【採用歩留まり】徹底解説!計算方法と改善施策10選

  • 田上 ゆうき
    • 2026-01-29
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    今回のテーマは、『歩留まり・採用進捗のアップのための採用アウトソーシング』です。

    • 最終面談までほしい人材が残らない
    • 内定を出したが辞退されてしまった

    などの悩みが尽きず、採用の歩留まりについて頭を抱えている人事担当者も多いでしょう。

    そこで重要なのが採用の歩留まりを把握して低下させないことです。さらに、どこの項目で課題があるのかを平均値と比較して客観的に評価していくことが重要とされています。

    この記事では、歩留まりが低下しやすい項目とその原因や歩留まりの低下を改善する施策を紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

    ・採用歩留まりの基本的な考え方や、フェーズごとの分析・計算方法
    ・新卒・中途それぞれにおける採用歩留まりの平均値と、低下しやすいポイント
    ・採用歩留まりを改善するための具体的な施策と、採用アウトソーシングの活用方法
    ・内定辞退や選考途中の離脱が多く、採用の歩留まりに課題を感じている人事担当者
    ・採用進捗が思うように進まず、どのフェーズに問題があるのか把握できていない方
    ・採用業務の負担が大きく、採用アウトソーシング(RPO)の導入を検討している方
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    採用歩留まりとは?

    そもそも採用の歩留まりとは何なのでしょうか。ここでは、歩留まりについて分析・計算方法や項目などを紹介していきます。

    そもそも「歩留まり」とは

    採用における歩留まりとは、説明会・応募・選考・面接・内定など各フェーズに進んだ人数の割合を示しており、「歩留まり率」として%で表されます。

    歩留まり率が高いほど、次のフェーズに進んだ人数が多いことになり、歩留まり率が低いほど辞退者が多いということになります。

    採用に悩まされている企業は、各フェーズに進んだ人数を把握し、歩留まり率を上げていかなければなりません。

    例えば、説明会から応募までの歩留まり率が30%だった場合、説明会で話を聞いた半数以上の求職者が応募しなかったことになるため、説明会内容や応募方法について見直す必要があると考えられます。

    採用歩留まりの項目

    採用歩留まりの項目は、新卒や中途、企業ごとの採用フローによっても異なりますが、一般的には以下の通りです。

    • 応募
    • 説明会予約
    • 説明会参加
    • 書類選考
    • 筆記試験
    • 一次面接
    • 二次面接
    • 三次面接
    • 内定出し
    • 内定承諾
    • 入社

    採用歩留まりの分析・計算方法

    採用歩留まり率は「選考通過者数÷選考対象数×100」で算出することが可能で、例えば、以下のように分析できます。

    一次面接を受けた人が100人で面接通過者が30人だった場合、「30人÷100人×100」の式から歩留まり率が30%となります
    主な歩留まり率
    説明会予約率 説明会予約者数÷エントリー者数(母集団)×100
    説明会参加率 説明会参加者数÷説明会予約者数×100
    面接予約率 面接予約者数÷説明会参加者数×100
    面接通過率 面接通過者数÷面接受験者数×100
    選考辞退率 選考辞退者数÷選考参加者数×100
    内定辞退率 内定辞退者数÷内定者数×100
    内定率 内定者数÷受験者数×100

    採用歩留まりの平均

    採用歩留まりを上げるには、まず“比較の基準”となるベンチマークを知ることが重要です。

    ただし歩留まりは、新卒/中途、職種、採用難易度によって大きく変動します。そこで本章では、特に影響が大きい「内定辞退」に着目し、最新の調査から傾向を整理します。

    新卒採用における採用歩留まり平均

    新卒では、就職みらい研究所の『就職白書2024』によると企業側の振り返りとして「内定辞退が予定より多かった」企業が43.4%となっており、内定辞退が採用充足に影響しやすいことが分かります。

    また、複数内々定を持つ学生側の構造を見ると、マイナビが実施した2025年卒の内定者意識調査によると、内々定の平均保有社数は2.28社となっています。1社だけでなく、複数の内々定を保有する学生が多いことが分かり、このような状況が企業側にとって内定辞退が起きやすい構造的要因になっていると考えられます。

    中途採用における採用歩留まり平均

    中途採用では、辞退を抑えるうえで選考スピードが重要です。マイナビ「中途採用状況調査2025年版(2024年実績)」によると、選考フェーズごとの平均日数は、WEB面接の場合「応募~面接まで」が平均11.8日、「1次面接~内定」が平均11.4日、「内定通知~内定応諾」が平均8.6日となっています。

    さらに、応募から内定応諾までの合計日数は平均31.3日(約1カ月)で、スピード感を持って意思決定できる体制が、競合に負けない採用(=内定辞退の抑制)につながります。

    新卒・中途別、採用歩留まりが低下しやすい項目と原因

    採用歩留まりが低下しやすい項目とその原因について紹介していきます。

    新卒

    ・エントリー~説明会参加

    中途

    ・書類選考~面接実施

    新卒・中途共通

    ・内定出し~内定承諾
    ・承諾後~入社まで

    エントリー → 説明会参加(新卒)

    新卒採用において、採用歩留まりが低下しやすい最初の項目は、エントリーから説明会参加への段階です。

    エントリーするだけならハードルが低く、とりあえずなんとなくでエントリーする学生も一定数存在しているため、エントリーの段階では自社への志望度が低い場合には、エントリー後の行動を伴う説明会への参加となると、足が遠のいてしまいがちです。

    エントリーから説明会参加の段階では、必然的に歩留まりが低くなることを念頭に置いておきましょう。そこで、少しでも興味を持ってくれた求職者を取りこぼさないように、エントリーから説明会までの期間を空けずに実施することが重要です。

    また、大学の試験など、学生の日程を把握して説明会に参加しやすい候補日を設けるのも有効といえます。

    書類選考→面接実施(中途)

    書類選考から面接実施までのステップでは、エントリーから説明会参加と同様の理由で歩留まりが低下しやすい傾向にあります。

    面接という本格的な採用ステップに入ると、実際に面接会場へ足を運んだりさまざまな準備をしたりなど、多くの工数が必要です。そのため、本気で志望していない求職者はこの段階で離脱していく可能性があります。

    しかし、多くの企業がこの段階で求職者の足切りをするためこの段階での歩留まり低下はあまり問題ではなく、採用予定人数よりも応募者が少ない場合は、求職者へのアプローチ事態を見直す必要があります。

    例えば、事業内容への理解を促すために会社説明動画を送るなどが有効でしょう。

    内定出し→内定承諾(新卒・中途)

    採用歩留まりの中で、最も低下しやすいのが「内定出しから内定承諾へのステップ」です。

    しかし、応募者は複数社に応募し、同時進行で選考を進めているため、企業はある程度の辞退者を想定しておく必要があります。特に優秀な学生・求職者は、併願していた他の企業でも内定をもらっているため、自社に魅力がない・伝えきれていない場合には他社を選ぶ可能性が高いです。

    この場合、企業としての魅力が他の企業よりも劣っているとも考えられます。それ以外にも、第一志望の企業の内定出しを待っていたが、併願していた他の企業の内定が先に出た場合、出遅れて辞退されるというパターンもあるでしょう。

    内定承諾→入社(新卒・中途)

    内定承諾から入社の段階で辞退する求職者は「入社を決めかねている」と判断しているため、企業の魅力が伝わりきっていなかったり、待遇などの面で不安を感じていたりする場合が多いです。

    次の採用に活かすためにも、心変わりしてしまった理由や原因を求職者から聞き出しましょう。

    採用歩留まりを改善させることの重要性

    採用歩留まりを改善させることは、採用を成功させることにつながります。一方で、採用が思うように進まない企業には、次のような共通点があります。

    • 応募数(母集団)だけを見ており、どのフェーズで離脱しているか把握できていない
    • 内定辞退が増えても「市況のせい」「他社が強い」で終わってしまい、原因が特定できていない
    • フェーズごとの通過率を平均値と比較しておらず、どこを改善すべきか判断できていない

    この状態だと、ボトルネックが見えないまま場当たり的な対策になりやすく、結果として採用が前に進みません。採用歩留まりを把握しておくと、各フェーズでどのくらいの辞退者と通過者が出ているかがわかります。

    例えば、説明会から応募までの項目で辞退者が多かった場合は、説明会の内容や応募導線(申し込みの手間・締切・案内方法など)を見直す必要があるでしょう。

    このように、採用歩留まりを把握することで「どこを改善すべきか」が明確になるため、採用歩留まりを改善させることは採用を成功に導くために重要なのです。

    採用歩留まり低下を改善させる施策10選

    では、どうしたら採用歩留まりの低下を改善させることができるのでしょうか。以下では、改善策を10つ書き出してみました。ぜひ参考にしてみてほしいです。

    1. 応募者・求職者への対応をスピーディーに行う
    2. コミュニケーションツールを見直す
    3. 選考期間の改善を行う
    4. オンラインでの面接に切り替える
    5. 自社の魅力を発信する
    6. 入社の動機付けを行う
    7. 内定者フォローを行う
    8. クロージングをかける
    9. 面接官を教育する
    10. 採用アウトソーシング・採用コンサルコンサルティングを利用する

    求職者への対応をスピーディーに行う

    就職・転職活動中の求職者は日々あらゆる情報を獲得しているため、自分の企業に興味があるうちに説明会参加や選考エントリーを促す必要があります。

    さらに、日程調整や質問に対する対応が遅いと求職者が不安を抱くのは当然でしょう。

    そのため、応募があった際は24時間以内に、合否の連絡は3日以内にするなど、求職者への対応はスピーディーに行うことが重要です。きめ細やかな対応で、採用歩留まり低下を防げるでしょう。

    コミュニケーションツールを変更する

    近年、メールや電話以外のツールを活用して業務を行う企業も増えています。

    特に新卒採用では、学生が連絡を取りやすいように、コミュニケーションツールを変更することも重要といえるでしょう。

    さまざまなコミュニケーションツールがある中で、LINEは幅広い年代で使用されているためおすすめです。

    求職者がよりやりとりしやすいコミュニケーションツールに変更することで、大幅な工数削減やスピーディーなレスポンスが可能になり、歩留まり低下の改善に役立つでしょう。

    選考期間を短くする

    選考にかかる期間を短くするのも、歩留まり低下の改善に効果的です。

    選考までの期間が長い場合、その期間内で他社の採用が決まってしまい辞退される可能性があります。新卒採用なら1ヵ月以内、中途採用なら2〜3週間以内に選考して結果を伝えましょう。

    オンラインの面接を増やす

    オンラインの面接を増やすのも、歩留まり低下におすすめの手段です。面談をオンラインにすることで、求職者が外出しなくて良くなるため、面接参加へのハードルが下がります。

    「オンラインでは求職者の人柄がわからない!」と避けてきた企業は、最終面接を対面にするなど、オンラインと対面のハイブリッド形式で面接を行うなどの工夫がおすすめです。

    自社の魅力を発信する

    待遇や福利厚生、やりがいや職場の雰囲気など、企業にはそれぞれの魅力がありますが、その魅力が充分に発信されていないと競合企業との競争に負けてしまうでしょう。

    採用歩留まりの低下が課題となっている企業は、自社の魅力を発信しきれていない可能性があります。

    例えば、学生へメッセージを送る際、学生が読みやすい文章構造にするなど、少しの工夫で効果的に自社の魅力を伝えることが可能です。さらに、採用サイトやホームページ、説明会での説明など、求職者に対して自社の魅力が伝わっているかどうかを見直すことも重要といえます。

    入社の動機付けを行う

    採用歩留まりの低下を改善するには、入社の動機付けは欠かせません。そのためには、入社して得られることや身に付けられるスキルなどを求職者に伝えましょう。

    入社することで得られるメリットを伝えて、いかに「入社したい!」と思わせるかが重要です。

    内定者フォローをする

    内定者フォローをすることも、採用における歩留まり低下を改善させるポイントです。面談やSNSツールを通して求職者の悩みや本音をしっかり聞き出しましょう。

    クロージングをかける

    採用における歩留まりの低下を改善させるためには、クロージングをかけるのも有効な手段です。

    クロージングとは、企業が「採用したい!」と思った求職者に対して積極的に働きかけることを指しています。

    例えば、オファー面談の実施、求職者の志向に応じて自社で実現できることを伝えること、などです。

    面接官を教育する

    面接官はその企業の顔といっても過言ではありません。

    面接官の雰囲気や印象は、求職者の入社意欲に良くも悪くも響きます。

    そのため、面接官を教育し、安心感や好印象を与えられるような対応やコミュニケーション能力を身に付けておくことが大切です。

    採用アウトソーシング・採用コンサルティングを利用する

    人手不足が原因で、求職者に対し丁寧な対応ができず歩留まり率が低下している場合は、採用を外注することもおすすめです。ノンコア業務を委託することで、歩留まり改善を行うための時間が生まれるはずです。

    ここまで記事を読んできて、「やっぱり自社で考えるのは難しい…」と思った方も採用歩留まり改善を軸として外注してしまいましょう。きっと次年度の採用は、今年度より「良い採用」ができるはずです。

    採用アウトソーシングサービス会社にもそれぞれ特徴があるため、利用の前には必ず複数社比較し、見積りなどをもらってから検討するようにしましょう。

    自社での改善に限界を感じている方へ

    応募単価の最適化やスカウト運用の効率化は、専門の採用代行サービスを活用することで大きく改善できます。

    キャリアマートでは、スカウト代行を含む採用アウトソーシング(RPO)を提供し、媒体運用からスカウト配信、データ分析までを一括支援しています。

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    まとめ

    歩留まり率の低下は、企業にとって重要な課題です。歩留まり率の低下を改善するには、求職者がエントリーした時点から競合との競争が始まっていると意識しましょう。

    さらに、求職者へのこまめで迅速な対応や、選考期間の短縮、面談・クロージングでの不安の払拭など出遅れないように行動を取ることが大切です。

    採用における歩留まり率の低下に悩む企業は、ぜひこの記事を参考に、未来を担う人材となる求職者へ誠意のある対応を心がけましょう。

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