止めの可能性もあります。

そのため第一志望で大企業を希望している学生は、本命の会社に受かった後、他の中小企業を辞退してしまうことが多くあります。

中小企業が大企業に負けずに新卒採用に成功するには?

中小企業は新卒採用において、大企業には勝てないと思っていませんか?

実はそんなことはなく、しっかりとポイントを押さえた採用活動をすることで、大企業以上に優秀な学生を採用することができます。

ターゲットの明確化

最初に改善すべき点は、採用ターゲットを明確にする点です。

大企業のように大量に採用するのであれば、ある程度大きくペルソナを設定しても問題ありませんが中小企業の場合は違います。どのような人が欲しいのかはもちろん、どのポジションに、どんな理由で必要なのか詳細まで明確にする必要があります。

そうすることで少ない応募者の中でも、欲しい学生をしっかりと選ぶことができます。

採用エリアの拡大

地方の中小企業は、採用エリアを拡大することをおすすめします。

関東エリアの学生は、他のエリアに比べて中小企業へ就職を希望する学生の割合が低いのを知っていますか?

マイナビ2021年卒大学生就活意識調査によると、「やりがいのある仕事であれば中小企業でも良い」と思っている学生の割合が、一番低いのが関東エリアという結果が出ています。

そのため関東エリアの学生だけではなく、思い切っての地方の学生に接触することも一つのポイントです。

新たなアプローチ法

大企業に打ち勝つには、中小企業ならではの新たなアプローチ方法も模索しなければなりません。

そこで単に求人広告に掲載するだけではなく、自社の採用ブログやSNSを運用したり、学生目線の採用動画の制作などがあげられます。

つまり大企業が行っていないアプローチ方法を活用し、中小企業ならではの強みを活かすことで差別化を図り、学生からより興味を持ってもらえます。

中小企業・ベンチャー企業を志望する学生の特徴

先述ではターゲットの明確化が重要と伝えましたが、実際中小企業を志望する学生は、どのような人が多いのでしょうか。以下にキャリタス就活が調査した、学生モニター調査の結果をもとに解説していきます。

参照:キャリタス就活「2020卒10月1日時点の就職活動調査」

やりたい仕事に就ける

最も多いのが、自分の理想の仕事をしたいと思っている学生です。

人員が多く意見が発信しづらい大企業に比べ、中小企業の方が組織や人員的にも自分の要望が通りやすい傾向にあります。そこで、はっきりと自分がしたい仕事の軸がある人は、より自己実現ができる中小企業へエントリーする傾向が多いと言えます。

会社の雰囲気がよい

次にあげられるのが、会社の雰囲気を気にする人が多いという点です。

特に新卒はまだ社会を知らないため、会社の雰囲気を重要視する傾向が強いです。中でも中小企業を選ぶ人の多くは、会社の雰囲気が良いことを求めています。

そのため、積極的に採用ブログやSNSを活用して社内の雰囲気を発信していくことで、より多くの学生へアプローチができるでしょう。

企業としての独自の強みがある

最後に上げられるのが、企業としての独自性や強みを魅力に感じる学生が多い点です。

すでに成長期を終えて安定している大企業と比べ、中小企業のように独自の強みを活かして、これからで成長できる可能性は、学生から高評価を受けます。

そのため事業の独自性はもちろんですが、その独自性を採用活動の際に全面に押し出すことで、中小企業を選択する学生の多くからの応募が期待できます。

学生と効果的に接触するための集客方法

では最後に、中小企業が効果的に学生に接触し、より多く集客する方法について解説をしていきます。ここでは大企業のように、大きなコストを割かなくても実践できる、低コストハイパフォーマンスな方法に焦点を当てていきます。

オウンドメディアの運用

まず最初に取り組むべきことは、オウンドメディアの運用です。

先述でも何度か触れましたが、中小企業ならではの強みを活かし、SNSや採用ブログなどで自社の内側を発信する必要があります。求人広告や就活イベントは文字数や時間に制限があるため、なかなか自社の雰囲気まで伝えることは難しいです。

そこで、制限のないオウンドメディアを利用し、学生が知りたがっている情報を発信していくことで、より多くの学生を集客できます。

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採用管理システムの導入

現在多くの企業で採用管理システムが導入されていますが、それらのシステムは非常に効率よく学生と接触することができます。

多くのシステムは、応募者を一括管理できたり事務作業の自動化などができるため、非常に生産性が上がります。そこで生まれた時間を、学生のフォローやコンタクトに当てることができ、より学生との接触回数を増やすことができます。

またその中でもとくに、LINEと連動しているシステムがお勧めです。選考の連絡手段としてLINEが使えるので、学生からも非常に利便性が高いと高評価です。

そのため内定辞退や選考辞退を防ぐことができ、より優秀な学生を集めることができます。

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インターンシップの増数

学生との接触回数を増やしたいのであれば、インターンシップの回数を増やすことも検討してみてはいかがでしょうか。

近年ではインターンシップの重要性が高まっており、多くの学生が様々な企業のインターンシップに参加しています。そのため、インターンシップの実施回数を増やし、多くの希望者を募ることで、学生との接触回数を、より多くすることが可能になります。

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求人広告の差別化

多くの中小企業がナビサイトに求人広告を出していますが、あなたの会社は他社と比べ差別化ができているでしょうか?

上位表示掲載するコストが無いのであれば、下位表示の中でも目を引く差別化やユニーク性は必須になってきます。

そのため、他社の求人広告を研究して、他が行っていないような独自性のあるコピーや情報を載せることで、コストを変えずとも集客効果を上げることができます。

座談会の実施

内定を出した後、学生との座談会やランチ会を多く行うことは、学生の不安を払拭したり、より魅力を伝えることに繋がります。

年の近い先輩社員や、想定される部署のメンバーなどをメインに交流をすることで、学生もよりリアルに入社後のイメージを作ることができます。その結果、あなたの会社への興味も大きくなり、内定辞退につながる確立も下がるため、座談会を通して複数回学生と接触することも重要と言えます。

まとめ

このように、大企業と同じ採用手法を取っていては、中小企業が勝つのは正直難しいでしょう。

しかし、中小企業ならではの強みを生かした採用方法もたくさん存在し、中には低コストで実施できるものもあります。また新卒採用が成功している多くの中小企業は、大手企業と同じ手法ではなく、独自の強みを生かした手法や、ユニークな方法など様々な工夫をしています。

現在中小企業で新卒採用を担当していながら、なかなか母集団の形成や集客に苦戦している人は、この記事を参考に何か一つ、採用手法を変えてみましょう!

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